トーセンスターダム (英:Tosen Stardom) は、日本の競走馬。馬名の意味は「冠名+スターの座」。おもな勝ち鞍は2014年のきさらぎ賞、チャレンジカップ[5]、2017年のトゥーラックハンデキャップ、エミレーツステークス。
経歴
デビューまで
2012年7月9日のセレクトセールで島川隆哉によって2億5000万円(税抜)で落札された[6]。
2歳(2013年)
10月20日の京都競馬場芝1800mの2歳新馬戦でデビュー。武豊を鞍上に1番人気に応えて勝利を飾った。2戦目の京都2歳ステークスは後方から差しきって2勝目を挙げた。
3歳(2014年)
2月9日のきさらぎ賞は2番人気に支持され、1番人気のバンドワゴンをゴール直前で差し切り、アタマ差で重賞初勝利を飾った。続く皐月賞は3番人気に支持されたが、直線伸びあぐね11着に終わると、続く日本ダービーでは、5番人気に支持されたが、直線で内ラチに当たり大きく減速。16着に敗れた。秋もクラシック路線を進んだが、神戸新聞杯7着、菊花賞8着と振るわなかった。続いて出走したチャレンジカップでは後方2番手から最後の直線で脚を伸ばし、前を行くデウスウルトとフルーキーをクビ差差し切って優勝、重賞2勝目を挙げた[7]。
4歳(2015年)
オーストラリアに遠征し、初戦のランヴェットステークスは2着と好走する。続くクイーンエリザベスステークスは5着に敗れる。帰国後の2戦は惨敗するもカシオペアステークスでは1番人気に応え快勝。マイルチャンピオンシップは7着でこの年を終える。
5歳(2016年)
京都金杯10着、東京新聞杯9着と精彩を欠いた。その後2年連続でオーストラリアに遠征、クイーンエリザベスステークスに出走予定だったが調教中に発症した鼻出血のため、同競走への出走を断念した[8]。当初4月6日に帰国予定だったが、前年の豪州遠征(2、5着)を高く評価したオーストラリアン・ブラッドストックがオーナー権利の半分を購入。4月9日付けでJRA競走馬登録を抹消し[9]、そのままオーストラリアのダレン・ウィアー厩舎へ移籍した[10]。休養を挟み、移籍後の初戦はGIIのダットタンチンナムSで4着であった[11]。
6歳(2017年)
2戦目は2月25日、オーストラリア・コーフィールド競馬場で行われたGIのフューチュリティS(3歳上・芝1400m、9頭)でC.ウィリアムズ騎手騎乗、6番人気で出走した。道中は4~5番手を追走し、4コーナーでは先行グループを射程圏に捕らえ、直線ではいったん先頭に立つも、同厩舎のGI4勝馬ブラックハートバートに僅かハナ差交わされて2着となった[12]。その後のGIIの2戦は2、5着と勝ち切れず[13][14]、続いて迎えたのは9月2日、コーフィールド競馬場で行われたGIのメムジーS(3歳上・芝1400m、11頭)でB.シン騎手騎乗、5番人気で出走した。道中は4~5番手を追走し、直線では前が壁になる不利により追い出しが遅れ、終始先手を取っていたベガマジックをとらえられず、3着に終わった[15]。続いてGIのサールパートクラークS(芝1400m、14頭)に出走したが6着に終わった[16]。そして2週間後の10月14日、同じくコーフィールド競馬場で行われたGIのトゥーラックH(3歳上・芝1600m、18頭)にD.レーン騎手騎乗、6番人気で出走した。トップハンデ57.5kgで出走したトーセンスターダムは中団からレースを進め、4コーナーでは大外を回し、直線に入るとすぐに先頭に立ち、最後は2着のソヴリンネーションに1馬身差をつけ優勝。豪州移籍後7戦目で豪州初勝利を飾り、自身初のGI制覇となった[17]。中2週を挟んで、フレミントンスプリングカーニバルの初日、ヴィクトリアダービー・デイに行われるGI、ケネディマイル[注 1](3歳上・芝1600m、14頭)に1番人気で出走したが8着に終わった[18]。これまでは1600m以下の距離を使ってきたが、次走はフレミントンスプリングカーニバルの最終日に行われるGI、エミレーツS[注 2](3歳上・芝2000m、12頭)に連闘で出走。豪州移籍後初の中距離戦であったが2番人気に支持された。スタートで出遅れるも、道中は内側8、9番手を追走し、直線ではいったん前が詰まるも外に立て直し、ゴール前で一気に伸びて2着のハッピークラッパーに1馬身半差をつけて優勝し、GI2勝目をあげた[19]。
7歳(2018年)
CFオーアステークスは11着と大敗。続くフューチュリティステークスはブレイブスマッシュの2着、ブレーミーステークスは5着と勝ちきれないレースが続いた。4月7日のドンカスターマイル15着を最後に現役を引退、オーストラリアのウッドサイドパークスタッドで種牡馬入りする[20]。
種牡馬入り後
2019年~2020年シーズンからオーストラリアビクトリア州のウッドサイドパークスタッドで種牡馬入りした[21]。
2020年に初年度産駒が誕生した。
2023年からはアイルランドのゼニススタリオンステーションでシャトル供用されることになった[22]。
競走成績
競走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離(馬場) |
頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 |
タイム (上り3F) |
着差 |
騎手 |
斤量 [kg] |
1着馬(2着馬)
|
2013.10.20
|
京都
|
2歳新馬
|
|
芝1800m(重)
|
08
|
4
|
4
|
001.60(1人)
|
01着
|
01:52.6(34.7)
|
-0.0
|
武豊
|
55
|
(リバーソウル)
|
0000.11.23
|
京都
|
京都2歳S
|
OP
|
芝2000m(良)
|
09
|
8
|
9
|
001.50(1人)
|
01着
|
02:00.8(33.6)
|
-0.0
|
武豊
|
55
|
(アグネスドリーム)
|
2014.02.09
|
京都
|
きさらぎ賞
|
GIII
|
芝1800m(稍)
|
09
|
1
|
1
|
002.50(2人)
|
01着
|
01:47.6(34.7)
|
-0.0
|
武豊
|
56
|
(バンドワゴン)
|
0000.04.20
|
中山
|
皐月賞
|
GI
|
芝2000m(良)
|
18
|
4
|
7
|
005.40(3人)
|
11着
|
02:00.3(35.5)
|
00.7
|
武豊
|
57
|
イスラボニータ
|
0000.06.01
|
東京
|
東京優駿
|
GI
|
芝2400m(良)
|
18
|
8
|
17
|
011.00(5人)
|
16着
|
02:28.1(37.9)
|
03.5
|
武豊
|
57
|
ワンアンドオンリー
|
0000.09.28
|
阪神
|
神戸新聞杯
|
GII
|
芝2400m(良)
|
16
|
2
|
4
|
010.60(3人)
|
07着
|
02:25.3(35.5)
|
00.9
|
武豊
|
56
|
ワンアンドオンリー
|
0000.10.26
|
京都
|
菊花賞
|
GI
|
芝3000m(良)
|
18
|
4
|
7
|
013.60(5人)
|
08着
|
03:02.1(35.1)
|
01.1
|
武豊
|
57
|
トーホウジャッカル
|
0000.12.13
|
阪神
|
チャレンジC
|
GIII
|
芝1800m(良)
|
12
|
5
|
6
|
015.20(5人)
|
01着
|
01:45.9(34.6)
|
-0.0
|
武豊
|
55
|
(デウスウルト) (フルーキー)
|
2015.03.21
|
ローズヒル
|
ランヴェットS
|
GI
|
芝2000m(稍)
|
7
|
1
|
5
|
004.40(2人)
|
02着
|
|
|
T.ベリー
|
58.5
|
Contributer
|
0000.04.11
|
ロイヤル
|
クイーンエリザベスS
|
GI
|
芝2000m(重)
|
12
|
11
|
11
|
009.00(4人)
|
05着
|
|
|
T.ベリー
|
58.5
|
Criterion
|
0000.06.28
|
阪神
|
宝塚記念
|
GI
|
芝2200m(良)
|
16
|
1
|
2
|
028.40(9人)
|
12着
|
02:15.2(35.5)
|
-0.8
|
武豊
|
58
|
ラブリーデイ
|
0000.10.11
|
東京
|
毎日王冠
|
GII
|
芝1800m(良)
|
13
|
6
|
8
|
039.0(11人)
|
05着
|
01:46.0(33.4)
|
-0.4
|
内田博幸
|
56
|
エイシンヒカリ
|
0000.11.01
|
京都
|
カシオペアS
|
OP
|
芝1800m(良)
|
11
|
2
|
2
|
001.80(1人)
|
01着
|
01:45.7(33.9)
|
-0.0
|
A.シュタルケ
|
56
|
(ダノンメジャー)
|
0000.11.22
|
京都
|
マイルCS
|
GI
|
芝1600m(良)
|
18
|
7
|
14
|
027.90(9人)
|
07着
|
01:33.3(34.1)
|
-0.5
|
武幸四郎
|
57
|
モーリス
|
2016.01.05
|
京都
|
京都金杯
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
17
|
8
|
16
|
003.80(1人)
|
10着
|
01:33.8(34.0)
|
-0.8
|
武豊
|
57.5
|
ウインプリメーラ
|
0000.02.07
|
東京
|
東京新聞杯
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
14
|
7
|
12
|
011.50(7人)
|
09着
|
01:34.6(32.8)
|
-0.5
|
F.ベリー
|
56
|
スマートレイアー
|
0000.09.03
|
ムーニーヴァレー
|
ダットタンチンナムS
|
GII
|
芝1600m(良)
|
14
|
5
|
1
|
007.50(4人)
|
04着
|
|
|
J.アレン
|
59
|
Awesome Rock
|
2017.02.25
|
コーフィールド
|
フューチュリティS
|
GI
|
芝1400m(良)
|
9
|
2
|
4
|
017.00(6人)
|
02着
|
|
|
C.ウィリアムズ
|
59
|
Black Heart Bart
|
0000.03.18
|
フレミントン
|
ブレイミーS
|
GII
|
芝1600m(良)
|
6
|
4
|
6
|
01.650(1人)
|
02着
|
|
|
B.アレン
|
55
|
Palentino
|
0000.08.19
|
フレミントン
|
PBローレンスS
|
GII
|
芝1400m(稍)
|
11
|
11
|
4
|
008.50(3人)
|
05着
|
|
|
B.アレン
|
59
|
Hartnell
|
0000.09.02
|
コーフィールド
|
メムジーS
|
GI
|
芝1400m(良)
|
11
|
3
|
3
|
015.00(5人)
|
03着
|
|
|
B.シン
|
59
|
Vega Magic
|
0000.10.01
|
コーフィールド
|
サールパートクラークS
|
GI
|
芝1400m(良)
|
14
|
14
|
4
|
006.00(3人)
|
06着
|
|
|
B.シン
|
55.5
|
Santa Anal Lane
|
0000.10.14
|
コーフィールド
|
トゥーラックH
|
GI
|
芝1600m(良)
|
18
|
16
|
1
|
010.00(6人)
|
01着
|
01:35.86
|
|
D.レーン
|
57.5
|
(Sovereign Nation)
|
0000.11.04
|
フレミントン
|
ケネディマイル
|
GI
|
芝1600m(良)
|
14
|
9
|
1
|
004.80(1人)
|
08着
|
|
|
D.レーン
|
58
|
Shillelagh
|
0000.11.11
|
フレミントン
|
エミレーツS
|
GI
|
芝2000m(良)
|
12
|
4
|
4
|
006.50(2人)
|
01着
|
02:01.22
|
|
D.レーン
|
59
|
(Happy Clapper)
|
2018.02.10
|
コーフィールド
|
CFオーファS
|
GI
|
芝1400m(良)
|
13
|
|
13
|
004.00(1人)
|
11着
|
|
|
D.レーン
|
59
|
Hartnell
|
0000.02.24
|
コーフィールド
|
フューチュリティS
|
GI
|
芝1400m(良)
|
11
|
|
5
|
006.00(3人)
|
02着
|
|
|
B.アレン
|
59
|
Brave Smash
|
0000.03.17
|
フレミントン
|
ブレイミーS
|
GII
|
芝1600m(良)
|
5
|
|
4
|
002.40(1人)
|
05着
|
|
|
D.レーン
|
59
|
Humidor
|
0000.04.07
|
ランドウィック
|
ドンカスターマイル
|
GI
|
芝1600m(良)
|
16
|
|
8
|
026.00(8人)
|
15着
|
|
|
C.ウィリアムズ
|
57.5
|
Happy Clapper
|
血統表
脚注
注釈
- ^ レース名は何度も変更されており、最も長く使用されたレース名はカンタラステークスである。1998年から2015年まではエミレーツ航空がスポンサーであったため、レース名はエミレーツステークスであった。2017年からレース名はケネディマイルに変更された。
- ^ 元々はマッキノンステークスというレース名であったが、2016年からエミレーツ航空がスポンサーについたため、レース名はこちらがエミレーツステークスに変更された。
出典
外部リンク