バンドのロゴ
プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ (Premiata Forneria Marconi )は、1970年 [ 1] にイタリア で結成されたプログレッシブ・ロック ・バンド である。
1973年 にアルバム『幻の映像 』を発表して国際デビューを果たしたのをきっかけに、P.F.M. 或いはPFM という略称が併用された[ 2] が、母国イタリアでは引き続きフル・ネームを名乗った。
概歴
2007年のバンドメンバー
前身は1964年に結成されたクエッリ (I Quelli )というバンドである。彼等はイタリアのディスキ・リコルディ(Ricordi)[ 3] から1965年 にシングル盤でデビュー[ 4] 。ルーチョ・バッティスティ(Lucio Battisti )のレコーディングに参加した時、バッティスティからバンドを再編成するように助言され、確執のあったメンバーと袂を分かち[ 5] 、プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ として1970年 12月[ 5] に再スタートした。
1971年 にはイエス やディープ・パープル 等のイタリア公演で前座を務めて[ 5] 国内の聴衆の認知度を高めていった。1972年 3月、バッティスティのレーベルであるヌメロ・ウーノ(Numero Uno )からアルバム『幻想物語 』でデビューして国内チャートで最高4位を記録した。同年暮れにはセカンド・アルバム『友よ 』を発表した。
相前後してエマーソン・レイク・アンド・パーマー (ELP)のイタリア公演の前座として出演し、それがきっかけとなってグレッグ・レイク に注目されてイギリス に招かれ、ELPのマンティコア・レコード と契約を結んだ。同レコードに所属する作詞家のピート・シンフィールド [ 6] を迎えて『友よ』を母体にした英語詞主体のアルバム『幻の映像 』[ 7] を制作し、シンフィールドの発案[ 8] で略称"PFM"を併用し始めた[ 9] 。1973年3月にロンドンのABCフラム劇場でイギリスでのライブ・デビューを果たし、8月のレディング のロック・フェスティバルに出演して高い評価を得た[ 10] 。この時のラインナップはフラヴィオ・プレーモリ(キーボード、ボーカル)、フランツ・ディ・チョッチョ(ドラム、ボーカル)、ジョルジオ・ピアッツァ(ベース)、フランコ・ムッシーダ(ギター、ボーカル)、マウロ・パガーニ(バイオリン、フルート、ボーカル)の5人。9月にマンティコア・レコードから『幻の映像』を発表して国際デビューを果たした直後に、ベースがピアッツァからアレア に在籍していたヤン・パトリック・ジヴァスに交代した。
当時絶大な人気を誇ったELPが絶賛したヨーロッパのプログレッシブ・ロック・バンドとして、日本でもマスコミやプログレッシブ・ロック・ファンに大いに注目された[ 10] 。1975年11月にはボーカルのベルナルド・ランゼッティ(Bernardo Lanzetti )を加えた6人編成で初来日した[ 10] 。
その後、1976年 のアルバム『チョコレート・キングス 』発表後にパガーニが脱退するなど、グループの改編が続き、1977年 の『ジェット・ラグ』を最後に歌詞を英語からイタリア語に戻すなどの変化が生じた。さらにメンバーチェンジを経て、2010年 6月にはディ・チョッチョ、ムッシーダ、ジヴァスの3人[ 11] が正式メンバーとして在籍。数度の休止を挟みつつも長年にわたる音楽活動を続けている。
近年、ファブリツィオ・デ・アンドレ [ 12] をトリビュートするライブを不定期で行なっており、その模様を収めたDVD『PFM Canta de Andre』、トリビュートCD『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅』も発表している。
2015年3月、ムッシーダが脱退を正式に表明した。
日本公演
メンバー
現メンバー
フランツ・ディ・チョッチョ(Vo/Ds) 2007年
パトリック・ジヴァス(B) 2011年
フランツ・ディ・チョッチョ (Franz Di Cioccio ) - ボーカル、ドラムス (1970年- )
パトリック・ジヴァス (Patrick Djivas ) - ベース (1974年- )
ルチオ・ファブリ (Lucio Fabbri ) - ヴァイオリン (1979年-1987年、2002年- )
マルコ・スフォーリ (Marco Sfogli) - ギター (2015年- )
アレッサンドロ・スカリオーネ (Alessandro Scaglione) - キーボード (2012年- )
ロベルト・グァルディ (Roberto Gualdi ) - セカンド・ドラムス (1999年-2002年、2011年- )
アルベルト・ブラヴィン (Alberto Bravin) - キーボード、ボーカル (2015年- )
旧メンバー
フランコ・ムッシーダ (Franco Mussida ) - ギター、ボーカル (1970年-2015年)
フラヴィオ・プレーモリ (Flavio Premoli ) - キーボード、ボーカル (1970年-1980年、1997年-2005年)
マウロ・パガーニ (Mauro Pagani ) - フルート、ヴァイオリン、ボーカル (1970年-1976年)
ジョルジョ・ピアッツァ (Giorgio Piazza) - ベース (1970年-1974年)
ベルナルド・ランゼッティ (Bernardo Lanzetti ) - ボーカル (1975年-1977年)
グレゴリー・ブロック (Gregory Bloch) - ヴァイオリン (1976年–1977年)
ヴァルテル・カッローニ (Walter Calloni ) - セカンド・ドラムス (1982年-1987年)
ヴィットリオ・コズマ (Vittorio Cosma ) - キーボード (1984年-1989年)
ロベルト・コロンボ (Roberto Colombo ) - キーボード (1979年)
ステーファノ・タヴェルネーゼ (Stefano Tavernese) - ヴァイオリン (1997年-1999年)
フィル・ドラミー (Phil Drummy) - ボーカル (1998年)
ジャンルカ・タリアヴィーニ (Gianluca Tagliavini ) - キーボード (2006年-2011年)
ピエロ・モンテリージ (Piero Monterisi) - セカンド・ドラムス (2002年-2010年)
ディスコグラフィ
オリジナル・アルバム
ライブ・アルバム
コンピレーション・アルバム
PFM The Award-Winning Marconi Bakery (1976年)
Prime impressioni (1976年)
Celebration (1976年)
Antologia (1977年)
SuperStar Collection (1982年)
L'album di... PFM (1988年)
Il rock (1990年)
I grandi del rock (1993年)
PFM Story (1994年)
A Celebration (1997年)
Gli anni '70 (1998年)
『ピーシーズ・フロム・マンティコア〜ザ・ベスト・オブ・PFM〜』 - Pieces from Manticore (2000年)
Golden Collection (2001年)
35...e un minuto (2007年)
River of Life: The Manticore Years Anthology 1973-1977 (2010年)
PFM Celebration 1972-2012 (2012年)
日本公演
11月23日 渋谷公会堂
11月25日 大阪厚生年金会館
11月28日 名古屋市公会堂
11月29日 中野サンプラザ
5月8日、9日 ブルーノート大阪
5月11日、12日 CLUB CITTA'
5月12日、13日、14日 CLUB CITTA'
8月28日 日比谷野外音楽堂
11月4日、6日、7日 CLUB CITTA'
5月30日 TOKYO DOME CITY HALL
5月31日 DUO MUSIC EXCHANGE
1月9日、10日 ビルボードライブ東京
1月11日 ビルボードライブ大阪
脚注
外部リンク