陸前高田市立博物館
陸前高田市立博物館(りくぜんたかたしりつはくぶつかん、Rikuzentakata City Museum)は、岩手県陸前高田市にある博物館。岩手県立博物館・一関市博物館と並び、岩手県内では3館のみの公開承認施設のひとつである[4]。 2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災、以下「震災」と略記)で被災し再建された。貝類の標本、漁具や津波の資料などおよそ7,300点を展示する[5]かたわら、震災で被災した文化財の修復作業も行っている。 歴史1959年(昭和34年)に、東北地方で初となる公立登録博物館として、旧気仙町役場庁舎の一部を改修して開館[6]。 2011年3月11日に発生した震災により、当館は甚大な被害を受けた。建物は全壊し[7]、当館を含む市内の文化施設4箇所の収蔵品約56万点が津波にのまれた[8]ほか、4名いた市の学芸員も3名が犠牲となった[7]が、全国の博物館や大学などの支援を受け、唯一生存した学芸員らが同年4月1日より収蔵品の救出作業を開始[9]。約46万点を回収し、修復・安定化処理作業に取りかかった[8]。 その後、同じく震災で被災した市内の水族館「海と貝のミュージアム」と合築の形で当館を再建することが決まり、2020年(令和2年)1月に着工[4]、2021年7月に竣工し、建材に含まれる化学物質が収蔵品に影響を与えないよう通風乾燥を行う「枯らし」期間を経たのち[2]、2022年11月5日に再開館した[10]。震災前は徴収していた入館料を再開館後は無料とし、また休館日であった祝日も開館する[11]。 再開館後も収蔵品の修復作業は続けられており[8]、来館者が作業の様子を見学できるよう、作業室は一部がガラス張りになっている[4]。一方で、津波で被災した資料を修復すること自体が世界的に見ても稀な取り組みであり[12]、修復方法が未確立であるなどの理由で作業が困難な資料も残されている[9]。再開館当月の2022年11月末日時点で、約15万点の資料が手つかずのままであった[13]。 2023年11月、同年10月より大規模改修に伴う長期休館に入った名古屋市博物館からオーギュスト・ロダンの『考える人』が無償で貸し出され、2026年秋までの予定で展示されている[14][15]。 主な収蔵・展示物
現施設概要受賞歴
アクセス脚注
外部リンク
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