U.S.バンコープ![]() ![]() U.S.バンコープ(英: U.S. Bancorp)は、アメリカ合衆国・ミネソタ州・ミネアポリスに本部を置く金融持株会社。保有する銀行の「U.S.バンク」は、アメリカ中西部と西海岸を中心に店舗を展開し、アメリカ最大規模の地方銀行の一つとなっている。ニューヨーク証券取引所上場企業(NYSE: USB)。 沿革U.S.バンコープの組織のルーツは、1853年にウィスコンシン州・ミルウォーキーで事業を開始したFarmer's and Millers Bank(のちにFirstar Corporationに発展)、また南北戦争中の1864年に事業を開始したFirst National Bank of St. Paulや1865年に事業を開始したThe First National Bank of Minneapolisなどにある[1]。後の2つの銀行が1929年にミネアポリスを本拠とするFirst Bank Stock Corporationとして持株会社を形成し、1968年にFirst Bank Systemに改称した[1]。 他方、U.S.バンク(U.S. Bank)の呼称を最初に用いた銀行は、1891年に設立されたオレゴン州のU.S. National Bank of Portlandである[1]。同社は1902年にAinsworth National Bank of Portlandと合併するが、U.S. National Bankの呼称は以後も用いられ、1969年にU.S. Bancorp of Oregonとして銀行持株会社となったのち、ワシントン州やオレゴン州の銀行を続々と買収し、1988年以降はカリフォルニア州の銀行買収を始めた。 1997年にFirst Bank SystemはU.S. Bancorp of Oregonを買収、本部および主導権をFirst Bank System側が持つと共にU.S. Bancorpの名称を引き継ぐことが買収成立の条件とされ、買収と共にFirst Bank SystemはU.S.バンコープに改称した[2]。2000年10月、今度はFarmer's and Millers Bankの後身であるFirstar CorporationがU.S.バンコープの買収を発表、再びU.S.バンコープの名称を引き継ぐことが買収成立の条件とされ、買収と共にFirstar CorporationはU.S.バンコープに改称したが、本部はミネアポリスとされた[3]。 その後も2008年にバンク・オブ・ニューヨーク・メロンからロサンゼルス周辺の店舗をまとめて買収するなど[4]、規模の拡大が続いている。2018年、資金洗浄対策を怠ったとされ、アメリカ司法省により6億1,300万ドルの罰金を科された[5]。 U.S.バンコープの保有するU.S.バンクでは現在、投資、住宅ローン、信託など各種の金融商品を販売している。なお、クレジットカード決済処理業務を行うElavon Inc.も子会社として保有している。同社はアトランタに本拠を置くNova CorporationをU.S.バンコープが2001年に買収し傘下におさめたのち[6]、2008年に社名変更を行い現在に至っている[7]。 2021年、日本の都市銀行大手である三菱UFJフィナンシャル・グループ(三菱UFJ)は傘下の地方銀行でカリフォルニア州を拠点とするユニオン・バンクを本企業に売却すると表明[8]。2022年12月1日にユニオン・バンクの買収が完了した[9]。その際に三菱UFJはユニオン・バンク譲渡の対価として、55億ドルとU.S.バンコープの株式約3%分(株式約4400万株)を受け取っているため、三菱UFJとの資本関係が生じている[10]。 ギャラリー関連項目脚注出典
外部リンク
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