この記事は更新が必要とされています。 この記事には古い情報が掲載されています。編集の際に新しい情報を記事に反映 させてください。反映後、このタグは除去してください。 (2020年6月 )
最も使われているウェブブラウザを 国別に色分けしたもの(2020年9月)[ 1]
ウェブブラウザの利用シェア (ウェブブラウザのりようシェア)とは、ウェブブラウザ 全体に占める、それぞれのウェブブラウザを利用するユーザーの比率である。パーセントで表されることが多い。この数字は推計であり、通常それぞれのウェブブラウザを利用している訪問者の割合を、特定のウェブサイト 上で計測することによって求められる。ウェブブラウザの利用シェアは、地域によっても、その時々によっても異なる。
正確さ
それぞれのユーザーエージェント がリクエストした数(ページヒット)を、ブラウザの使用量としてそのまま計測することは不正確な結果をもたらす。
過大評価
すべてのリクエストはユーザーによって生成されるとは限らない。例えば、ユーザーが入力しなくても一定時間ごとにリクエストを行うユーザーエージェントが存在する。このような場合、このユーザーの行動は過大評価の可能性がある。
以下にいくつかの例を挙げる。
特定のアンチウィルス製品は、ユーザーエージェントを有名なブラウザに見えるように偽装する。これは、攻撃用のサイトがアンチウィルス製品に対しては“安全なコンテンツ”を送信し、ウェブブラウザに対しては危険なコンテンツを送信する可能性があるためである。ユーザーエージェントを偽装して攻撃用サイトを騙すことによって、ウェブブラウザに対して送信されるコンテンツを検査することができる。The Registerが2008年に行ったレポートによれば、AVG Linkscannerからのトラフィックは、IE6 のユーザーエージェントを使用している。これは、人によるクリックを10倍近く上回る。[ 2]
ブラウザをアップグレードもしくは変更した直後にサイトに再訪問したユーザーは、2重にカウントされる可能性がある。ブラウザの新しいバージョンをリリースした時点における数は正確ではない。[ 3]
時々、ウェブサイトが特定のブラウザを事実上除外するように書かれることがある。1つの理由として、テストを行うブラウザの数が限られていることが挙げられる。こうしたサイトの所有者は、テストされたブラウザの使用を強要し、そのブラウザにだけコンテンツの表示を許可する。さらに、他のすべてのブラウザに“失敗”のメッセージを送り、他のブラウザを使うように指示する。[ 4] テストされていないブラウザの多くは、別の方法でコンテンツを表示できる可能性がある。知識のあるユーザーはサイトにアクセスするために、アクセス可能なユーザーエージェントに偽装 することがある。
Google Chromeを含むいくつかのブラウザでは、ページのリソースをあらかじめ読み込むことで素早くページを表示できる。この手法はプリレンダリングまたはプリロードと呼ばれる。プリロードを使用するブラウザの統計値は、結局表示されないページのプリロードが原因で、水増しされる可能性がある。[ 5]
過小評価
リクエストの数を使用することにより、ブラウザの利用シェアを過小に評価してしまう可能性がある。
以下に例を挙げる。
Operaと、Firefox1.5以降のGeckoベースのブラウザは、高速なDocument Object Model (DOM)キャッシュを使用する。JavaScriptは、ネット上かディスクキャッシュからページが読みこまれた時にのみ実行され、DOMキャッシュから読み込まれた時には実行されない。これはJavaScriptベースのブラウザ統計の追跡システムに影響を与える。[ 6]
さらに多くのブラウザ は、ページ履歴をさかのぼる時に、ウェブページの更新によって新しいページヒットを発生する。Opera のようないくつかのブラウザでは、リクエストの再送信は行われず、キャッシュされたコンテンツを再利用する。[ 7] [ 8]
一般に、忠実にHTTPキャッシュの仕様を実装しているブラウザであるほど、不完全な実装をしているブラウザと比べて過小に報告される。[ 8]
主に移動体通信事業者 (MNO)のようないくつかのISPでは、ユーザーエージェントの文字列の除去を行い始めている。[ 9]
計測方法の違い
Net ApplicationsとW3CCounterは、ウェブの利用を計測するためにユニークビジター を使用している。[ 10] これはユーザーが10回サイトを訪れたとしても、1度だけカウントされる結果となる。一方で、ページヒットを計測する統計会社では10回分カウントされる。Net Applicationsでは、国ごとのサンプリングレートのばらつきを原因とする結果の歪みを修正するために、国レベルでの重み付けを使用している。[ 11]
過去の利用シェア
StatCounter (2008年7月~2012年5月)
ブラウザの利用推移(StatCounter)
StatCounter の統計データは、StatCounterを使用する300万サイトのヒット数から直接導きだされている。その数は1ヶ月に総計150億ヒット以上にも及ぶ。この値はユニークビジター数ではない。[ 12] また、人工的な重み付けは使われていない。
次にどのような数をここで公表しているか説明する。
StatCounterは、デスクトップとモバイルブラウザのシェアを分けて公表しているが、このページではそれらを一緒にしている。一貫性のため、各デスクトップブラウザのシェアは、現在のモバイルに対するデスクトップのシェア を掛けることによって減らされている。同様に、モバイルブラウザのシェアは、モバイル全体の割合をそれぞれに掛けている。これは、モバイルとデスクトップを合わせた時、利用シェアが100%を上回ることを避けるためである。
^ StatCounterは、デスクトップとモバイルブラウザのシェアを分けて公表しているが、このページではそれらを一緒にしている。一貫性のため、各デスクトップブラウザのシェアは、現在のモバイルに対するデスクトップのシェアを掛けることによって減らされている。同様に、モバイルブラウザのシェアは、モバイル全体の割合をそれぞれに掛けている。
StatCounter モバイル
Clicky (2009年9月~2012年4月)
W3Counter (2007年5月~2012年4月)
このサイトは、約50000のウェブサイトそれぞれの最新15000ページビューをカウントしている。これは利用統計において、15000人以上の月間訪問者がいるサイトの影響を制限するためである。W3CCounterはW3C との関連はない。
Net Applications (2004年第4四半期~2012年第1四半期)
ウェブブラウザの利用シェアの推移(2004年第4四半期から2011年第2四半期まで Net Applications )
Net Applicationsは、1ヶ月あたり1億6000万のユニークビジターを持つ40000のウェブサイトからの統計を元にした利用シェアをベースとする。平均的なサイトは1日あたり1300ユニークビジターを持つ。
2009年8月1日に、Net Applicationsは関係国のインターネットユーザーの数をもとに、加工していないデータに重み付けを行い始めた。これにはCIA のデータを使っている。この変更は以前の古いデータにも適用された。[ 13] 下記の表は2007年第4四半期前半からのデータに重み付けを行ったものを使用している。またこれは上記の要約表にも反映されている。
StatOwl.com (2008年9月~2012年4月)
92%のサイトは、アメリカの市場で圧倒的に使われているStatOwlによってモニターしている。[ 14]
ウィキメディア財団のサーバにアクセスしたウェブブラウザの割合
Wikimediaトラフィック分析レポートは、1ヶ月あたり約40億のページリクエストのサーバーログと、リクエストに伴うユーザーエージェントの情報に基づいている。[ 15] これらのサーバーログには、すべてのWikimedia財団 のプロジェクトへのリクエストが記録されている。これらのプロジェクトには、Wikipedia 、Wikimedia Commons 、Wiktionary 、Wikibooks 、Wikiquote 、Wikisource 、Wikinews 、Wikiversity などがある。[ 16]
TheCounter.com (2000年~2009年)
2000年~2009年4月までのウェブブラウザの利用シェアの推移(TheCounter.com )
TheCounter.com は6つのブラウザ(Internet Explorer、Firefox、 Safari、Opera、 Netscape、Konqueror)の16のバージョンを認識する。他のブラウザは“Netscape互換”または“不明”に分類される。Google Chromeは、“Netscape互換”に分類されるが、“Webkit”というサブタグが原因で“Safari”にも分類される可能性がある。Internet Explorer 8は、Internet Explorer 7として認識される。月別のデータは、2008年2月1日からその月の終わりまでのすべてのヒットを含む。このデータは正確なブラウザのタイプだけではなく、様々なブラウザのベースとして使われているウェブレンダリングエンジンを認識する。
OneStat.com (2002年04月~2009年03月)
ADTECH (ヨーロッパ、2004年~2009年04月)
AT Internet Institute (ヨーロッパ、2007年07月~2010年06月)
AT Internet Institute は、かつてXiTi として知られていた。
ヨーロッパの23ヶ国のサイトへの訪問数をカウントし、その割合をそれらの国の人口規模とは無関係に平均化する。
WebSideStory (アメリカ、1999年02月~2006年06月)
GVU WWW user survey (1994年01月~1998年10月)
EWS Web Server at UIUC (1996年第2四半期~1998年)
ZD Market Intelligence (アメリカ、1997年01月~1998年01月)
Zona Research (アメリカ、1997年01月~1998年07月)
AdKnowledge (アメリカ、1998年01月~1998年06月)
Dataquest (1995年~1997年)
International Data Corporation (アメリカ、1996年~1997年)
脚注
関連項目
外部リンク