メタルマックス ファイアーワークス
『メタルマックス ファイアーワークス』(METAL MAX FIREWORKS)は、KADOKAWAより2015年10月8日から2016年8月31日まで配信されていたスマートフォン(iOS/Android用)、およびタブレット(iOS/Android用)向けソーシャルRPGアプリ。メタルマックスを冠する作品としては初のオンラインゲーム。通称MMFW。基本プレイは無料であったが、アイテム課金による一部のアイテムの販売もあった。2016年8月31日をもって、全てのサービスが終了された。 概要従来のメタルマックスシリーズの作品では、一人のモンスターハンターが旅に出るというRPGであったが、今作ではプレイヤーは『ドゥームストーン』と呼ばれる町を拠点にモンスター退治や探索を行って戦車を改造することを目的としたソーシャルゲームとなっている。売り文句は「超改造戦車RPG」。他のメタルマックスシリーズとはかなり違い、そのシステム上RPGと呼ぶには若干語弊がある。またアプリの処理が非常に重く、バッテリーを急速に消耗したり、処理落ちによりフリーズしたり、スマホ本体が過剰な発熱に襲われる事も多かった。 システム本作ではメタルマックスシリーズで特徴的な通例である「改造」、「動物の仲間」、「弾数制限」、「破損や大破の概念」、「Dr.ミンチと蘇生」、「乗降システムとそれによる白兵戦」、「インテリア」、「転送装置とドッグシステム」、「自販機」の要素が排除されている。Dr.ミンチも修理屋も改造屋もおらず、戦車が破壊され搭乗者が死亡してもクエストを終了後、自動的に元通りになる。また自宅はなく戦車があるガレージはあるが主人公と呼べる存在はおらず、設定した名前は都合上NPCに呼ばれる程度に留まる。 クラスプレイヤー自体のレベルのようなもので、「名声」が一定値を超えると昇格する。名声はクエストをクリアするか賞金首を倒す事で獲得でき、ある程度クラスがアップしないと解放されない施設や機能がある。 クラスがアップすると自動的に燃料が100%補充され、燃料の上限値とフレンド登録上限もアップする。また、クラスに応じた通り名が与えられる。 戦闘本作では戦闘用コマンド(戦う、防御、スキル使用、武器選択など)が排除されており、「攻撃コマンド」を実行して敵味方どちらも穴1から順に一斉射撃を行い、1ターン中に全ての武器で双方総攻撃を全自動で行う。 それ以外にプレイヤーが操作できるのは、「道具の使用」、「切り札の使用」に限られる。逃走などはできない。 道具と切り札の使用はそれぞれ1ターンに一つのみ、攻撃コマンドを実行する前だけに限られる。切り札は同じものを取得すると合成されレベルが上がり、効果が上昇する。切り札は攻撃のような瞬間的に効果が出るものと継続して効果が得られるものの二つがある。継続して効果が得られるものは、一度使えばその戦闘中は効果が永続する。 2016年3月30日のVer.1.1.3のアップデート後、切り札の仕様が変更。いつでも何枚でも使えるように変更されたが、その代わりに継続して効果が得られるものの持続効果時間が2ターンに短縮された。 搭乗者には「特技」と呼ばれるスキルが「特技スロット」に最大三つまで設定されており、選択式ではなく各スキルに設定された発動確率に基づいて自動で発動する。スキルの付与・内容については後述の『搭乗者(キャラクター)』の項目を参照。 特技はレベル1(5%)からレベルMAX(35%)の確率でランダムに発動するが、戦闘中の味方の死亡判定が行われておらず完全にランダムなため、すでに死んでしまった仲間に無意味な回復スキルを使ったり、死んだ者を放置してまだ死んでない仲間に蘇生スキルを使ったりする事も多い。被弾した仲間を優先して回復するとも限らず、無傷の仲間に回復スキルを使うこともある。 「破損や大破の概念」、「Dr.ミンチ」、「乗降システム(白兵戦)」が廃止されている為、クルマのSPが尽きると即座に戦車が消滅し搭乗者ごと死亡してしまう。[2] 2016年2月25日のアップデートから「相手の攻撃を被弾する前に撃ち落として無効化する」という「迎撃機能」の仕様が採用され、迎撃機能のついた兵器を装備する事でプレイヤーは約30%の確率で敵の攻撃を無効化できるようになった。ただし無効化できる攻撃は実弾兵器などの一部に限られる。 この迎撃機能はプレイヤー側のみならず、出現するほぼ全ての敵に備わっており、動かない金庫や自然に生えている草花でもバリア状のシールドでガードする。尚、敵側の迎撃確率は約70%前後となっており、一般的な砲撃はほとんど効果がなく、敵に迎撃されにくい兵器でないとまず命中しないようになっている。 この仕様の為、アップデート後は迎撃されにくい種類の特定の兵器でしか効果がなく、また「迎撃されにくい」だけで必ず迎撃を回避できるわけでもない為、レア度の高い上位モデルの兵器であっても実際の戦闘時に有用性を発揮できるとは限らない。 クエスト本作では「燃料」を消費し「クエスト」と呼ばれるマップを探索する。燃料は一定時間で回復し、燃料が足りないと探索はできない。燃料はプラチナコイン10枚と引き換えに即全回復する事もできる。[3] マップはすごろくのようなマス目式になっていて、上に乗ったマス目により敵と遭遇したりアイテムや切り札を手に入れたりする。 尚、マス目の効果はその探索回で一度のみであり、マップを出ない限りは再度同じマスに乗っても何も起きない。[4]
拠点『ドゥームストーン』と呼ばれる町。ここからクエストに出発したり、クルマのセッティングや強化をしたりする。
タウン
合成本作ではクルマに穴を開けたり、兵装を増設したり、用途に合わせて性能を調整したりといったシリーズ伝統の「改造」はできない。[7] 代わりにパーツごとに設定された「合成レベル」を強化することで、パーツのパラメーターが一定値数値上昇するようになっており、強化しても重量は上昇しない。 シャシーは最初から空いている穴のみで、新たにあけることはできない。パーツを強化しても上位互換パーツに変化しない(例:ビートルを強化してもビートルターボにはならず、ビートルの合成レベルが上がるだけ)。 また、合成用の素材パーツは一日朝昼晩に各1時間限定で解放されるゲリラクエストと呼ばれるクエストで、消耗品となる金属探知機を使わない限り基本的には手に入らない。[8] ガチャタキオンテレポーターのような装置で、異次元からパーツやキャラクターが飛び出してくる演出となっている。 ガチャには主に三種類あり、「ゴールドガチャ」、「プラチナ異次元ガチャ」、「高級異次元ガチャ」がある。 また、期間限定で「スーパー異次元ガチャ」、「ブラック異次元ガチャ」が開放されることがあった。
G(ゴールド)Gは本作の世界における通貨で、主にアイテムの購入、合成をはじめとした各種施設利用時の費用、設備強化などの費用に必要となる。このGは課金でも購入することはできない。 敵を倒したり依頼をクリアする事で報酬として手に入るが、いずれも数百Gしか手に入らない為、稼ぐにはゴールドゲリラで稼ぐか、賞金首を倒すか、期間限定イベントをこなす必要がある。 パーツの売却価格は一律決まっており、ノーマルは100G、ぷちレアは500G、レアが1000G、超レアが5000G、神レアが10000G。なお、いくら強化してあっても売値は変わらない。 アイテムアイテムの売却価格は基本的に0Gで、のべぼう系アイテムのみ売値がつく。戦闘中に使えるのはタイルパック、携帯バリア、万能薬のみで、1ターンに1つしか使えない。
切り札特定のクエストにある切り札マスでランダムで手に入る。非売品。攻撃力増幅、会心率上昇、特技発動率上昇、全体SP回復、衛星レーザー(敵全小ダメージ)、煙幕(回避率上昇)の6種類があり、各種10枚までストックできる。 プラチナコイン課金する事で購入できるアイテムで、主にガチャの購入や燃料の全回復、全滅時の復活などに使用される。 1枚あたり10円で、12枚(120円)からの購入でき、まとめて購入すると割引が発生する(最大5.4円/1コイン)。 極稀にログインボーナスやストーリー、イベントのクリア報酬としてプレゼントされる事もある。 搭乗者(キャラクター)職業本作ではゲーム開始直後に名前を入力できるが、本編に直接介入する事はない。探索や戦闘は下記の職業につく既存キャラクターをクルマに乗せて行う。なお、最初から名前と肩書きがあり、変更はできない。 「破損や大破の概念」、「乗降システム」が廃止されている為、クルマが壊れる=戦闘不能となり、白兵戦は行われない。(一部のキャラクターが保持している白兵戦特技が発動した場合、随時その特技による白兵戦攻撃のみ行われる) 各キャラクターは最低1つ、最高で3つの特技を持ち、レベルアップなどで新たに覚えることはない。特技は3つのスロットがあり、最上段を除く2つのスロットは他のキャラクターから移植する事ができるが、成功確率は25%で移植に使ったキャラクターは消滅する。サポートとして更に他のキャラクターを犠牲にすれば、そのレアリティに応じて成功確率がアップする。 特技のレベルアップも同様で、同じ職業の他のキャラクターを犠牲にする事でレベルをアップできるが、こちらは双方のキャラクターのレベルとレアリティで成功確率が変わる。 尚、本作の戦闘能力はキャラクターの運転レベルに大きく依存しており、この数値が高くない限りはボスクラス、賞金首などと渡り合うことはできない。[13][14]
システム面キャラクターのみではクエストに連れて行くことはできず、必ずエンジンとCユニットを積んだクルマに乗らなければいけない。また一台のクルマに乗れるのは一キャラのみであり、他のシリーズのように複数人で乗って分担作業する事はできない。(例えばキャラが3人でクルマが一台の場合、一人しかクエストには行けない) クルマに搭乗するキャラクターは全てデフォルト名がついていて変更はできず、キャラクターを手に入れる方法もガチャかイベントクリア特典のみとなっている。 その為、希望する職業なども選べず、他のクルマ装備を含めた抽選となり、クルマ装備と比べキャラの数が少ない為にその確率もかなり低いものとなる。イベントクリア特典のキャラを手に入れるには相当優秀な搭乗キャラが必須になる為、結局有料課金によるガチャで優秀なキャラが当たらない限りクリアはできない。 更にキャラクター名が同じ者を同時に編制する事もできない為、実質かなりの制限が設けられている。 期間限定でキャラクターのみが当たる有料ガチャも解放されていた。尚、「動物の仲間」がシステムから排除された為、「自パーティのクルマ3枠+レンタルタンク1枠」となっている。 ただしこのレンタルタンクはイベントクエストなどでは借りる事ができない場合が多い。 クルマ本作のクルマは、主にDS以降のメタルマックスシリーズで扱われた戦車がそのまま採用されている。 クルマは有料のガチャ、またはゲーム内で取得できる通貨によるガチャ、イベントやクエストの報酬などで手に入れる事が出来る。また、一部のイベントクエストではクルマの種類を限定されるものもあるので、その種類のクルマを運良く手に入れていない場合はイベントに参加することさえできないという問題があった。 クルマパーツは「シャシー」、「Cユニット」、「エンジン」、「武器」の4種類があり、後ろ4つは賞金首やイベントボスなどを撃破した際にレアリティの高いものを落とす事がある。[15] ただし「シャシー」だけはガチャかクエスト報酬で手に入れるしかない。[16] 武器にはシリーズと共通して「大砲」、「機銃」、「S-E」の3種類があるが、前述の通り「弾数制限の概念」が排除されているので、機銃の利点である弾数無限のメリットは存在せず、逆にS-Eのデメリットであるはずの「高威力だが弾の単価が高く弾数が少ない」という部分がなくなっている。また、大砲のほとんどは「滑空弾・通常弾」だが、これらは上述にある迎撃の対象の為、3分の1の確率でしか命中しない。 また本作オリジナルの概念として『連射力』が存在する。1.00で1連射、2.00で2連射となる。そのため連射力が売りのバースト砲なども他の兵器が合成で連射力が上がると強みがなくなる。逆に機銃は連射力に優れ、銃弾は迎撃されにくいというメリットがあるが、会心率や単発の威力が低く、結局は「迎撃されにくい弾種のS-E」に頼る事になる。 これらの武器はシャシーに固定武器として搭載されている場合もあり、それらは外す事ができない。ビームは雑魚を含め反射する敵が多い為、固定武器にビームがある場合はそれで自滅してしまう(戦闘は全弾発射の為、敵に応じて武装を選ぶことができない)
賞金首・イベントボス本作の賞金首やイベントクエストのボスは、今までのシリーズで出現した賞金首やボスがそのまま採用されている。 ただし、一部の敵については性能や特性が大幅に変更されているものがいる。賞金首を倒す事でごく稀にレアリティの高いクルマパーツを落とす事がある。[17] デイリー、ウイークリー、マンスリーで同名の賞金首が出現する場合、マンスリーに近いほど強く、経験値やGも高くレアリティの高いパーツを落とす。 短いターンで撃破するごとに賞金首もレベルが上がり、Lv99ともなると期間限定イベントの大ボス級、またはそれ以上に強くなる場合もある。
NPC
地名
主要スタッフ脚注
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