ESP8266
Ai-ThinkerのESP-01 モジュール
製造元
Espressif Systems 種別
32ビット マイクロコントローラ CPU
@ 80MHzもしくは160MHz メモリ
命令32 KiB / ユーザーデータ 80 KiB 入力機器
16ピンのGPIO 次世代ハード
ESP32
ESP8266 は中国の上海 に拠点を置く企業Espressif Systems によって製造されているTCP/IPスタックとマイクロコントローラ を備えたWi-Fi モジュールである[ 1] 。
2014年8月にサードパーティの製造元であるAI-ThinkerによってESP-01モジュールが発売されたことで欧米のメイカー の関心を集めた。低価格かつ小面積で、マイクロコントローラからWi-Fiネットワークに接続し、ヘイズ スタイルのコマンドで簡単なTCP/IP接続を行うことができる。発売当時はチップやコマンドに関する英語の資料がほとんどなかった[ 2] が、前述の利点に加えて大口ではさらに安くなると予想されたため、数多くのハッカーたちによって中国語の資料の翻訳や、モジュール、チップ、そしてソフトウェアの解析が進められた[ 3] 。
ESP8285 はESP8266に1MBのフラッシュメモリを搭載したものであり、シングルチップのデバイスをWi-Fiに接続できる[ 4] 。
特徴
*いくつかのデバイスではオーバークロックすることによりCPUとフラッシュメモリの両方のクロックを倍にすることができる。CPUは160MHz、フラッシュメモリは40MHzから80MHzに高速化できる。成功するかはチップにより異なる。
SDK
2014年10月後半、Espressifはチップをプログラムすることができるソフトウェア開発キット (SDK)をリリースし、別途マイクロコントローラを用意する必要がなくなった[ 5] 。それ以来、多くの公式SDKがEspressifからリリースされた。Espressifは2つのバージョンのSDKを保守している。1つはRTOSベースのものであり、もう一つはコールバックベースのものである[ 6] 。
Espressifの公式SDKの代替としてはGCCツールチェーンをベースにしたオープンソースのesp-open-sdkが存在する[ 7] 。ESP8266はCadence Tensilica LX106マイクロコントローラを用いており、そのGCCツールチェーンはオープンソースであり、Max Filippovによって保守されている[ 8] 。もう一つの選択肢はMikhail Grigorevによる"Unofficial Development Kit"である[ 9] [ 10] 。
他のオープンソースのSDKとしては以下が存在する。
Espressif製モジュール
ESP-WROOM-02
Espressif自身によって開発されたESP8266ベースのモジュール
名称
有効ピン数
ピッチ
形状
LED
アンテナ
シールドの有無
寸法(mm)
備考
ESP-WROOM-02 [ 12]
18
0.5mm
2×9 DIL
No
プリント基板トレースアンテナ
Yes
18 × 20
FCC ID 2AC7Z-ESPWROOM02
上の表(および下記の2つの表)において、"有効ピン数"は外部のデバイスをESP8266 MCUに接続することができるGPIOとADCピンを含んでいる。"ピッチ"はESP8266モジュールのピン間の距離であり、ブレッドボードで回路を組む際に重要である。"形状"はモジュールのパッケージングが"2 x 9 DIL"であることを示しており、DIPのICと同様の9ピン2列のデュアルインラインであることを意味している。多くのESP-xxモジュールは小さなLEDをオンボードで搭載しており、点滅するようプログラムでき、動作状況を表すことができる。ESP-xxボードにはトレースアンテナやオンボードのセラミックアンテナ、外付けのWi-Fiアンテナを接続することができる外部コネクタなど、いくつかのアンテナの種類が存在している。Wi-Fi通信は多くの電波干渉を引き起こすため、FCCのような政府機関は他の機器への干渉を最小化するためにシールドされた電子機器を好む。いくつかのESP-xxモジュールはFCCによる認証を示す刻印の押された金属製の箱に入った状態で提供されている。
AI-Thinker製モジュール
ESP-01モジュール
これらはサードパーティの製造元であるAI-Thinker から発売された最初のESP8266モジュールであり、いまだに最も手に入りやすいものである[ 13] 。これらはまとめて"ESP-xxモジュール"と呼ばれ、開発システムとして利用するためには特にシリアルTTL-to-USBアダプタ(USB-to-UARTブリッジとも呼ばれる)と3.3V電源のような外付け部品を要求する。新参のESP-8266開発者はNodeMCUのようなUSB-to-UARTブリッジと3.3Vレギュレータ付きのMicro-USBコネクタが基板に搭載されたより大きなESP8266 Wi-Fi開発基板を検討することが推奨される。プロジェクトの開発が完了した際には、これらの部品が不要になる可能性があるため、量産用のより省電力で小さい選択肢としてESP-xxモジュールの使用を検討することができる。
名称
有効ピン数
ピッチ
形状
LED
アンテナ
シールドの有無
寸法(mm)
備考
ESP-01
6
0.1"
2×4 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
No
14.3 × 24.8
ESP-02
6
0.1"
2×4 キャスタレーション
No
U.FL (英語版 ) ソケット
No
14.2 × 14.2
ESP-03
10
2 mm
2×7 キャスタレーション
No
セラミック
No
17.3 × 12.1
ESP-04
10
2 mm
2×4 キャスタレーション
No
なし
No
14.7 × 12.1
ESP-05
3
0.1"
1×5 SIL
No
U-FLコネクタ
No
14.2 × 14.2
ESP-06
11
misc
4×3 ダイス
No
なし
Yes
14.2 × 14.7
FCC認証なし
ESP-07
14
2 mm
2×8 ピンホール
Yes
セラミック+U.FL (英語版 ) ソケット
Yes
20.0 × 16.0
FCC認証なし
ESP-08
10
2 mm
2×7 キャスタレーション
No
なし
Yes
17.0 × 16.0
FCC認証なし
ESP-09
10
misc
4×3 ダイス
No
なし
No
10.0 × 10.0
ESP-10
3
2 mm?
1×5 キャスタレーション
No
なし
No
14.2 × 10.0
ESP-11
6
0.05"
1×8 ピンホール
No
セラミック
No
17.3 × 12.1
ESP-12
14
2 mm
2×8 キャスタレーション
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
24.0 × 16.0
FCCおよびCE認証済み[ 14]
ESP-12E
20
2 mm
2×8 キャスタレーション
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
24.0 × 16.0
4MBフラッシュメモリ搭載
ESP-12F
20
2 mm
2×8 キャスタレーション
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
24.0 × 16.0
FCCおよびCE認証済み。アンテナ性能向上。4MBフラッシュメモリ搭載。
ESP-13
16
1.5 mm
2×9 キャスタレーション
No
プリント基板トレースアンテナ
Yes
W18.0 x L20.0
"FCC"刻印あり。ESP-12と比較してシールドされたモジュールが横向きになっている。
ESP-14
22
2 mm
2×8 キャスタレーション +6
No
プリント基板トレースアンテナ
Yes
24.3 x 16.2
他の基板
ESP-xxモジュールと比べて多くの"他の基板"が人気を集める理由はオンボードのUSB-to-UARTブリッジ(例えばSilicon Labs CP2102やWHC CH340G)と3.3Vレギュレータ付きのMicro-USBコネクタが基板への電力とよくコンソールと呼ばれるホスト(ソフトウェア開発用)コンピュータへの接続を提供するからである。ESP-xxモジュールではこれら二つは別途購入し、ESP-xxの回路に接続する必要があった。NodeMCUのような現代的なESP8266基板はより手間が少なく、より多くのGPIOピンを提供している。ほとんどのこれら"他の基板"はESP-12Eモジュールに基づいているが、新たなモジュールが数か月ごとに登場しているようである。
名称
有効ピン数
ピッチ
形状
LED
アンテナ
シールドの有無
寸法(mm)
備考
Bolt IoT (英語版 )
14
0.1"
2×14 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
30 × 40
オンボードのSDカードとLib-Discoveryやフェールセーフモードのような機能を搭載。IoTのための独自のクラウドを用意。.
Olimex MOD-WIFI-ESP8266[ 15]
2
0.1"
UEXTモジュール
Yes
プリント基板トレースアンテナ
No
?
RX/TXのみUEXTコネクタと接続
Olimex MOD-WIFI-ESP8266-DEV[ 16]
20
0.1"
2×11 DIL + キャスタレーション
Yes
プリント基板トレースアンテナ
No
?
すべての利用可能なGPIOピンが接続されている。UEXTコネクタ(RX/TXとSDA/SCL信号)
取り付け用のパッドも搭載。
NodeMCU (英語版 ) DEVKIT
14
0.1"
2×15 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
?
ESP-12モジュールを使用。USBシリアルインターフェース搭載。
Adafruit (英語版 ) Huzzah ESP8266 breakout[ 17]
14
0.1"
2×10 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
25 × 38
ESP-12モジュールを使用
SparkFun (英語版 ) ESP8266 Thing[ 18] WRL-13231
12
0.1"
2×10 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ+U.FL (英語版 ) ソケット
No
58 × 26
FTDIシリアルヘッダ、電源用Micro-USBソケット、Li-ionバッテリ充電回路搭載
KNEWRON Technologies smartWIFI[ 19]
12
0.1"
2×20 DIL
Yes 1 RGB
プリント基板トレースアンテナ
Yes
25.4 × 50.8
CP2102 USBブリッジ、バッテリ充電回路、電源及び充電用Micro-USBソケット、1 RGB LED、ユーザ/リフラッシュボタン搭載
WeMos D1
12
0.1"
Arduino Uno
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
53.4 × 68.6
ESP-12Fモジュールを使用、Micro-USBソケット搭載
WeMos D1 R2[ 20]
12
0.1"
Arduino Uno
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
53.4 × 68.6
ESP-12Fモジュールを使用、Micro-USBソケット搭載
WeMos D1 Mini[ 21]
12
0.1"
2×8 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
25.6 × 34.2
ESP-12Fモジュールを使用、Micro-USBソケット搭載
ESPert ESPresso Lite[ 22]
16
0.1"
2×8 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
26.5 × 57.6
Espressif ESP-WROOM-02モジュールを使用。数量限定でベータ版として生産。
ESPert ESPresso Lite V2.0[ 23]
24
0.1"
2×10 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
28 × 61
ESPresso Liteの設計と機能を改善
In-Circuit ESP-ADC[ 24]
18
0.1"
2×9 DIL
No
U.FL (英語版 ) ソケット
No
22.9 × 14.9
ESP8266EXを使用
Watterott ESP-WROOM02-Breakout[ 25]
14
0.1"
2×10 DIL
Yes
プリント基板トレースアンテナ
Yes
40.64 × 27.94
Espressif ESP-WROOM-02モジュールを使用
関連項目
参考文献
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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