シャトゥーン ヒグマの森
『シャトゥーン ヒグマの森』(シャトゥーン ヒグマのもり)は、増田俊也による日本の小説。第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、2007年2月10日に宝島社から刊行された。 概要アニマルパニック小説かつサバイバル小説であり、野性のヒグマを圧倒的な存在感でリアルに描く作品[1]。人間が次々とヒグマに襲われ、生きたまま肉を食いちぎられ骨を砕かれるといった残酷なシーンが生々しく描写されている[注釈 1]。そのリアルさは選考会でも評価が分かれたが、読者の間でも評価する層と否定する層に分かれている。また、このようなヒグマを生み出した原因は生態系を破壊した人間にあるということも本作では述べられている[1]。 ヒグマがその気配を見せながらも姿をなかなか現さないところに『ジョーズ』の影響が、主役とヒグマとの最後の格闘シーンに『エイリアン』の影響が見てとれる。増田自身も映画好きであり、本作[要ページ番号]においてこの2作品の影響を受けたことを話している。 主人公の土佐薫のキャラクター設定には小島慶子(元TBSアナウンサー)との共通点が多く「モデルはではないか」との意見があったが、小島がパーソナリティをつとめるTBSラジオ『小島慶子 キラ☆キラ』において、作者の増田本人が番組内でそのことを認めている[2]。 ストーリー舞台は日本最北の樹海が広がる北海道大学の天塩研究林。 そこに勤める鳥類学者のもとで年末年始を過ごそうと、彼の親族や学者仲間たちが集まっていた。そこへ、ヒグマに襲われた密猟者が逃げ込んでくるが、車は横転してしまい動かず、電話も通じない。小屋に集った人々は完全に孤立してしまう中、体重350kgを超す巨大なヒグマが迫る。小屋は破壊され、1人、また1人と目の前で仲間たちがヒグマに食われていく。残った者たちは必死に脱出を試みるが、猛吹雪に見舞われ、マイナス40度の中で執拗に追ってくるヒグマと戦い続ける。 漫画
奥谷通教作画により、『ビジネスジャンプ』(集英社)にて、2008年15号から2009年14号まで連載された(全3巻)。 主な登場人物
ヒグマ
書誌情報
脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク
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