エドゥアルド・ゴンサウヴェス・デ・オリヴェイラ(Eduardo Gonçalves de Oliveira "Edú", 1981年11月30日 - )は、ブラジル・サンパウロ州サンパウロ出身の元サッカー選手。ポジションはフォワード(FW)。
Kリーグ、Jリーグ時代の登録名はエドゥー(ハングル: 에두)[5][6]。
来歴
クラブ
15歳の時にグアラニFCの下部組織に加入[7]。この頃から、選手層が薄く試合に出られそうという理由で左サイドバック(SB)でプレーするようになる。自身曰く「ACミランのセルジーニョのような」攻撃的SBだった[7]。その後サンパウロFC在籍時にネルシーニョによってトップチームへと引き上げられたが出場機会を得られず、ナウチコへ移籍しムリシ・ラマーリョの下でプロデビューを果たした[7]。
2003年に渡欧。ブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)・VfLボーフムのテストを受けて高評価を掴み、5年契約を締結した[7]。クラブは2005年に2部降格を喫したが、チームメートの不調の影響によって自身の好きなポジションでもあるFWに配されると[7]、チーム得点王となる活躍で1部昇格に貢献した。しかしその後は出場機会を得られず、2006年夏に同国1部1.FSVマインツ05へ移籍。再びSBに戻されるなど[8]本領を発揮できずに終わった。当時のチームメートには車ドゥリがいた。
車の紹介もあって[9]、2007年1月、車の父・車範根が監督を務めるKリーグ(韓国1部リーグ)・水原三星ブルーウィングスに移籍。フィットするまでにはやや時間を要したが[8]、翌2008年は攻撃の要としてチームを牽引[10]。鋭い突破と競り合いの強さ[9]、正確な左足のシュートを武器に[11] 16得点7アシストを記録[12][8]。リーグ優勝を達成し、ベストイレブンに選出された。同年8月にはKリーグ選抜として訪日し、JOMO CUPにおいてJリーグ選抜を相手に2得点を挙げている[13]。
2010年、ブンデスリーガでの再挑戦を決め[9]、シャルケ04に移籍。高い運動量と安定した足先の技術が評価され、クラース・ヤン・フンテラールの怪我の関係もあり、レギュラーに定着した。2011年4月のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝ファーストレグでは、前年度大会優勝のインテル・ミラノを相手にアウェー戦ながら2得点を挙げて[4]試合を決定付け[14]、チームのジャイアントキリングに大きく貢献した。
2011年9月よりスュペル・リグ(トルコ1部リーグ)・ベシクタシュJKへ、2012年8月には豊富な経験を評価されてドイツ1部リーグに初参戦するSpVggグロイター・フュルトへ期限付き移籍[15]。2012-13シーズン末にシャルケへ復帰した。
2013年2月末にシャルケと契約解除し、中国超級(中国1部リーグ)・遼寧足球倶楽部に移籍[16][17]。登録名は「埃杜」[17]。同年リーグ戦ではチーム総得点の4割となる14得点を挙げた[4]。
2014年、J1(Jリーグ1部)・FC東京へ完全移籍[18]。推定年俸は7000万円[19]。コンディションが上がりきらないままでの加入だったこともあり[20] リーグ戦でのフル出場は8試合に留まったが、屈強な体躯を活かした鋭いプレーでリーグ二桁得点を含む公式戦通算17得点を挙げた[21]。しかしエドゥーを先発定着させないマッシモ・フィッカデンティ監督の起用法に耐えかね[22] 移籍を決断[23]。
2015年1月、Kリーグクラシックの全北現代モータースへ完全移籍[24][3]。同年7月の第20節終了時点でチーム総得点の3分の1に迫る11得点を挙げ、リーグ得点王としてチームを牽引した。
2015年7月、中国甲級(中国2部リーグ)の河北華夏幸福へ完全移籍した[25]。同月26日の甲級第19節青島海牛戦でハットトリックを達成[26]。ネナド・ミリヤシュと共に得点源となってリーグ準優勝を果たし[27]、クラブ創設以来となる超級(1部)昇格を掴んだ[21]。しかし外国籍選手を総入れ替えする方針が採られ[28]、2016年2月に退団が決まった[29]。同月中に古巣の水原や全北と接触し、全北と仮契約[注 2]を結んだと報じられたが[31][28]、クラブ・本人共にこれを否定[30][32]。
無所属の間はポルトゥゲーザで調整[33]。同年7月、既報通りルイスを放出し枠を空けた[33]全北に復帰。自身の生年と2015年に着用した背番号9へのこだわりから背番号81(8+1=9)を選択した[34]。しかし、復調に時間を要したことと選手層の厚さから[35] 1得点に終わった。
その後、2016-17シーズン限りで引退した。
所属クラブ
個人成績
- その他の公式戦出場
- 2007年 Kリーグプレーオフ - 1試合0得点
- 2008年 Kリーグプレーオフ - 2試合1得点
- 出場歴
タイトル
水原三星所属時。
クラブ
- 水原三星ブルーウィングス
- シャルケ04
- 全北現代モータース
個人
脚注
注釈
- ^ 2013年の中国リーグでは、頭文字の同じエドゥー(埃土)とエウケソン(埃尔克森)が共に高いチーム内得点率を記録したため、前者は「北埃神」、後者は「南埃神」と呼ばれ、「南北埃神」「絶代双驕」と賛辞された[1][2]。
- ^ 2月時点では全北の外国籍枠に空きが無かったため、夏の移籍期間中に選手を放出して枠を空け、エドゥーを獲得するというもの[28][30]。
出典
- ^ 北埃神亚冠3球连斩京鲁 辽足弃将成全北最强点 新浪網 (2015年5月26日) (中国語)
- ^ 埃杜正式加盟河北华夏幸福 下半赛季新款球衣正式发布! 微头条 (2015年7月9日)(中国語)
- ^ a b c 전북, 에두 영입으로 공격진 보강 全北現代モータース (2015年1月15日)(朝鮮語)
- ^ a b c 【F東京】元内田の同僚、ブラジル人FWエドゥ獲得! - ウェイバックマシン(2013年12月30日アーカイブ分) スポーツ報知 (2013年12月31日)
- ^ “에두”. K League. 2023年11月6日閲覧。
- ^ “エドゥー”. J.League. 2023年11月6日閲覧。
- ^ a b c d e 『F.C.TOKYO MAGAZINE BR TOKYO 2014年6月号』ユーメイド、2014年、6-13頁。
- ^ a b c 뉴스 본문 V주역 수원 에두, 3번 빛났다 스포츠Daum (2008年12月7日)(朝鮮語)
- ^ a b c '수원의 짐캐리' 에두와 아쉽게 이별하니 bluesoccer (2009年11月14日)(朝鮮語)
- ^ JOMOカップ2008 選手紹介 Jリーグ
- ^ 수원 출신 공격수 에두, J리그 도쿄 입단 sportalkorea (2013年12月31日)(朝鮮語)
- ^ JOMOカップ2009 選手紹介 Jリーグ
- ^ J-ALLSTARSの反撃も及ばず。K-ALLSTARSが3-1でJOMO CUP 2008を制す Jリーグ
- ^ シャルケ5得点、敵地で昨季王者に先勝 欧州サッカー連盟 (2011年4月5日)
- ^ Fürth leiht Stürmer Edu von Schalke 04 bis Jahresende aus SpVggグロイター・フュルト (2012年8月31日)(ドイツ語)
- ^ FC Schalke 04 löst Vertrag mit Edu auf シャルケ04 (2013年2月28日)(ドイツ語)
- ^ a b 辽宁宏运足球俱乐部2013赛季引援公告 (五) 遼寧足球倶楽部 (2013年2月28日)(中国語)
- ^ エドゥー選手 完全移籍加入のお知らせ FC東京 (2013年12月31日)
- ^ 『週刊サッカーダイジェスト No.1282』日本スポーツ企画出版社、2014年、8頁。
- ^ 【J1:第14節 F東京 vs G大阪】マッシモフィッカデンティ監督(F東京)記者会見コメント Jリーグ:J's GOALアーカイブ (2014年5月17日)
- ^ a b 元FC東京のエドゥーが1年で移籍した真相を激白 「フィッカデンティは私のことが好きではなかった」 (1/4) サッカーマガジンZONE Web (2015年11月24日)
- ^ 元FC東京のエドゥーが1年で移籍した真相を激白 「フィッカデンティは私のことが好きではなかった」(3/4) サッカーマガジンZONE Web (2015年11月24日)
- ^ 元FC東京のエドゥーが1年で移籍した真相を激白 「フィッカデンティは私のことが好きではなかった」(2/4) サッカーマガジンZONE Web (2015年11月24日)
- ^ エドゥー選手 全北現代モータース(韓国)へ完全移籍のお知らせ FC東京 (2015年1月15日)
- ^ 에두, 中 허베이 종지로 이적 全北現代モータース (2015年7月9日)(朝鮮語)
- ^ Hebei China Fortune - Qingdao Hainiu, Jul 26, 2015 - China League One transfermarkt (英語)
- ^ 2015赛季中甲联赛射手榜 新浪網 (2015年11月1日)(中国語)
- ^ a b c 에두 '레알 전북'과 가계약, 7월 합류한다 朝鮮日報 (2016年2月16日)(朝鮮語)
- ^ 埃杜、米利亚什、拉贾卜、拉多维奇离队 河北華夏幸福足球倶楽部 (2016年2月15日)(中国語)
- ^ a b '에두 논란'에 최강희, "메시가 온다해도 지금은 아니다" DioDeo (2016年2月17日)(朝鮮語)
- ^ 元FC東京のエドゥー、全北現代と仮契約。今年7月にチームに合流予定か フットボールチャンネル (2016年2月17日)
- ^ 에두 “전북과 가계약 맺지 않았다” FOOTBALLIST (2016年2月18日)
- ^ a b 드디어 출격하는 에두, K리그 외인 유턴사 새로 쓸까 朝鮮日報 2016年8月8日(朝鮮語)
- ^ 전북, 에두 1년 만에 재영입...ACL 우승 노린다 全北現代モータース (2016年7月21日)(朝鮮語)
- ^ <프로축구> '복귀 첫 골' 에두 "그동안 힘들었는데 기쁘다" 聯合ニュース (2016年11月3日)(朝鮮語)
- ^ Bundesliga 2003/2004 » 13. Round » Werder Bremen - VfL Bochum 3:1 worldfootball.net(英語)
- ^ Bundesliga 2004/2005 » 16. Round » VfB Stuttgart - VfL Bochum 5:2 worldfootball.net(英語)
関連項目
外部リンク
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1980年代 |
- 80: 朴潤基, 李太洪, 李春錫, 金鏞世
- 84: 崔淳鎬, 李泰昊, 白鍾哲
- 85: 金鏞世, ピアポン, 康得壽
- 86: 金鏞世, 丁海遠, 咸鉉起
- 87: 崔相國, 丁海遠, 金鋳城
- 88: 李基根, 咸鉉起, 申東喆
- 89: 尹相喆, 趙兢衍, 魯壽珍
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1990年代 |
- 90: 尹相喆, 李泰昊, 宋柱錫
- 91: 李基根, 高正云
- 92: 朴昶鉉, 林根裁
- 93: 車相海, 尹相喆
- 94: 尹相喆, ラデ, 金京來
- 95: 黄善洪, 盧相來
- 96: ラデ, セルゲイ
- 97: マニッチ, スカチェンコ
- 98: 金鉉錫, シャシャ
- 99: 安貞桓, シャシャ
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2000年代 |
- 00: 崔龍洙, 金度勲
- 01: 禹成用, サンドロC
- 02: 金大儀, 柳想鐵
- 03: 金度勲, マグノ
- 04: ナドソン, モタ
- 05: 朴主永, マチャド
- 06: 禹成用, 金殷中
- 07: カボレ, 李根鎬
- 08: エドゥー, 李根鎬
- 09: 李同国, デニルソン
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2010年代 |
- 10: デヤン, 金殷中
- 11: デヤン, 李同国
- 12: デヤン, 李同国
- 13: デヤン, 金信煜
- 14: 李同国, サントス
- 15: 李同国, アドリアーノ
- 16: 鄭助國, アドリアーノ
- 17: ジョナタン, 李根鎬
- 18: マルコン, ジュニオ
- 19: タガート, ジュニオ
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2020年代 | |
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MVP - 得点王 - アシスト王 - 若手選手賞 - ベスト11(GK - DF - MF - FW) |