ヒヤマケンタロウの妊娠
『ヒヤマケンタロウの妊娠』(ヒヤマケンタロウのにんしん、Kentaro Hiyama's First Pregnancy)は、坂井恵理による日本の漫画作品。『BE・LOVE』(講談社)にて、2012年17号[1]より同年23号[3]まで連載された。 本作は「男も妊娠・出産する世界」を舞台に、ジェンダーによる差別問題を取り上げている。 続編として、『ヒヤマケンタロウの妊娠 育児編』が同誌の2019年9月号[2]より2020年10月号[4]まで連載された。 テレビドラマが地上波で放送されることを記念した読み切り前後編が、同誌2023年2月号と同年3月号に掲載された[5][6][7]。 2022年4月よりNetflixにてドラマが配信され[8]、2023年1月期に地上波でも放送された。 あらすじ本編ある日、桧山健太郎は妊娠検査薬で妊娠が発覚する。その後、産婦人科で検査を受け、胎内の赤ちゃんが10週目-12週目であることを告げられる。そして桧山は、葛藤は続くものの、中絶せずに出産を迎える。 育児編
登場人物
書誌情報
配信ドラマ
2022年4月21日よりNetflixで配信中[8]。主演は斎藤工[11]。 2023年1月6日(5日深夜)から2月24日(23日深夜)まで、テレビ東京系「木ドラ24」枠にて放送された[12]。 あらすじ(配信ドラマ)第1話「予測と準備」を怠らないエリート広告マン・桧山健太郎は大手アパレルメーカー 出産予定日まであと212日。 第2話健太郎はつわりに苦しみ、母乳が出るなど、これまで経験したことのない身体の変化に戸惑い仕事に集中できず、堕胎を決意するが、中島医師からパートナーの署名入りの中絶同意書の提出を求められる。妊娠の周期から胎児の母と推測される亜季に健太郎は妊娠を打ち明け、同意書への署名を求めるが、自身の子宮筋腫や先輩ライターのエリから妊娠期間中の辛さを教えられた亜季は男性が妊娠するメリットを見出し、健太郎に堕胎を諦めさせようと試みる。健太郎は亜季の考えを拒絶し同意書への署名を入手するが、仕事に集中できなくなった健太郎は部長の大杉茂にUNIVEの広告プロジェクトのリーダーを外され、後輩の田辺雅人が新リーダーに据えられる。 出産予定日まであと206日。 第3話雑用にまわされた健太郎は堕胎のため病院を訪れると、そこで自分と同じ妊夫の宮地将太と出会う。健太郎は先輩妊夫の宮地や彼の妻・紀子、息子の拓也と親しくなるが、堕胎を考えていると口にすると、宮地は残念そうな表情を浮かべる。田辺はUNIVEに広告案を提示するが、ありきたりでインパクトがないと先方の反応はいまひとつで、プロジェクトは暗礁に乗り上げそうになる。そこで健太郎は自らの妊娠を明かし、妊夫の自分を広告モデルに起用する案を提案するとUNIVEは興味を示し、彼の広告案を採用する。健太郎は亜季に堕胎を止めると話すと、彼女は妊娠・出産へ協力する姿勢を見せるが、産後の育児の大変さを理由に母・智子は息子の出産に反対する。健太郎はUNIVEの広告モデルとして登場すると、一夜にして時の人となる。 出産予定日まであと145日。 第4話健太郎は世間から持てはやされる一方、妊夫にしか分かりえない孤独を感じたことから、妊夫同士が悩みを語り合えるオンラインサロンを宮地と開設する。サロンのオフ会を開催すると、予想以上に妊夫たちが集まり、健太郎は閉塞感を打ち破れたと手ごたえを感じる。その頃、亜季は元同僚でライター仲間の高木弘樹と再会し、パートナーの健太郎が自分の子どもを身籠ったと明かすと、彼は二人のエッセイを出版すべきだと勧める。健太郎と亜季は男の子を授かったと知ると、結婚すべきか議論するが、宮地がサイトメガロウイルスに感染し、流産したと連絡を受ける。紀子が夫の流産を悲しむ一方、世間から好奇の目で見られ、息子の拓也が学校でいじめられていた状況から解放され安堵していると吐露したのを切っ掛けに、健太郎は亜季と家族に対する考え方のズレを感じ、一人で赤ちゃんを育てる決意をする。 出産予定日まであと137日。 第5話亜季は妹・成美の結婚式への出席で帰郷するが、不仲な父・英男からいつまでもフラフラしているから妹に結婚を先を越されたとなじられる。その頃、健太郎は知らぬ間に会社に出産密着企画を進められ、見世物のように扱われていることにストレスを感じ退職を決意するが、大杉や重役たちに慰留され丸め込まれる。亜季は地元の同窓会で同級生たちが妊夫に対して偏見から差別的な考えを持っていることを知り、心を痛める。亜季は両親に健太郎が男性妊夫で自分の子どもを身籠っていると明かし、自分の生き方を認めない両親に別れを告げる。亜季は健太郎に先日の口論を謝罪した上で、一緒に子育てがしたいと電話で伝えると、ひとりで出産・子育てすることに不安になっていた健太郎は亜季に結婚を申し込むが、亜季は結婚せずに共に子育てする新しい関係を構築したいと持ち掛ける。そんな中、健太郎の前に病死したと聞かされていた父・武田栄一が姿を現す。 出産予定日まであと131日。 第6話智子は栄一が健太郎の実父で、実は健太郎を出産した元妊夫だったと明かす。栄一は妊夫経験者ならではの視点で健太郎の苦労を労い、二人はいつしか妊夫向けのトイレタリー製品事業を立ち上げる話で盛り上がる。 健太郎は事業立ち上げを母に相談すると、健太郎を出産後、栄一は智子の実家の旅館の仕事を世話され援助を受けるも、今以上に妊夫への偏見が強い時代で、露骨な嫌がらせに心が折れ、失踪して家庭を捨てた過去を明かされる。智子は健太郎が栄一に騙されていないかと心配するが、その心配をよそに、栄一は妊夫サロンのメンバーたちを巻き込み、事業立ち上げの話を進めていく。そんな折、亜季は高木からシンガポールでのガイドブック執筆のオファーを受け、色めき立つ。しかし、現地で2年ほど生活する必要があるため健太郎にオファーを受けるべきか相談すると、彼は育児の協力を期待しており、オファーを断るよう要望される。翌朝、健太郎は目を覚ますと栄一が事業立ち上げの出資金を持ち逃げした詐欺疑惑がマスコミに報道され、窮地に陥る。 出産予定日まであと54日。 第7話父・栄一の詐欺疑惑で健太郎はマスコミにマークされ身動きが取れなくなり、心配した宮地から連絡を受ける。健太郎は父に裏切られたと愚痴をこぼすが、宮地は有名になった健太郎が誇らしくなり、栄一は会いに来たのではと擁護する。健太郎は母の話から栄一がパチンコ店の駐車場で車中泊しているのを突き止め、なぜ逃げ出したのかを問いただす。栄一は妊夫として世間から迫害を受けた過去から、逃げ癖が付いたのかもしれないと吐露し、集めた金を出資者に返却するよう健太郎に渡す。そんな中、自分らしく生きたいと考えるようになった亜季はシンガポール行きを決意し、日本と当地を往来するが、生まれてくる子供を共に育てる気持ちがあると、健太郎に思いを伝える。広告会社は健太郎の広告モデル降板を避けさせるため、釈明会見の場を設ける。会見で記者から男性妊夫として正しい「役割」を果たすのかと問われると、健太郎は人を「らしさ」で縛り、役割から逸脱する人を迫害する社会に疑問を呈し、「思いがけないことが、人生には起こる」ので、いつ自分が迫害される側になるかもしれないと警告し会見を終える。その直後、健太郎は陣痛を起こし病院に搬送され、その様子をテレビ中継で目撃した亜季は空港から引き返す。 出産予定日まであと 日。 最終話病院に搬送された健太郎は早産ながら帝王切開で息子の キャスト主要人物健太郎の関係者
広告会社健太郎の勤務先。
亜季の関係者
坂井戸大学病院ゲスト第1話
第2話第4話
第5話
第7話
最終話
スタッフ
放送日程
放送局
脚注出典
関連項目外部リンク
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