ジェイムズ・ヘットフィールド
ジェイムズ・アラン・ヘットフィールド (英語: James Alan Hetfield、1963年8月3日 - )は、アメリカ合衆国出身のロックミュージシャン、シンガーソングライター、ギタリスト。身長185cm。 同国のヘヴィメタル・バンド「メタリカ」のフロントメンバー。ローリング・ストーン誌選出「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」第87位。 略歴
音楽性
使用機材ギターバンド黎明期 - 1984年までは、1980年に200ドルで購入した日本のエレクトラ製のフライングVのコピーモデルを使用、フロント・リア共にセイモアダンカン製の高出力ハムバッカー、インベーダーを搭載(08年のDeath MagneticのレコーディングでピックアップをEMG60と81に載せ換えられ復活し、一部で使用された)。このフライングVのコピーモデルに関してジェイムズは、「ある特定のバンドを愛するキッズのほとんどは、彼らが使っているのと同じギターを欲しがるもんだろ。俺はずっと白いフライングVが欲しかった。スコーピオンズ、ジューダス・プリーストだ!あれはヘヴィメタルギターだった。わかるだろ、マイケル・シェンカーだ。ホワイトVを持つのは俺の夢だった。」「コピー商品なのは知っていたが、俺らは本物のギブソンのように扱ってた。マイケル・シェンカーが持ってたから、俺も持つ必要があった。」と述べ、かなりの愛着を持って使用していた。しかしネックが折れるなど故障したため、以降は「So What」と「More Beer」と書かれたステッカーを貼った2本の白の1984年製のギブソン・エクスプローラーを使用し始める。 1年にも満たない程の短期間ではあるがダンカン・インベーダーを搭載し、ヘッド部に「Kill Bon Jovi」というステッカーが貼られたジャクソン製キングVを使用した時期もあった。 3rdアルバム時は前述の84年製エクスプローラーとキングVを使用していたが、4thアルバム時にカークがESPと契約し、シグネチュアモデルを制作した事を切っ掛けにESP製のギターに興味を持ち、自らもエクスプローラーシェイプをオーダーし、中指を突き立てたインレイが有名な「Eet Fuk」というペイントが書かれた白のESP製エクスプローラーシェイプを使用し始め、ここからピックアップもEMG60と81を搭載するようになった。 また、現在はフライングV、レスポールシェイプも愛用し、クリーンサウンドを用いる楽曲ではケン・ローレンス製のエクスプローラーシェイプも愛用している。これらのギターには、共通スペックとしてマシン・ヘッド部はスパーゼル社のロック式ペグ、TrimLockを装備し、ピックアップはEMG60・81のコンビネーションから、同社から出ている自身のシグネチュアモデルのピックアップに載せ換えられている。 レコーディングやMTV.ICONのステージでは、ESPのフォレスト・シェイプの7弦ギターも使用した。 以前は、ESPとLTDからジェイムズ使用のエクスプローラーと同形のモデルが販売されていたが、現在はカタログから外されている。現在ESPから発売され、ステージでも使用頻度が高い各種シグネチュアモデルのギターには並々ならぬ拘りが凝縮されており、見た目、音、重量、ジャックの位置、スイッチの配置、オリジナルデザインのインレイやその角度等の細部まで関与し、ESPと納得いくまで話し合いを重ねて制作されている。ジェイムズは重量が軽めのギターを好むとされ、ギターには厳選された軽量なマホガニー材が使用される。 アンプやエフェクター等の機材に関しては新しい物好きなカーク、保守派なジェイムズというイメージが持たれているが、ギター本体に関してはカークはボディシェイプも含めスペックはほぼ決まっていて、新しいギターを制作する際もペイントやカラーリングのみの変更や細かい部分のマイナーチェンジのみで済ますことが多いのに対し、ジェイムズは丸っきり新しいオリジナルシェイプのモデルを作るなど、他の機材とは逆の嗜好となっている。 なお、ストラップはカナダのLevy's製を、弦はアーニーボール製の011~050(011~048のゲージの6弦のみ050に変更したカスタムゲージ)を、ピックはジムダンロップ製のシグネチュアモデルの1.14mmを使用している。
ギター・アンプ2ndアルバム『ライド・ザ・ライトニング』のレコーディング前までは改造されたマーシャル1959のアンプを愛用し、プロコ社のRAT(初期型)でブーストしていたが、レコーディングの直前、ボストンの空港でバンド機材の盗難に遭い(残ったのは自分たちのギターだけだった)、ライド・ザ・ライトニングのレコーディングは借り物の改造されたマーシャルJCM800(50Wの物と言われている)で録音された。その後、当時のエクソダスのギタリストであったリック・ヒューノルトの勧めにより、メサ・ブギーのアンプに乗り換えることになった。この時メタリカはメサ・ブギー製のマークII C+を4台購入したという。 以降の各アルバムのレコーディングで使用したアンプは、以下の通りである。
8th アルバム以降はメイン・アンプとしてDiezel VH-4を使用する事が多い。このVH-4は仕様として、現代のモダンヘヴィネスな音楽スタイルや、7弦や8弦と言った多弦ギターの低音に対応すべく、かなりの歪み量と重低音が出せる4チャンネル仕様のアンプで、ジェイムズはCh3固定でgainをかなり控えめにし、イコライザー類もややローを上げ気味にする以外は概ねフラットにしたセッティングで特にエフェクター等は噛ませずに使用しているが、それでも十分すぎる程の歪み量と重低音を弾き出している。ジェイムズはなお、JC-120は主にクリーントーンを奏でる時に愛用している。以前はライヴでもJC-120のヘッドタイプの物をラックに組み込み使用していたが、00年代に入ってからはLINE6 POD X3 ProでJC-120のサウンドをシミュレートして使用していた。 現在はジェイムズ、カーク共にライヴにおいてはフラクタル・オーディオ・システム社のAxe-FxIIを使用し、アンプモデリング機能を用いてサウンドメイクしている。 乗り換えた理由は、普段のライヴと同じ機材でテレビ局のスタジオなどで演奏すると、全く似つかない音になってしまうなどの予測できない想定外の事態に対応するために、予めレコーディングスタジオの完璧なセットアップの状態のアンプのサウンド、セッティングをAxe-FxIIに取り込みモデリングし、どんな場所でも安定したサウンドを得られるようにし、サウンドチェック等における時間と労力の節約、軽減を主な目的としたもの。 このサウンドは2020年に発売された「S&M2」にて初めて公式にレコーディングされ聞く事が出来る。 トリヴィア
脚注・出典
外部リンク
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