M級駆逐艦 (2代)
M級駆逐艦(英語: M-class destroyer)は、イギリス海軍の駆逐艦の艦級。L級の小改正型として1939-40年度計画で8隻が建造された。基本的にはL級と同一の設計であるが、竣工時期が遅かったことから、第二次世界大戦開戦後にL級に施された改正が当初から施工されている[1][2][3]。 装備→設計については「L級駆逐艦_(2代)」を参照
本級は、L級の小改正型として1939-40年度計画で建造された。全長をわずかに拡大した以外は、基本的にはL級と同一の設計である[2]。 装備もL級の後期建造艦のものがおおむね踏襲されており、艦砲としては50口径12cm砲(QF 4.7インチ砲Mk.XI)を連装のMk.XX砲塔3基と組み合わせた連装砲として3基搭載した。これは最大仰角を50度に増すとともに単独俯仰に対応した新型砲であった[4]。射撃指揮装置もL級と同様で、Mk.IV TP方位盤にFKC射撃盤(対空用)およびAFCC射撃盤(対水上用)が搭載された[3]。 また竣工時期が遅かったことから、第二次世界大戦開戦後にL級に施された改正が当初から施工されており、21インチ4連装魚雷発射管を1基とする一方、対空兵器として45口径10.2cm単装高角砲(QF 4インチ砲Mk.V)および39口径40mm4連装機銃(QF 2ポンド・ポンポン砲)1基を搭載するとともに、戦間期に鳴り物入りで導入されたにも関わらず威力が乏しかった62口径12.7mm機銃を廃止して、信号艦橋の両側に70口径20mm連装機銃2基を搭載した[2]。 レーダーの更新も進められ、早期警戒レーダーは286型から290型へ[2]、そして「ミルン」では1943年の改修で291型へと更新された。また目標捕捉レーダーも272型、そして276型へと改修されている[3]。重量増大に対応するため、「マーン」などは前檣をラティス・マストに改造している。 同型艦スコッツ社で建造された「マラータ」は、被爆による資料喪失のため、列艦より遅れて竣工した。1944年まで本国艦隊に所属し、続いて地中海に派遣された。3隻が第二次世界大戦で失われ、残った5隻の内マスケティーアは1955年に解体、4隻は1958年にトルコに売却された。
脚注
参考文献
|
Portal di Ensiklopedia Dunia