ウクライナ正教会 (2018年設立)
ウクライナ正教会(ウクライナ語: Православна церква України (ПЦУ)/英語: Orthodox Church of Ukraine (OCU))は、ウクライナにおける独立正教会の一つである。 正教会は一カ国に一つの教会組織を置くことが原則だが(ウクライナ正教会以外の例としてはロシア正教会、ギリシャ正教会、ルーマニア正教会、日本正教会など。もちろん例外もある)、これら各国ごとの正教会が異なる教義を信奉しているわけではなく、同じ信仰を有している[3]。 →正教会の教義や、全正教会に共通する特徴については「正教会」を参照
→ウクライナ正教会にほぼ共通する建築物の特徴については「教会堂 § ウクライナ建築の教会堂」を参照
概要![]() ウクライナ正教会は、ウクライナの全キリスト教会の中で最も信者数の多い教会である。1990年以来、ウクライナの正教会は複数教派の分裂状態にあったが、2018年12月15日に、ウクライナ最大教派であったウクライナ正教会・キエフ総主教庁と、少数教派であったウクライナ独立正教会が統合して、新生「ウクライナ正教会」として発足した[4]。統合に参画しなかった対立教派として、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会があり、「ウクライナ正教会」を名乗る教派が2つ併存している状況である。しかし、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会からも、新生ウクライナ正教会に移籍する者が出ている[5][6]。 発足と同日、首座主教としてエピファニー府主教が選任された。首座主教の正式な名称は、「キエフと全ウクライナの府主教」である。ウクライナ正教会・キエフ総主教庁の首座主教であったフィラレート総主教は、エピファニー府主教の着座に伴って離任し、ウクライナ正教会の「名誉総主教」とされた[7]。 2019年1月5日、コンスタンティノープル総主教庁より独立正教会の地位を認めるトモスが署名され[8]、翌1月6日付けで正式に独立正教会となった[9]。 首座主教座大聖堂は、ウクライナの首都キエフにある聖ムィハイール黄金ドーム修道院に置かれている[10][11]。 →詳細は「en:Orthodox Church of Ukraine」を参照
ウクライナ正教会は、2023年9月1日から教会暦を改訂ユリウス暦へ移行した。これにより、クリスマスなどの固定日、イースターなどの移動日も、西欧キリスト教(カトリック、プロテスタント)との教会暦と同じになった。[12] 独立を巡る情勢ウクライナ正教会の独立を承認したコンスタンティノープル総主教庁に対して、ロシア正教会モスクワ総主教庁は猛反発し、全面的な断交を宣言した。この問題は、世界中の正教会を巻き込んだ深刻な対立に発展しつつある。 →詳細は「モスクワとコンスタンティノープルの断交」を参照
日本国内における活動日本事務局が東京都三鷹市にある。聖堂は現在のところ国内に献堂されていない。 聖体礼儀は、他教派の聖堂=日本聖公会東京教区・聖オルバン教会(St. Alban's Church, Tokyo、東京都港区)の礼拝堂を借りて隔週日曜日の午後に執り行われている[13]。言語は主にウクライナ語と英語、部分的に日本語である。司牧はポール・コロルーク神父(Fr. Paul A. Koroluk)が担当している[14]。 日本正教会およびロシア正教会駐日ポドヴォリエとは、現在のところ交流は無い。相互領聖については担当教区の主教の判断による。 分類
脚注
関連項目外部リンク
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