スイススカイダイバー
スイススカイダイバー(Swiss Skydiver、2017年3月10日 - )は、アメリカ合衆国の競走馬。おもな勝ち鞍に2020年のアラバマステークス、プリークネスステークス、2021年のビホルダーマイルステークスがある。 経歴シャンペンステークス勝ち馬であるデアデビル(Daredevil)の初年度産駒にあたる馬で、2018年のキーンランドイヤリングセールにおいて、馬主ピーター・キャラハンの代理人として赴いていたケネス・マクピーク調教師に35,000ドルで落札された。マクピークは「私はモアザンレディの父系が大好きなのです。そして母父のヨハネスブルグというのも好きにならざるを得ないし、おまけに2代前の父はストライクザゴールドだ。彼女は美しいパッケージだ」とその血統の良さを気に入っていることを早いうちから語っていた[3]。 スイススカイダイバーのデビュー戦は2019年11月16日のことで、チャーチルダウンズ競馬場で行われたダート7ハロンの未勝利戦で5馬身半差の初勝利を収めた[3]。同年はこのほか、11月30日のオプショナルクレーミング競走に出走して2着になっている[3]。2020年シーズンの年頭はガスパリアステークス(タンパベイダウンズ・ダート7ハロン・グレード外)で5着、レイチェルアレクサンドラステークス(フェアグラウンズ・8.5ハロン・G2)で3着と勝ちきれなかったが、続く3月28日のガルフストリームパークオークス(ガルフストリームパーク・ダート8.5ハロン・G2)で優勝すると、その翌戦のファンタジーステークス(オークローンパーク・ダート8.5ハロン・G3)も連勝、その勢いで6月6日に順延されていたサンタアニタオークス(サンタアニタパーク・ダート8.5ハロン・G2)をも制覇した。ここでマクピークはスイススカイダイバーを牡馬に挑戦させようとブルーグラスステークス(キーンランド・ダート9ハロン・G2)に登録、結果アートコレクター(Art Collector)に敗れたが2着に入った[3]。その後再び牝馬路線に戻り、8月15日に行われたアラバマステークス(サラトガ・ダート10ハロン・G1)を楽勝、ケンタッキーオークスにも挑んだが、同父のシーデアズザデビル(Shedaresthedevil)に1馬身半差で敗れた[3]。 この年の大競走の多くはCOVID-19の影響で順延されており、プリークネスステークスも10月3日の開催となっていた。この競走にはケンタッキーダービー優勝馬のオーセンティックや先述のアートコレクターなどが11頭が参戦しており、唯一の牝馬であったスイススカイダイバーは単勝12.70倍とあまり人気ではなかった[4]。レースは序盤からオーセンティックとスイススカイダイバーが先頭を争う展開になり、直線に入るころにはほぼ2頭のマッチレースの様相を呈していた。スイススカイダイバーはこれをクビ差で制し、レイチェルアレクサンドラ以来の史上6頭目の牝馬のプリークネスステークス優勝を成し遂げた[3]。敗れた2着オーセンティックと3着馬の間は9馬身3/4という大きな着差がついており、勝ちタイム1:53.28はセクレタリアトが記録したレコードタイムに次ぐものであった[3]。その後、11月のブリーダーズカップ・ディスタフではモノモイガールの7着に敗れたが、この年のエクリプス賞最優秀3歳牝馬のタイトルを獲得した。 古馬となった2021年シーズン初戦は3月のビホルダーマイルステークス。レースでは3番手の好位から直線で楽に抜け出すと後続に2馬身3/4差をつけて快勝する。4月のアップルブロッサムハンデキャップではモノモイガールとの再戦で注目を集めたが、伏兵レトルースカの3着と敗退。 夏に入りホイットニーステークスは4着、パーソナルエンスンステークスは5着と精彩を欠き、このレースを最後に現役を引退。その後2021年11月9日に開催されたファシグ・ティプトン社ノベンバーセールにて、吉田勝己により470万ドル(約5億3000万円)で落札された[5][6]。 競走成績出典:Racing Post[7]、JRA-VAN Ver.World[8]、Equibase[9]
繁殖成績繁殖入り初年度となった2022年はキングマンと交配。その後、北海道安平町のノーザンファームに移動した。 2023年2月15日、初仔となる牝馬を出産した[10]。
血統表
脚注注釈出典
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