エンター・サンドマン
「エンター・サンドマン」(Enter Sandman)は、アメリカ合衆国のヘヴィメタル・バンド、メタリカが1991年に発表した楽曲。メンバーのうちジェイムズ・ヘットフィールド、ラーズ・ウルリッヒ、カーク・ハメットの3人が共作した。スタジオ・アルバム『メタリカ』からの先行シングルとしてリリースされた。 作詞・作曲カーク・ハメットは、サウンドガーデンのアルバム『ラウダー・ザン・ラヴ』に触発されてギター・リフを作ったが、その時は気に留めず、その後ラーズ・ウルリッヒから「本当に素晴らしい。でも、最初のパートを4回繰り返してみたらどうか」と進言されてリフが完成した[11]。 歌詞は、タイトル通りサンドマンが登場する、メタリカには珍しいファンタジックな内容である。しかし当初は、乳幼児突然死に関する内容で、バンドやマネージメントは、プロデューサーのボブ・ロックを通して、ジェイムズ・ヘットフィールドに緩和するように頼んだ[12]。曲中にはジェイムズ・ヘットフィールドと、プロデューサーのボブ・ロックの息子による祈りの文句が挿入されている[13]。 リリースシングルのB面にはクイーンのカヴァー「ストーン・コールド・クレイジー」が収録された。このカヴァーは元々、本シングルに先行して1990年にリリースされたオムニバス・アルバム『Rubáiyát (Elektra's 40th Anniversary)』に収録されていた[14]。また、12インチ・シングルには「ホゥリアー・ザン・ザウ」の未完成ヴァージョンと「エンター・サンドマン」のデモ・ヴァージョンも収録された[15]。 本作よりウェイン・アイシャムがメタリカのミュージック・ビデオを監督するようになった[16]。 反響バンドの母国アメリカでは総合チャートのBillboard Hot 100で16位、『ビルボード』のメインストリーム・ロック・チャートで10位に達して[10]、1991年9月にはRIAAによってゴールドディスクに認定された[17]。また、デジタル部門では2009年12月にプラチナ認定されている[17]。 全英シングルチャートでは5位に達し、バンド初のトップ10入りを果たした[3]。ノルウェーのシングル・チャートでは、1991年には8週連続でトップ10入りして最高2位に達する大ヒットとなり、2007年にも再びチャート入りして8位を記録している[1]。 評価第34回グラミー賞では最優秀ロック・ソング賞にノミネートされた[18]。音楽評論家のクリス・トゥルーはオールミュージックにおいて「カーク・ハメットがぶっつけで書いたトレードマークのイントロは、メタリカ最良の瞬間の一つであり、世界的に認識されている」「発表されるや否や、この曲自体が独り歩きし、メタルのみならず広い意味でのロックにおいて、時代を超えて認められる曲の一つとなった」と評している[19]。 2007年、VH1の番組「The Greatest」における企画「90年代の最も偉大な100曲」では18位にランク・インした[20]。2011年にはイギリスのラジオ局「Rock Radio」が選出した「トップ500ソング・オブ・オール・タイム」で1位に輝いた[21]。また、2011年3月にはギブソン公式サイトが発表した「トップ50メタル・ソング」で18位にランク・イン[22]。2021年版ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500では390位にランク・インしている[23]。 大衆文化における使用例
カヴァー
脚注
関連項目
|
Portal di Ensiklopedia Dunia