エグザイル (ゲーム)エグザイルは日本テレネットが開発、発売したコンピューターゲーム及びそのシリーズ。「エグザイル」の英語表記はパソコン版はXZR、PCエンジン海外版とメガドライブ海外版ではEXILEとなっている。 概要会話画面は『ドラゴンクエスト』風のトップビュー視点だが、アクションは横スクロールのロールプレイングゲームで、主人公サドラーを操作して数々の敵を倒し経験値を得てサドラーをレベルアップさせ、各ストーリーのイベントをクリアする、もしくはボスキャラを倒すことでゲームが進行する。 システム面は同じ日本テレネットの『夢幻戦士ヴァリス』を踏襲しているが、夢幻戦士ヴァリスがアニメ・美少女おたく受けを狙った面(主人公が女子高生、コスチュームはビキニアーマーなど)に対し、本作品は中世イスラム風の世界観と、アサシンでクールで無口な美男子というサドラーの設定から、比較すると硬派な作風となっている。 パソコン版1作目の『XZR 破戒の偶像』は中世イスラムの雰囲気を前面に出すため、OPテーマ「ラーガ・バゲシュワリ」とEDテーマ「プラーナ・ヤーマ」の作曲を当時日本に留学していたイスラム系大学生に依頼した[1]。 ゲーム中のアイテムとしてハシシ、ヘロイン、ヨポ、アンフェタミン、マリファナ、コカインなどの麻薬・ドラッグ類が登場する事も一部で話題となった。 また、病院などの治療施設のマークが赤十字になっているなど、作り込みの甘い部分があった(赤十字はイスラムから見てキリスト教をイメージする敵性マークで、イスラムでは赤い月が赤十字のマークである)。 シリーズ作品一覧
ストーリーエグザイル 〜時の狭間へ〜中世のエルサレム地方は、イスラム教正統派を名乗りながらも貪欲にして邪道なセルジュク朝が治めていた。そんなセルジュク朝を倒したのは、イスラム教異端派の暗殺集団アサシンであった。ある日、アサシンの首領サドラーは、ユーグ・ド・ペインから手紙を受け取る。ユーグはキリスト教徒が結成した十字軍を擁護するテンプル騎士団のリーダーであり、サドラーの敵であった。そのユーグの頼みとは、なんとキリスト教・イスラム教共通の唯一神を誕生させることだった。果たしてそんなことが可能なのだろうか?[2] 登場人物以下、便宜的に『XZR 破戒の偶像』をXZR1、『XZR II 完結編』および『エグザイル 〜時の狭間へ〜』をXZR2、『エグザイルII 〜邪念の事象〜』をXZR3とする。 声はPCエンジン版のみ。PCエンジン版XZR1はOPナレーションを永井一郎が担当している。 XZR2までに登場の人物
XZR3から登場の人物
評価IGNは本作を「Renovation's Top 10 Games」の1つに選んだ[3]。同サイトのレヴィ・ブキャナンは「メガドライブ版の翻訳はかなり悪いが、冒険そのものの幅にはほとんど影響はない」と述べた。ジェリー・エリスの書籍「The 8-Bit Book – 1981 to 199x」でも肯定的に取り上げられた[4]。 『エグザイルII 〜邪念の事象〜』はファミコン通信クロスレビューでは5、3、4、3の15点[5]。レビュアーはRPG面は意味のない情報が多過ぎてアクション面は簡単なのか難しいのかよくわからない雑さで突如現れる敵はまず1度は攻撃されてしまう間合いなのは辛いだけで先が見えない、キャラチェンジンの魅力は今一つ、ドラッグの副作用は面白いがいきなりHPが増えすぎる、ビジュアル面は相当いいとした者と建物内部は省略され街もゴーストタウンのようなワンパターンさとする者で分かれ、全体的に薄くメーカー永遠の課題なのか普通さも目立ち、まとまりが悪くプレイする気になれず魅力を感じるように作って欲しい手抜きゲームだとした[5]。defunctgames.com.のジョン・ハクスリーからは寛大なレビューが行われた。彼は「エグザイルはアクションとロールプレイングをうまく融合させた堅実なゲーム」としたがイースI・IIほど冒険的ではないと言った。またボイスオーバーは「素晴らしい」と述べ、カットシーンのグラフィックスを「やや薄い」とした[6]。 出典
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