レヴァイアサン (雑誌)
『レヴァイアサン』は、かつて木鐸社が発行していた現代日本政治分析の学術雑誌。 概要1987年秋に創刊。年2冊のペースで刊行された。名前の由来はトマス・ホッブズの著作『リヴァイアサン』である[1]。発刊されるや衆目を集め、『読売新聞』や『日本経済新聞』などに好意的に取り上げられた[2]。なお、創刊当時の編集人は猪口孝、村松岐夫、大嶽秀夫で、1年後に蒲島郁夫を加えた4人を中心に始められた[3]。福井治弘も編集に関わっていた[3]。 刊行目的は「現代日本政治は複雑な構造を持つ『海獣』であり、その全体的な構造を実証的に、そして本格的に解明していく」というものであり、従来の日本の政治研究に対しては「歴史や思想史あるいは外国研究の片手間で行われることによって、評論的、印象主義的になっている」として批判を加えた[注 1]。これは暗に政治学研究の中心であった東京大学法学部に対して向けられたものでもあったが、後には東京大学法学部の教員も論文を投稿し、編集委員にも加わっていることもあり、当初の「アンチ東大法学部」という性格は薄れた[5]。 加わった学者たちは「レヴァイアサン・グループ」と呼ばれるようになり[2]、政治学の科学化、実証分析の発展に寄与した。一方で、小林良彰からは「政治のあり方といった価値に向き合ってこなかった」といった批判がなされている[要出典]。 2018年秋、第63号をもって刊行を終了した。 内容主題別に分類してみると、「現代日本政治の現状と動態の分析に関係するもの」が圧倒的に多く、他には「比較政治に関係するもの」、「日本の外交と国際関係を扱うもの」、「政治学理論に関係するもの」というふうになっており、それらの論文で使われている方法や手段は行動科学的で、数理モデルや計量分析、事例研究を用いるものが相対的に多数を占めている[7]。また、初期には現役の政治家、ジャーナリストなどによるエッセイも掲載されていた。 編集体制顧問編集委員(22号から)編集委員(46号から)脚注注釈出典
参考文献
関連項目外部リンク
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