ドビンソン漂流記
『ドビンソン漂流記』(ドビンソンひょうりゅうき)は、藤子不二雄[1](のちの藤子・F・不二雄)による日本の漫画。家の光協会の児童雑誌『こどもの光』(後の『ちゃぐりん』)において、1971年から1972年まで連載された。全24話。地球に流れ着いた宇宙人の少年ドビンソンを主人公としたSFギャグ漫画である。 概要『こどもの光』は農村向け家庭雑誌『家の光』の別冊だが、農家の子供たちが気分転換できるように、また児童雑誌には漫画があるべきとの考えから、ほかの漫画雑誌と同様に漫画も重視した方針がとられていた。そうした背景をもとに漫画作品の王道かつ主要記事として、1971年時点ですでに有名漫画家となっていた藤子不二雄の藤本弘により執筆された作品が本作である[2]。前述のような方針から、漫画の中に農業の要素を加えるといったことはまったく行われず、藤本には雑誌の刊行形態、ページ数、読者の年齢層などが伝えられた以外、タイトルや内容はすべて藤本に一任されていた[2]。 折りしも連載開始の2年前の1969年にはアメリカのアポロ計画のロケットが月に到達しており、宇宙を題材とした本作は、当時の子供たちの興味を集めていた[2]。掲載時に『こどもの光』の編集長を務めていた村谷直道は後に、作中で主人公のドビンソンが遠く離れた家族を常に想っていることから、家庭雑誌から生まれた『こどもの光』の作品としてふさわしい漫画だったとも語っている[2]。 あらすじ宇宙の彼方のポッド星の少年ドビンソンは宇宙船の事故に遭い、宇宙救命ボートのロボートで脱出した末に地球に漂着した。ロボートとともにマサル少年の家に居候することになったドビンソンは、地球での出来事を記録した『ドビンソン漂流記』の母星での出版を目指しつつ、母星に帰るためのさまざまな機械を自作するが、不慣れな地球の材料で作られる上、地球の常識に疎いドビンソンの作り出す機械により、様々な騒動が巻き起こる[3]。 登場人物
書誌情報
脚注
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