スイート・マイホーム
『スイート・マイホーム』は、歯科衛生士・作家の神津凛子による長編小説[1]。神津はこの作品で第13回(2018年)小説現代長編新人賞を受賞した[2][3]。2023年に映画版が公開された[4]。 あらすじ
登場人物
書誌情報
漫画2023年3月11日より2024年7月13日まで白雲ひなの作画によるコミカライズ版が『Palcy』(講談社)にて連載[5][6] 。隔週土曜日更新。単行本は全2巻(第2巻は電子書籍のみ)。 映画
2023年9月1日に公開[7]。監督は齊藤工、主演は窪田正孝[4]。齊藤は2019年の原作刊行後すぐ赤城聡・中村陽介の両プロデューサーから映画化の提案を受けて監督を受任し、コロナ禍の下で制作された[8]。撮影の一部は仙台市で行われた[9]。 あらすじ冬が厳しい松本市で暮らす清沢賢二は念願のマイホーム購入を決意した。それは、地下室の大型エアコンで全室暖房され、各部屋に見守りカメラ搭載などの最新システムに満ちた理想の家だった。 妻のひとみや幼い娘のサチと共に、実家に新居建築の報告に行く賢二。母親と二人暮らしの兄の聡は引き篭もりで、常に誰かに監視され盗聴されているという妄想に取り憑かれていた。 土地も購入し、住宅会社の女性建築士・本田 に新居の設計を依頼する賢二。賢二の3人家族は自分の理想だと憧れを口にする本田。なぜか同じ住宅会社の甘利がしつこく担当になろうと迫って来たが無視する賢二。 実は同僚の友梨恵と浮気している賢二。だが、友梨恵の結婚が決まり不倫関係は解消された。新居の建築が終る頃に第二子のユキが生まれ、家族4人で新生活を始める賢二。だが、別れた愛人の友梨恵の夫に、賢二が友梨恵の家に入る動画が送られ大騒動となった。誰の仕業か分からず動揺する賢二。 住宅会社の甘利から家族の安否を聞かれ、不倫の動画を撮ったのは担当になれなかった甘利の嫌がらせではと疑う賢二。だが甘利は絞殺死体で発見された。 一日に何十回も無言電話を受けるという友梨恵と喫茶店で会う賢二。賢二が無言電話に出てみると、サチのオモチャが奏でる音楽が聞こえた。ひとみの犯行を疑う賢二。だが、ひとみは「家の中に誰かいた」と、怯えて賢二に抱きついた。 新居を訪ねて来る賢二の母親と兄の聡。二人きりの時に、ずっと会っていない父親の安否について、聡に尋ねる賢二。聡は問いには答えずに、この家のそこら中に「あいつ」がいて、赤ん坊のユキを狙っていると警告した。 愛人だった友梨恵が死に、自殺と他殺の両面で警察が捜査を開始した。「家に何かがいる」とノイローゼ状態になるひとみ。そんな中、会社の研修で一泊旅行に出る賢二。帰宅すると新居の中で兄の聡が刺殺されていた。妻子は無事だったが、ノイローゼが進行して行くひとみ。 刑事からの情報で、本田が怪しいと知る賢二。婚約者を事故で失い死産した本田は、「理想の3人家族」に異常に固執し、賢二の一家を監視していたのだ。愛人の友梨恵を殺し、二人目の赤ん坊を排除しようとしたのは、自分の理想とそぐわないためであり、甘利は本田の狂気に気づいた為に殺されたのだった。 賢二を地下室に誘き出し、殺そうとする本田。必死に抵抗して本田を包丁で刺し殺した賢二は、忘れていた子供時代の記憶を取り戻した。賢二ら家族は父親の激しいDVで暴行され続け、ある日、賢二が父親を刺し殺して母親がその遺体を隠したのだった。辛い記憶に涙する賢二だが、更に、狂ったひとみがユキに暴行することを阻止できず、悲劇は続いて行った。 キャスト
スタッフ
脚注
外部リンク
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