明日に架ける橋
「明日に架ける橋」(あすにかけるはし、原題:Bridge over Troubled Water)は、サイモン&ガーファンクルが1970年に発表した楽曲。サイモン&ガーファンクルにとって3作目となる全米1位獲得シングルで、最大のヒット曲となった。 1971年、最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を含む5つのグラミー賞を制覇する快挙を達成した。 ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2010年版)では48位にランクインした[4]。 解説ポール・サイモンが、ゴスペルに影響を受けて作った曲。当初はGのキーで作曲され、ポールはファルセットで歌ってみたがうまくいかず、最終的に、アート・ガーファンクルがリード・ボーカルで、キーもEフラットに下げる形になった[5]。音楽評論家のWilliam Ruhlmannは、allmusic.comにおいて、「1969年から1971年にかけて、"ピーター・ポール&マリー"のデイ・イズ・ダン、ビートルズの"レット・イット・ビー"、ジェームス・テイラーの"きみの友だち"(作者キャロル・キングのヴァージョンも知られる)といった、困難に直面した時の慰めとなる曲が多く発表されたが、この曲はとりわけよく知られている」と評している[5]。 レコーディングにはラリー・ネクテル(ピアノ)、ジョー・オズボーン(ベース)、ハル・ブレイン(ドラムス)といったスタジオ・ミュージシャンが参加し、ジミー・ハスケルとアーニー・フリーマンがストリングス・アレンジを担当。元々は2番までの歌だったが、レコーディング時にラリーが誤って2番以降も演奏が続けられたことで、急遽3番が足されることになった。3番の歌詞が2番までと趣が異なるのはそのため[6]。 アルバム『明日に架ける橋』と同時期にシングルとしてリリースされ、Billboard Hot 100で6週連続1位を獲得[3]。年間チャートの1位に輝いた。イギリスでも3週連続で1位となる[7]。グラミー賞では、最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を含む5部門を受賞[8]。同名のアルバムも、最優秀アルバム賞と最優秀録音賞を受賞した。膨大な数のアーティストにカヴァーされたスタンダード・ナンバーとなり、1970年の時点で、『ビルボード』にチャート・インしたアルバム24枚に、この曲が収録されていたという[5]。1971年には、アレサ・フランクリンによるカヴァー・ヴァージョンがシングル・ヒットして、『ビルボード』R&Bチャートの1位に達した。 この曲は、サイモン&ガーファンクル解散後も、それぞれのライヴで歌われた。ポールのライヴ・ヴァージョンは『ライヴ・ライミン』(1974年)と『ライヴ・イン・セントラル・パーク』(1991年)に、アートのライヴ・ヴァージョンは『アクロス・アメリカ〜ベリー・ベスト・オブ・アート・ガーファンクル』(1996年)に収録。また、再結成ツアーでは1番をアート、2番をポールが歌い、3番を2人で歌うパターンが多い。 日本では1970年3月21日に本作が先行発売され、発売元のCBSソニーにより邦題が付けられて、4月21日に発売されたアルバムにも踏襲された。曲がヒットした同年に、森山良子が『第21回NHK紅白歌合戦』で歌唱し、翌1971年のアルバム『ビートルズ、サイモン&ガーファンクルを歌う』に収録した。また1990年には、ポールが『第41回NHK紅白歌合戦』に中継で出演し、この曲を歌った。 カバー・バージョン
脚注
関連項目
外部リンク
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