おかしなおかしなおかしな世界
『おかしなおかしなおかしな世界』(おかしなおかしなおかしなせかい、原題: It's a Mad, Mad, Mad, Mad World)は、1963年のアメリカのコメディ映画。 当時の大物俳優やコメディアンなどが多く出演した豪華ドタバタ喜劇、主題歌はシュレルズ。公開当時は初のスーパーシネラマ方式で上映された。 当初は210分だったが、プレミアの時点で192分に短縮された。しかし、ユナイテッド・アーティスツはクレイマーの意向に反してさらに161分にまでカットして劇場公開した。この他、154分、182分など、編集の異なるいくつかのバージョンが存在し、日本で広く入手できるのは161分版。2014年、クライテリオン・コレクションにより、カット部分を可能な限り復元した197分バージョンが、ブルーレイ/DVDの5枚組のセットで発売された[3]。 ストーリー35万ドルを盗んだ強盗犯スマイラーが警察から逃げる途中で交通事故を起こし、車は谷に落下した。偶然通りかかった車の運転手らが下に降りるとまだ生きていて、彼らに「35万ドルは大きなWの字の下に隠した」と告白してスマイラーは死ぬ。それを聞いた5人の男らが、警察に通報せずに欲にかられて、我先にとその大金を手に入れようと女性も混じって珍道中をする。しかしやっとのことで隠し場所を見つけ出し、大金を目にしたが全く意外な人物に横取りされて、今度は取り返そうと追っかけが始まる。 キャスト
※日本語吹替はDVD収録。(約129分) スタッフ
その他この作品には往年の喜劇俳優バスター・キートン 、三ばか大将 、ジェリー・ルイスなどが顔を出している。
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シネラマ方式の映画この映画は、シネラマ方式で撮影されて、映画公開時は初めてのスーパーシネラマとして上映された。この当時までシネラマは3台のカメラを使って撮影されて、上映は3本のフィルムを同時に回すため3台の映写機が必要であった。初期は「これがシネラマだ」など自然を映した記録映画が主で、物珍しさだけが売り物であったが、初めて劇映画に使われたのが1962年の「西部開拓史」であった。迫力はあるが、3本のフィルムを回すため、横のつなぎ目のところがどうしても線が入ったように見にくく、そこでそれまで使っていた35mmフィルムでなく、70mmフィルムにして、そこへシネマスコープのようにアナモルフィックレンズを付けて撮影し、上映時は横に広げられるようにして1台のカメラで1台の映写機でいけるシネラマとして当時「スーパーシネラマ」と名付けられた大型スクリーンの最初の劇映画であった。 しかし、この映画が上映される頃には、すでに70mmフィルムは映写機を新たに設置しなければならず下火となり、シネラマもそれに見合う内容のある超大作を製作できる時代ではなくなり、大型スクリーンはシネマスコープやパナビジョンのように従前の35mmフィルムが使えるものが多数となり、やがて劇映画でシネラマは使われなくなった。 この映画も最初のロードショーではシネラマ専門の映画館でしか上映できず、その後の二番館で上映する際は35mmのシネマスコープサイズに変更して上映されていった。これは米国でも同じ状況であった。 脚注
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