お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方
『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』(おしゅうかつ じゅくしゅん!じんせい、ひゃくねんじだいのすごしかた)は、香月秀之監督・脚本による2021年公開の日本映画。終活をテーマとしたヒューマンコメディ。 2021年5月21日より全国134館で公開されたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により主要都市映画館で休業(東京5/21~5/31、大阪5月~、名古屋土日の休館)の措置が取られて観客動員が減少し、休業が明けてからは他の映画の乱立で上映回数が減少する(1日1・2回)状況となった。映画サイトではYahoo映画の評価ランキング第1位、Filmarksの満足度第2位の評価を得ている。 2024年5月31日には、シリーズ第2弾となる『お終活 再春!人生ラプソディ』が公開された(後述)[1]。 あらすじ菅野涼太は勤めていたIT企業が倒産し、葬儀社に再就職した。彼は大学時代に母親を亡くしたが、植物状態の母親の延命治療を父親が打ち切った事を恨み、もう十年も父親と音信不通でいた。昼食に寄るキッチンカーのオーナー・大原亜矢と親しくなる涼太。 亜矢の母親で専業主婦の千賀子は、定年退職した夫の真一が家事を手伝わないことに苛立ちを募らせていた。亜矢が涼太から渡された「終活フェア」のチラシを見て、気晴らしに棺おけに入る体験や死亡後の複雑な法的手続きを学びに行く千賀子。 夫婦の会話が無いと愚痴るマージャン仲間を見て、千賀子と会話しようとするが、話題もない真一。認知症になれば記憶や思い出も失うと聞き、虚しい気持ちで帰宅すると、葬儀社の涼太が亜矢や千賀子と夕飯をとっていた。涼太は、千賀子が「終活フェア」で当てた「メモリアル映像」の説明に来ただけだったが、へそを曲げ、夫婦の思い出の映像作りに断固反対する真一。 葬儀社で働くことを真一に皮肉られ、ショックな涼太。葬儀の仕事は愛がなければ出来ないと先輩に諭された涼太を、疎遠な父親が訪ねて来た。再婚の報告と和解を求めて携帯番号のメモを渡そうとする父親を冷たく追い返す涼太。 主婦仲間と会食し、夫の愚痴を言い合う席で倒れる千賀子。脳梗塞だったが、幸い病状は軽く、後遺症も残らなかった。しかし、老いを痛感する真一。夫婦のアルバムを手に葬儀社を訪ねた真一は、涼太に「メモリアル映像」の制作を依頼した。 千賀子は無事に退院したが、田舎の真一の兄が亡くなった。人生百年時代に、目標を持って老後を過ごしたいと願う真一と千賀子。娘の亜矢は金婚式の計画を立て、涼太の葬儀社にプロデュースを依頼した。 結婚式を挙げた思い出の会館に友人知人を招き、盛大な金婚式を挙げる真一と千賀子。涼太が残業して編集した「メモリアル映像」も披露された。真一の隠し子が現れる一幕もあったが、それは誤解で式は無事に終り、涼太は父親に和解の電話をかけた。 キャスト
スタッフ
続編
『お終活 再春!人生ラプソディ』(おしゅうかつ さいしゅん! じんせいラプソディ)は、2024年5月31日公開。主演は高畑淳子。 あらすじ(再春!)亜矢と涼太の結納の日に、亜矢の父・真一 は席を設けた店の名も場所も忘れ、大遅刻した。去年、兄の葬式で田舎に帰ったことも忘れ、認知症を案じる亜矢や妻の千賀子 。 真一の葬儀社の「終活フェア」で、長い老後に若い頃の夢を再び追う「再春」という考え方を知る千賀子。青春時代にシャンソン歌手を目指し、指導を受けた千賀子は、恩師の女性を訪ねたが、彼女は亡くなり、遺骨は寺が経営する納骨堂に納められていた。嫁や夫の愚痴を言い合う女友達たちと、近代的で美しい納骨堂を見学する千賀子。 シャンソンの師の娘・英恵は母のミュージック・スクールを継ぎ、千賀子にレッスンの再開を薦めた。ライブで「愛の讃歌」を歌う夢を抱く千賀子。妻が「生前整理」で不用品を捨てたり、レッスンで家を空けることに、いちいち嫌味を言うへそ曲がりの真一。暇を持て余す真一をデイ・サービスに通わせるために「要介護認定」の検査を受けると、真一は要介護1に認定された。 介護施設の施設長を務める菅野敬一(涼太の父)から、受けられる様々な介護について聞き、デイ・サービスに通う真一。施設では亜矢も栄養士として働き、新しい入所者でフランス帰りの画家・五島から油絵をプレゼントされた。自宅で英恵も招いての食事中に絵が宅配で届いたが、そこに描かれた女性が若い頃の母だと気づく英恵。英恵の父は幼い頃に母と離婚し、名前も行方も分からなかったのだ。 施設長の敬一は草野球の監督を務めているが、真一が子供の頃に野球選手に憧れたと知り、一日だけ試合の監督を真一に任せた。慣れない涼太まで選手として駆り出し、滅茶苦茶な采配ながら勝利する真一。真一は若死にした父親と選手への夢を追った少年の日々を思い出し、敬一は長く疎遠だった涼太とのキャッチボールを楽しんだ。 五島と面会し、英恵の父親だと確認する千賀子。絵画に専念するために、妻子を捨てパリで生活して来たと語る五島。それでも老後には再び家族を追ってもよかろうと、お節介ながら英恵に面会を勧める千賀子。五島と会って酒を飲んだ英恵は、酔いに任せて怒鳴りつけ、父と和解した。 シャンソンをレッスンした千賀子は、英恵がプロデュースするライブで歌う予定だったが、スポンサーが降りたために開催が困難になった。新しいスポンサー探しに困窮する英恵。涼太は葬儀社のイメージアップのためにスポンサーになることを提案し、ライブは無事に開催された。千賀子は自分で歌詞を考えた「愛の讃歌」で、夫・真一との愛の日々を歌い上げた。 キャスト (再春!)
スタッフ (再春!)
脚注
外部リンク |
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