舞鶴発電所
舞鶴発電所(まいづるはつでんしょ)は京都府舞鶴市字千歳560-5にある関西電力の石炭火力発電所。 概要2004年8月に1号機が運転を開始、2010年8月には2号機が増設された。国際港として発展している舞鶴港を利用し石炭を諸外国から輸入し発電をしている。建設にあたっては若狭湾国定公園内に立地するため、周辺環境への配慮し、元の地形を残して敷地を2段に造成することで開発面積を縮小、62万平方メートルの敷地の6割を緑地とした。[1] また、工事用道路として舞鶴クレインブリッジ、平トンネルなどが建設され、現在は舞鶴市道大波下浦入線として一般供用されている。 1号機は関西電力としては約30年ぶりとなる石炭火力発電所で、発電効率向上のため、主蒸気温度および再熱蒸気温度595℃、主蒸気圧力24.5MPaとした関西電力初の超々臨界圧のボイラーおよび蒸気タービンを採用した。主要設備は三菱重工が担当した。 ボイラーは圧力損失が低く構造が簡素な垂直管火炉方式を採用しており、信頼性、保守性の向上を図ると共に、電動給水ポンプ、ボイラ循環ポンプなど一部補機の不設置による設備合理化が行われている。燃料は世界各地から供給される各種の瀝青炭に対応しており、合計81炭種に最適化した専焼設計が備えている。A-PM(Advanced-Pollution Minimum)バーナ、炉内脱硝法、高微粉度ミル、排煙脱硝装置などの環境保護技術によって、全負荷領域において窒素酸化物低減を図っている。工期短縮のため、フィリピン工場で製造された最大1500トンの7つのモジュールを海上輸送し、現地で組み立てる工法がとられた。[2] タービンは、大容量クロスコンパウンド型で、主蒸気および再熱蒸気の高温化、反動段全段への三次元設計翼の適用による高性能化のため、先行する松浦発電所2号機、三隅発電所1号機、橘湾火力発電所2号機の設計を踏襲した上で、材料強度の向上、形状の改善を行っている。プライマリ軸に高圧タービンと中圧タービン、セカンダリ軸に第1低圧タービンと第2低圧タービンが接続される構成となっており、回転数はプライマリ軸3600rpm、セカンダリ軸1800rpmである。また、給水ポンプ駆動タービンの高容量化により、60万kWまで1台運転を可能としている。[2] 2008年8月より、1号機でバイオマス燃料(木質ペレット)の混焼を開始した。[3]カナダから輸入する年間約6万トンの木質ペレットの混焼により、二酸化炭素排出量を年間約9.2万トン削減する。 排出する二酸化炭素を回収する実証試験や苫小牧市への輸送試験の計画が進められている[4]。 発電設備
沿革
事故・トラブル
エル・マール まいづる発電所からやや離れた舞鶴親海公園にPR館エル・マール まいづるが設置されている。客船を模した構造で、実際に岸壁に係留されているが、航行能力はない。館内には展示室とプラネタリウムが設置されている。 館内
営業時間・休館日
アクセス脚注
関連項目外部リンク |
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