Windows 10 IoT (ウィンドウズ テン アイオーティー)は、マイクロソフト が開発およびリリースしている、Windows シリーズに属するエンベデッドシステム 用の組み込みオペレーティングシステム (OS) である。IoTはInternet of Things、モノのインターネット の意。
Windows 11 IoT がWindows 11 の登場とほぼ同時の2021年 10月 にWindows 10 IoTの後継としてマイクロソフトよりリリースされている[ 3] 。
概要
従来、組み込み向けWindowsはWindows Embedded のブランドで提供されてきたが、2015年 のデスクトップ向けWindows 10 のリリースに合わせて、Windows 10 カーネルで動作する組み込み向けOS製品は Windows 10 IoT と呼ばれることになった。
Windows 10、Windows 10 Mobile およびWindows 10 IoTでは、(プラットフォーム独自の機能を除いて) ユニバーサルWindowsプラットフォーム (UWP) として記述された同一のアプリを動かすことができる。一方、組み込みデバイスの世界においてもクラウド の重要性は増しており、マイクロソフトでは Windows 10 IoT に呼応する概念として、Azure IoT というクラウド側のソリューションも提案している。
コードネーム は「Threshold(スレッショルド)」(ビルド 10586まで)および「Redstone(レッドストーン)」(ビルド 11099から)。
エディション
IoT Enterprise
Windows 10 Enterpriseがベース[ 4] 。ロックダウンなどのいくつかの機能が追加されており、安定稼働が重視されるATMやPOSシステムなどの産業用機器に対応。イメージ生成にはデスクトップ向けと同じAIKを利用する。初期リリースでは SKU は Long-Term Servicing Branch (LTSB)しか提供されていなかったが二回目のリリースで Current Branch for Business (CBB)が追加された[ 5] 。
IoT Core Services
Server IoT
Windows Server がベース[ 6] 。Server 2019 から提供されている。
廃止されたエディション
IoT Core
小型IoTデバイスに対応[ 4] 。従来のWindows CE 系、Windows Embedded Compact 2013 の後継にあたる。Windows 10 カーネルを利用しつつ機能を最小限とし、Raspberry Pi 2 や Intel Atom E38xx クラスのハードウェアで動作可能にしたもの。ディスプレイがないデバイスもサポートする。
バージョン1511まではシングルボードコンピュータ 向けのビルドは非商用目的であれば無償で入手、利用ができた(2016年4月現在、Raspberry Pi 2, Raspberry Pi 3, MinnowBoard Max, DragonBoard 410cをサポート)。バージョン1607からは目的を問わず無償で利用できる[ 7] 。
バージョン1809までの提供となったが[ 8] 、IoT Core Services にて引き続きサポートされている[ 9] 。
IoT Core Pro
バージョン1607まで[ 10] 存在したOEM 専用 SKU。アップグレードを延期する機能(Current Branch for Business (CBB))がある。それ以外の機能は IoT Core と共通[ 4] 。
IoT Mobile Enterprise
Windows 10 Mobile Enterpriseがベース[ 4] 。長期間のサポートを必要とする企業向けのスマートフォンや小型タブレットに対応。Windows Embedded Handheld の後継製品。
IoT Coreのバージョン履歴
この節の
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(2016年1月 )
Windows 10 IoT CoreおよびWindows 10 IoT Core Proのバージョン履歴。
Windows Insider Preview Branch (WIPB)
凡例
サポート終了
サポート中
現行バージョン
最新プレビュー版
将来のリリース
Windows Insider Preview Branch (WIPB)
バージョン ビルド
リリース日
ハイライト
サポート終了: ? ビルド ?
2015年4月29日
サポート終了: ? ビルド ?
[ 11]
2015年5月12日
サポート終了: 10.0.10152 ビルド 10152.0
[ 12]
2015年6月24日
サポート中: 10.0.10240 ビルド 10240.0
[ 13]
2015年7月29日
サポート終了: 10.0.10531 ビルド 10531.0
[ 14]
2015年9月25日
サポート終了: 10.0.10556 ビルド 10556.0
[ 15]
2015年10月15日
サポート中: 10.0.10586 ビルド 10586.0
[ 16]
2015年12月3日
サポート中: 10.0.11099 ビルド 11099
[ 17]
2016年1月
最新プレビュー版: 10.0.14262 ビルド 14262
[ 18]
2016年2月
半期チャネル(ターゲット指定)/ Current Branch(CB)
凡例
サポート終了
サポート中
現行バージョン
最新プレビュー版
将来のリリース
半期チャネル(ターゲット指定)/ Current Branch(CB)
バージョン
OS ビルド
リリース日
別名
サポート終了: 1507
10240[ 13]
2015年8月10日
サポート終了: 1511
10586[ 16]
2015年12月3日
November Update
サポート終了: 1607
14393
2016年8月
Anniversary Update
サポート終了: 1703
15063
2017年4月
Creators Update
サポート終了: 1709
16299
2017年10月
Fall Creators Update
サポート終了: 1803
17134
2018年4月
April 2018 Update
サポート終了: 1809
17763
2018年10月
October 2018 Update
IoT Coreのシステム要件
発売当時の2015年7月29日に発表した時点のシステム要件[ 19] [ 20] 。
Windows 10 IoT Core 最小ハードウェア仕様要求
32 ビット, 64 ビット
プロセッサ
400 MHz 以上の x86/x64 プロセッサまたは ARM SoC
物理メモリ
ディスプレイなしは 256 MB 以上 / ディスプレイありは 512 MB 以上
グラフィック
オプション
ストレージ
2 GB 以上
画面解像度
端末のデザインに依存
画面サイズ
オプション
沿革
年表
2015年
2020年
10月13日 - Windows 10 IoT Enterprise 2015 LTSBのメインストリーム サポートの終了[ 22] 。
11月10日 - Windows 10 IoT Core のサポート終了[ 23] 。
2021年
10月12日 - Windows 10 IoT Enterprise 2016 LTSBのメインストリーム サポートの終了[ 24] 。
2025年
10月14日 - Windows 10 IoT Enterprise 2015 LTSBの延長サポートの終了(予定)[ 22] 。
2026年
10月13日 - Windows 10 IoT Enterprise 2016 LTSBの延長サポートの終了(予定)[ 24] 。
2029年
1月9日 - Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSCの延長サポートの終了(予定)[ 25] 。
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
パソコン
モバイル
サーバー
組み込み用
関連項目