ラテン文字拡張E
ラテン文字拡張E(ラテンもじかくちょうE、英語: Latin Extended-E)は、Unicodeの145個目のブロック。 解説ラテン文字のうち、主に発音記号で用いられる、基本ラテン文字、ラテン1補助、ラテン文字拡張A、ラテン文字拡張B、IPA拡張、音声記号拡張、音声記号拡張補助、ラテン文字拡張追加、ラテン文字拡張C及びラテン文字拡張Dのいずれのブロックにも含まれていないものが収録されている。 Unicodeのバージョン7.0において初めて追加された。 収録文字
小分類このブロックの小分類は「ドイツ語方言学用の文字」(Letters for German dialectology)、「ドイツ語方言学用の修飾文字」(Modifier letters for German dialectology)、「サハ語(ヤクート語)用の歴史的な文字」(Historic letters for Sakha (Yakut))、「アメリカ言語学正書法用の文字」(Letters for Americanist orthographies)、「中国語学及びチベット語学の音声転写用の文字」(Letters for sinological and Tibetanist phonetic transcription)、「スコットランド語方言学用の文字」(Letters for Scots dialectology)の6つとなっている[1]。 ドイツ語方言学用の文字(Letters for German dialectology)この小分類にはラテン文字のうち、ドイツ語の方言学で用いられる発音記号用の文字が収録されている。 これらの発音記号はTeuthonistaという雑誌で1924年に発表されたため、Teuthonista音声システムと呼ばれる。主にドイツやオーストリアで話されるドイツ語の方言学で用いられるが、スイスやイタリアで話されるロマンス諸語にも類似の発音システムが用いられる[3]。 ドイツ語方言学用の修飾文字(Modifier letters for German dialectology)この小分類にはラテン文字のうち、ドイツ語の方言学で用いられる発音記号用の文字のうち、通常文字の基線より上方に小さく書かれる文字(修飾文字; 英語: modifier)が収録されている。 サハ語(ヤクート語)用の歴史的な文字(Historic letters for Sakha (Yakut))この小分類にはラテン文字のうち、ロシア連邦東部のサハ共和国などに居住するヤクート人によって話される、テュルク語族シベリア・テュルク語群に属するサハ語(ヤクート語)でかつて用いられていた文字が収録されている。 これらの文字は、言語学者のセミョン・アンドレーヴィチ・ノヴゴロドフ(semen nəʃurꭣdap、Səmən Noğoruodap、1892-1924)によって発明され[4]、1917年から1927年まで、当時の公式IPAベースのラテン文字正書法で使用されていた[1]。 アメリカ言語学正書法用の文字(Letters for Americanist orthographies)この小分類にはラテン文字のうち、ネイティブ・アメリカンの話す諸言語のための発音記号であるアメリカの音声記号で用いられた文字が収録されている。 中国語学及びチベット語学の音声転写用の文字(Letters for sinological and Tibetanist phonetic transcription)この小分類にはラテン文字のうち、中国語やチベット語の音訳に用いられる文字が収録されている。 スコットランド語方言学用の文字(Letters for Scots dialectology)この小分類にはラテン文字のうち、スコットランド語の辞書で用いられる[1]発音記号用の文字が収録されている。 文字コード
履歴以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
出典
関連項目 |
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