フギン級哨戒艇
フギン級哨戒艇(スウェーデン語: Patrullbåt av Huginklass)は、スウェーデン海軍が運用していた哨戒艇の艦級。艦対艦ミサイルを備えていたことから、アメリカ海軍協会(USNI)など外部の観測筋ではミサイル艇とも種別される[1][2]。 設計船体設計は、ノルウェー海軍が1960年代中盤より就役させたストルム級をベースとしている[3]。まずプロトタイプとして「イェーガレン」(HMS Jägaren)が先行して建造された。同艇は1972年6月8日に進水し、3年間にわたって運用試験が重ねられた。1975年より、その実績を踏まえた量産艇の建造が開始され、1978年から1982年にかけて順次に就役した。なおこのような経緯から、「イェーガレン」も本級に含められることもある[1][2]。 一方主機関については、ノルウェー海軍がマイバッハMD872A(後のMTU 16V538)を搭載していたのに対し、本級では、プリヤード級魚雷艇のものを再生して搭載した[1][2]。港内での機動性を確保するため、最低速度は7ノットである。 なお、舵を用いたローリング制御システムが搭載されている[1]。 装備射撃指揮装置(FCS)としては、デジタル式のP800コンピュータを用いたサーブ 9LV200 Mk.2(ARTE 726)を搭載している。これはXバンドの捜索中追尾レーダー(目標捕捉用)とKuバンドの追尾レーダーを備えており、また追尾レーダーにはTVカメラと赤外線暗視装置、レーザー測距儀が付属している[4]。なおこれとは別に、航法用としてスキャンター009レーダーも搭載されたほか、対潜戦のためにはパッシブ・ソナーを備えた。 船首甲板には主砲としてボフォースMk.1 57mm単装砲を1基備えている。船尾甲板には、ペンギンMk.1(Rb.12)艦対艦ミサイルの単装発射筒を両舷に各3基、計6基搭載した。またペンギン発射筒のかわりに機雷または爆雷24発を搭載できたほか、後には、船首甲板にエルマ対潜弾投射機4基を追加装備した[1][2]。 なお1991年から1994年にかけて、本級のうち後期建造艇8隻(P 159~166)は、主機関を換装するとともにトードフィッシュ可変深度ソナーを搭載する改装を受けており[2]、カパレン級哨戒艇として区別されることもある。 同型艦一覧
参考文献
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