エンデューロレーサー
『エンデューロレーサー』(ENDURO RACER)は、セガ・エンタープライゼス[注 1]より1986年より発売、アミューズメント(ゲーム)センターにて稼働を開始したアーケード用レースゲーム。同社の「体感ゲーム」シリーズ第3弾であり、「体感バイクゲーム ハング・オン 第2弾」[1]としてリリースされた。 概要現実のエンデューロレース(オフロードバイクの長距離レース)をモチーフとしている。アーケード版は本ゲームの前年にリリースされた体感ゲーム第2弾『ハングオン』等と同じく全5ステージで、面構成は平原/岩場/湿地帯/砂漠/海岸から成る。 ターマック(舗装路面)レースが題材である『ハングオン』とは異なり、ダートがメインである。ジャンプスポットがコース中各所に設置されており、ジャンプスポット越えでタイミングよくウィリーすればより高く、遠くへ速度を落とさずジャンプ、走破できる。 テクニックウイリーとジャンプスポットジャンプスポットをウィリーで飛ぶと画面上へライダーが高く跳ね上がる。ジャンプスポットは奥が岩場である事が多いが、岩場がない個所もある。 これに失敗すると、通常よりも速度を落として岩を処理しなければならない。そのため、充分な速度を保ってタイミングよくウィリーするのがセオリーである。 通常、ジャンプ後の岩場直後にコーナーがある個所でジャンプスポットのコーナーアウト側で飛んだ場合、路肩の障害物(樹木、看板)に孕む箇所が多い。ジャンプ時にバイクが横方向へ傾いていた場合でも角度が悪いと同様の軌道へのってしまう。 カウンターステアとカウンタージャンプ
ジャンプ着地時の姿勢制御で着地が悪いと脚をばたつかせる様子が見られる。また、アザーカーにはバイクだけではなく車等も含まれるため、ラリーレイド的な演出、ジャンプ無減速着地方法など、現実のエンデューロバイクでのダート攻略などの細かいポイントを反映した作りとなっている。 なお、例えばステージ3では、ある程度の速度域以下であると沼へ沈んで行ってしまうため、コースアウトを避けるための大小ジャンプの使い分けを多用する事になる。ただし、厳密的にジャンプ処理と障害物処理さえ上手くいっていれば、ジャンプ含めた着地での減速(20~50km/h程)を強いられてもオールクリアは可能である。 サウンド
アーケード版ハードウェア
ウィリータイプアップライト筐体にトレイルバイクのハンドル、シート、ステップがついたようなもの。『スペースハリアー』シットダウンタイプ筐体に近く、オフロードバイクの上半分のボディを載せ後ろに可倒するハードウェアとなっている。そのため、シートに座ると頭の位置が若干高めとなり、モニター角度がシットダウンタイプや他のアップライト筐体よりも上向きに寝たレイアウトとなっている。 シットダウンタイプシート自体は筐体へ固定されている。オフロードバイクのものをモチーフにしたシートのデザインとなっており、ハンドルを引くことが出来る。 サウンド『スペースハリアー』と『アウトラン』の間にリリースした事もあり、搭載された音源ボードにはYM2151と2141を搭載したOPM版と、YM2203と2201を搭載したOPN版の2つのバージョンがある。YM2203は同時発声数が6和音と少なく、FM3音+PSG3音+PCMの構成となる。 そのため、製造ロットによって『アフターバーナー』のオーケストラヒッツの有無のようなBGMの音色の差分があり、アレンジナイズでも違っている。 移植版
なお、海外のみで販売していたハード向けとして、1987年にAtari ST版とコモドール64版が発売されている。どちらもアクティビジョン製作。色数を削減、キャラクター類を縮小しての3Dビュー移植で、BGMも特有のアレンジが入っている。 関連作
サウンドトラック2作共、オムニバス収録となっている。
脚注注釈
出典
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