タデイ・ポガチャル
タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar-発音: [taˈdɛ́ːj pɔˈɡáːtʃaɾ] ( 経歴2017年、スロベニアのコンチネンタルチームであるログ・リュブリャナでプロデビュー。 2019年、UAE チーム・エミレーツへ移籍[2]。グランツール初出場となるブエルタ・ア・エスパーニャでは、第9ステージでグランツール初ステージ勝利[3]、第13ステージで2勝目を挙げる[4]。第20ステージでは残り39km地点で単独アタックをかけ、独走で区間3勝目[5]。最終的に、総合3位とヤングライダー賞を手に入れた。 2020年、ツール・ド・フランスに初出場。第7ステージで風の影響により分断した後方集団に取り残され、ライバル勢から1分21秒のタイムを失った[6]。第9ステージでマルク・ヒルシ、プリモシュ・ログリッチとのゴール前スプリントを制し、ツール・ド・フランス初勝利[7]。第15ステージでもログリッチとの登りスプリントを制し、大会2勝目[8]。第19ステージ終了時点で首位のログリッチとは57秒差の総合2位につけていた。コース終盤が登りとなる個人タイムトライアルの第20ステージで、2位のトム・デュムランに対して1分21秒、総合首位のログリッチを1分56秒上回るタイムで大会3勝目[9]。総合でもログリッチに対して59秒差をつけて逆転して総合首位に立ち、21歳にして総合優勝を果たした。さらに第20ステージで獲得した山岳ポイントで山岳賞も獲得。ヤングライダー賞も獲得し、最終的に3枚の特別賞ジャージを手に入れた[10]。 2021年のツール・ド・フランスでは、第5ステージの個人タイムトライアルでステージ1勝目[11]。大会最初の上級山岳ステージとなった第8ステージで、総合ライバル勢に対して3分20秒の差をつけ、マイヨジョーヌを獲得[12]。第17ステージで総合2位のヨナス・ヴィンゲゴー、3位のリチャル・カラパスを下しステージ優勝[13]。第18ステージでも勝利を挙げ、山岳賞でもトップに立った[14]。第9ステージ以降、総合リーダーの座をキープし続け、最終的に大会連覇と共に、前年同様、3枚の特別賞ジャージを手に入れる結果となった[15]。 2022年はUAEツアー総合2連覇[16]を皮切りに、ストラーデ・ビアンケ優勝[17]、ティレーノ〜アドリアティコ総合優勝[18]、ツアー・オブ・スロベニア総合優勝[19]を果たし順調な滑り出しを見せる。3連覇を目指して始まったツール・ド・フランスでは、第6ステージでステージ1勝目を挙げるとともに全体リーダーに躍り出ると[20]、第7ステージでは残り700メートルの未舗装急勾配区間で逃げに追いつき2勝目を挙げる[21]。3連覇へ順調に見えたが、第11ステージではガリビエ峠でチーム・ユンボ・ヴィスマの揺さぶりに合い、最後のグラノン峠でヨナス・ヴィンゲゴーに後れを取り、総合タイムでヴィンゲゴーから2分22秒遅れ、マイヨ・ジョーヌを手放すこととなった[22][23]。第17ステージではフィニッシュ直前までヴィンゲゴーと競り合う中、辛うじてステージ3勝目を挙げた[24]ものの、全体タイムの遅れは取り戻せず、第18ステージでは再び1分以上広げられることとなり[25]、最終的にはヤングライダー賞は獲得したものの、総合2位となった[26]。3年ぶりのブエルタ・ア・エスパーニャに出場が予定されていたが、欠場することとなった[27]。 2023年はクラシカ・ハエン・パライソ・インテリオールでの勝利で始まり、ブエルタ・ア・アンダルシアとパリ〜ニースで総合優勝した[28]。 クラシックでも快進撃を続け、ロンド・ファン・フラーンデレン、アムステルゴールドレース、フレッシュ・ワロンヌの3レースで勝利を挙げた[29][30][31]。しかしリエージュ〜バストーニュ〜リエージュは序盤で落車し手首を骨折。リタイアした。 ツール・ド・フランスにおいては第6ステージで区間優勝し復調ぶりを示したが[32]、第16ステージの個人タイムトライアルでヴィンゲゴーに差を広げられると[33]、翌日の山岳第17ステージのロズ峠においてさらにヴィンゲゴーから遅れ[34]、最終的に新人賞は獲得したものの総合成績は2位に終わり、前年に続きヴィンゲゴーの後塵を拝した。 2024年はストラーデ・ビアンケで優勝、ミラノ〜サンレモ3位、ボルタ・ア・カタルーニャ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで勝利し例年通りの快調な滑り出しを見せると、ジロ・デ・イタリアでは区間6勝、総合2位のダニエル・フェリペ・マルティネスに対し9分56秒差をつける圧倒的な強さで総合優勝し、ツール・ド・フランスにおいても同じく区間6勝を挙げる強さでヴィンゲゴーを寄せ付けず総合優勝を果たした。これにより1998年のマルコ・パンターニ以来26年ぶりとなるジロ・ツールの「ダブルツール」を達成した。 スイスのチューリッヒで行われた世界選手権自転車競技大会ロードレース・男子エリートロードレースで優勝し、自身として初めてのマイヨ・アルカンシェルを獲得、ジロ・ツール「ダブルツール」と合わせて、1974年のエディ・メルクスと1987年のステファン・ロシュのみが達成している「トリプルクラウン」を史上3人目37年ぶりに達成した。 人物2024年現在はモナコ在住。F1ドライバーのカルロス・サインツJr.と近所に住んでおり、お互いの休日が合う際には一緒に「コーヒーライド」と称して片道30 - 40kmほどのサイクリングに行く仲である。ただサインツ曰く、ポガチャルが大会後のリカバリーとして(ポガチャルにとっては)低めの心拍数で走っているのに、サインツは「僕の心拍数は170とか180まで上がっている」状態になるため、あまり会話ができないという[35]。 主な戦績2018年
2019年
2020年![]()
2021年
2022年
2023年
2024年
2025年
グランツールの総合成績
脚注
外部リンク
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