高校棟
芝浦工業大学柏中学高等学校(しばうらこうぎょうだいがくかしわちゅうがくこうとうがっこう)は、千葉県柏市増尾に所在し、中高一貫教育を提供する私立中学校・高等学校。通称は、「芝柏」(しばかし)。
高等学校において、中学校から入学した内部進学の生徒と高等学校から入学した外部進学の生徒との間においては第2学年から混合してクラスを編成する[3]。芝浦工業大学の併設校であり、高等学校の外部募集を併施している。
校長は中根正義[4] 。
概要
建学の精神は「創造性の開発と個性の発揮」である。教育方針は次の5つを掲げている。
- 創造性の教育
- 主体性の教育
- 生きる力の教育
- 感性の教育
- 健康と安全の教育
沿革
校風
- 校風としては、特に厳しい規定もなく比較的自由な雰囲気であるとされている。反面、ノーチャイム制を導入するなど「自分で考え行動する」力を生徒に身につけさせることにも力を注いでいる[5]。
- 理科専用のフロアの設置や、「SSC(芝浦サイエンスクラス)」と称したクラスを高校から導入するなど、理科教育に熱心である[5]。
カリキュラム
希望者は、イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダ(高1・高2)への短期留学がある。[6]
中学・高校とも週6日制で土曜日は半日授業を行っている。中学校は全学年一斉に週当たり36時間授業となり、2012年度から数学・英語の時間を増やしたほか、新たに「朝演習」の時間を新設した。高等学校は週当たり高1が35時間、高2が34時間、高3が22~34時間となり、難関大受験に向けて十分な授業時間の確保と、受験力の向上に努めている。また、文部科学省よりSSHの指定を受けており、GSクラス、GLクラスともに探究活動にも本格的に取り組んでいる[7]。補習授業などを用意しながら生徒たちの高い学力の向上を図っている。2024年には、東大に5人、科学大に7人、一橋大に2人、早大に43人、慶大に18人、東京理大に84人、その他、海外の大学に多数の合格者を出している[8]。
中学入試と高校入試
芝浦工業大学柏中学高校の入試は以下のとおりである。
- 中学 - 1月下旬に一般入試が2回、2月上旬に課題作文入試が1回行われる。一般入試の募集定員は第1回入試が男女計110人、第2回入試が男女計55人でそれぞれ、「国語・算数・理科・社会」の4教科で合否判定される。課題作文入試の第3回入試が男女計15人で、「人文社会系と理数系の簡易な適性検査型の課題作文(字数は300~400字程度)と面接」で合否の判定を行う[9]。
- 高校 - 1月中旬に一般入試が2回行われる。一般入試は、募集定員が男女計120人で、「国語・数学・英語・内申点」か「国語・数学・英語・社会・理科・内申点」のいずれかの受験方法で受験し、合否の判定を行う[9]。
学校行事
- 球技大会:5月1日、5月2日
- 2002年度より高校にて運動会に代わる祭典として開催される。これは運動会の準備に時間がかかりすぎてしまうことから、気軽に行える球技のみを取り入れたイベントである。生徒会により運動会の復活が目指された時期があったが、実現していない。なお中学校では引き続き運動会が開催されている。
- 体育科の主導でバレーボール・バスケットボール・ソフトボール・サッカー・卓球・ソフトテニス・キャッチ ザ ディスクのゲームがクラス対抗で行われ、審判は依頼を受けた生徒が行う。
- グリーンスクール:5月中旬~下旬頃
- 中学2年生が、自然について深く学習することを目標とし、二泊三日で福島県の高杖(会津)で林業体験や森林散策を行う研修旅行。現地に芝浦創造の森という人工林が存在する。
- 研修旅行:6月中旬~下旬頃
- 中学3年生時に国際感覚を養うことを目標としてマレーシアで現地の生徒と交流を行っていた。2015年度からはグアムに変更となった。
- (2017年と2018年は、北朝鮮がグアムへの大陸間弾道ミサイル落下予告を行ったため、一時的措置として長崎に変更になったが、2019年から再びグアムとなった)
- 文化祭(増穂祭):
- 合唱祭:1999年度より始まった行事。例年柏市民文化会館で行われるが、中学校では2005年度より森のホール21で開催されている。
- 2000年度から2002年度は中高合同で行われた。2003年度より高校・中学と別々に開催される。高校の合唱祭は開催が2月に移行され、高校3年生の参加は認められなかったが、2015年度から5月に開催されることとなり、高校3年生も有志参加が可能になった。
- 運動会:10月下旬頃
- 中学生のみで実施される。高校生は5月に球技大会を行う。
- 2013年度からは人工芝グラウンドでの開催となる。
文化祭(増穂祭)
通常10月の第1土曜日・日曜日に開催される。表記は「増穂祭」だが、所在地の「増尾」から、読み方は「ますおさい」となっている。
- 2003年度より受験勉強の妨げになるとの理由で3年生の参加が禁止されることになった。しかし、前年に教員らにより確定されていたその情報を生徒側に伝えていなかったために生徒側の反発を受け、3年生の有志参加が認められる事となった。3年生の文化祭準備期間は増穂祭前の一週間のみとされ、クラス単位での参加はほとんどない[要出典]。
施設
- 売店:文房具だけでなく、制服のボタンやバスの乗車券なども購入できる。
また、学校を会場とした漢検、数検の申し込みや長期休暇に実施される講習の受け付けをしている。昼食時にはお弁当、パン、デザート、プロテインなどを販売している。
- カフェテリア:2015年度よりタニタ監修の宅配食でも話題になった。
- 和室:国際交流のレセプションで使われており、普段は、茶道部の活動で使用している。
- 図書室:所蔵冊数が約4万7千冊であり、中高合わせて年間1万冊以上の貸出がある。また入口にはいろいろな展示コーナーがある。
- ピロティ:雨天時でも使用できる小スペース空間である。
- グリーンホール:全校集会や学年集会、各種講演会などで使用する。
- 自動販売機
- 中庭
部活動
敷地面積が広く、教育環境に恵まれている。その為、中学高校の多くの生徒たちは部活動に所属して活動している[12] 。
附属中学3年生は後期以降募集がある高校の部活動に仮入部でき、仮入部した生徒は下校時間が延長される。
また、一部の部活動では、高校3年生の活動が制限されている。
- 中学
- 科学部
- コンピューター部
- サッカー部
- ソフトテニス部
- バスケットボール部
- ハンドボール部
- バレーボール部
- 吹奏楽部
- 囲碁将棋部
- 演劇部
- 水泳部
- 卓球部
- 野球部
- 陸上部
- 英語部
- 剣道部
- ダンス部
- 鉄道研究部
- 高校
- 科学部
- コンピューター部
- サッカー部
- ソフトテニス部
- バドミントン部
- バスケットボール部
- バレーボール部
- ハンドボール部
- ラグビー部
- 吹奏楽部
- 囲碁将棋部
- 軽音楽部
- 弓道部
- 剣道部
- 演劇部
- 水泳部
- 卓球部
- 野球部
- 陸上部
- 美術部
- 英語部
- ダンス部
- 茶道部
- 鉄道研究部
サークル活動
部活動の他にサークル活動が存在する[12]。
サークル活動は、中学では5名以上(兼部は原則禁止)を集めて活動場所を確保した上で専属の顧問をつけ、生徒会担当にその旨文書で申請する。
その内容は生徒会及び職員会議において議論され、賛成多数で可決された場合、校長の許可を持ってサークルの成立となる。
高校の場合には、同じく5名以上(兼部の人数によっては8名以上)を集め、活動場所を確保し専属の顧問を付けた上でクラブ連合会にその旨文書で申請する。
その内容はクラブ連合会において議論され、賛成多数で可決された場合、校長の許可を持ってサークルの成立となる。
またサークル活動については学校からの活動費が最大1万円支給される。1年以上の継続的活動をもってサークルから部への昇格を申請することができる。
交通アクセス
- 新柏駅から徒歩25分。スクールバスで5分。
- 増尾駅から徒歩約20分。但し、公式に最寄駅として案内されていない。
- 柏駅からスクールバスまたは東武バスで15分。
校歌
校歌は「毎日が喜び」という曲名で、歌詞には学校周辺の様子が綴られている。作詞、作曲は小椋佳。
この校歌は、男女共学を目前に控えた高等学校創立10周年にむけて制定された。生徒たちが小椋佳氏に作詞、作曲を依頼した。
小椋佳氏からは生徒から見た本校像を知りたいとの要望があり、在校生、卒業生に作文形式のアンケートを行い、そのアンケートをひとつひとつ小椋佳氏が読み、完成した。
この校歌は、小椋佳さんが初めて高等学校のために作られたもので、自由と個性、そしてなにより夢へ向かう生徒たちの姿が生き生きと描かれている[13]。
著名な出身者
脚注及び参照
注釈
- ^ 中学校は2024年度中学校入学生(26期生)よりコース分けを廃止、[1]高校においても中学25期生が進学する2026年度入学生(47期生)をもって廃止する。
出典
関連項目
外部リンク