ルーマニア語訳聖書ルーマニア語訳聖書(ルーマニアごやくせいしょ、英語: Bible translations into Romanian)はキリスト教聖書のルーマニア語への翻訳を扱う。ルーマニア語はインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属し、「ラテン語の東部方言」であるが、周りをスラブ語民族に囲まれていて、初期のルーマニア語文献はキリル文字を使っていた。19世紀前半の「民族浄化」時期にラテン文字を使うようになり、それが20世紀前半にソ連圏に入りキリル文字を使い、1990年代以降はまたラテン文字に戻っている。 歴史ルーマニア語 への最初の完全な聖書翻訳は、1688年の『ブカレスト聖書』(Biblia de la Bucureşti)と呼ばれており、旧約聖書は1597年にフランクフルトで出版された『七十人聖書』をモルダヴィア出身のニコラエ・ミレスク(Nicolae Milescu)がコンスタンチノープルで翻訳し、これが後にモルダヴィア、次にブカレストでRaduとŞerban Greceanu兄弟と他のワラキアの学者たちにより、ワラキア公カンタクズィノ(Şerban Cantacuzino)ブランコヴェアヌ(とConstantin Brâncoveanu)の助けを借りて、修正・出版された。 Greceanu兄弟以前には、部分訳が行われており、Slave-Roman Gospel (1551), Coresi's Gospel (1561), The Braşov Psalm Book (1570), Palia from Orăştie(1582), The New Testament of Alba Iulia (1648) などがあった。 現代現在のルーマニアでは、2つのルーマニア語翻訳聖書が使われている。ルーマニア正教会は『シノド聖書』(Biblia Sinodală)を用いており、これはルーマニア正教会の標準訳であり、1988年に総主教テオクティスト・アパラシュ(Teoctist Arăpașu)の祝福のうちに出版された。 その一方でプロテスタント諸派は、ドゥミトリ・コルネレスク(Dumitru Cornilescu)が翻訳し、1921年に新約が、1929年に全書が完成し、英国外国聖書協会も援助した聖書を用いている。これは1989年にドイツの出版社が非公式の修正版を出し、また1989年には改訂版(Biblia Cornilescu Revizuită)が出て、翻訳を原典に近づけ、現代ルーマニア語の正書法に直したものである。 ルーマニア語テキストの比較
脚注関連項目外部リンク
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