丹波市立看護専門学校(たんばしりつ かんごせんもんがっこう、英語: Tamba City School of Nursing)は、前身の「兵庫県立柏原高等看護学院」より半世紀以上の歴史と伝統を持つ、公立の看護専門学校である。
2019年(令和元年)9月1日に、「兵庫県立柏原病院」と「柏原赤十字病院」の統合・移転に伴って、兵庫県丹波市柏原町柏原から、同市氷上町石生に新築移転した。
なお、同敷地内には、統合・移転した「兵庫県立丹波医療センター」と「丹波市健康センター ミルネ」が隣接している[1]。
教育方針
(下記の出典[2])
看護師として必要な資質を養成するとともに、看護に関する専門的学理と技術を教授し、もって地域社会に貢献する有為な看護師を育成すること。
理念
- 丹波市のスローガンである『丹(まごころ)の里』を基盤に自己の感性を磨き、思いやりの“こころ”をはぐくむこと。
- 自らが描く未来の姿を実現し、変化する社会に対応できる人材、生涯にわたり看護を創造し、追究できる専門職業人を育成すること。
- 地域に関心・愛着をもち、地域住民の健康的な暮らしを支援し、保健医療福祉の分野で活躍できる看護実践者を育成すること。
- 学校・学生・地域が一体となり、地域に密着した開かれた学校として貢献すること。
目的
- 看護の専門職業人として必要な知識・技術・態度を修得し、自己啓発できる能力をもった地域貢献できる看護実践者を育てること。
沿革
(下記の出典[3])
歴史
移管存続までの経緯
(下記の出典[4][5][6])
2011年10月、兵庫県の行政改革で、前身の「兵庫県立柏原看護専門学校」は「2015年3月末で廃止、2013年度から新規学生の募集を停止する」と公表された。 廃止理由は、卒業生の県立病院就職者が減り、“県立病院で勤務する看護師を育成する”という開設趣旨に合致しないことであった。
しかし、市民グループらが(当時の)井戸敏三兵庫県知事に学校存続を要望する直訴などをして必要性を訴えた結果、知事の決断により廃止から一転、丹波市に移管しての存続が決まった。
なお、隣接した兵庫県立柏原病院の付帯施設として1971年の開校から市への移管までの間に、約1,400名の卒業生を送り出している。
校歌
(下記の出典[7])
校歌は、”兵庫県”や”柏原看護専門学校”など、市への移管後に不適合となる言葉がなく、在校生へのアンケートでも継続使用を望む声が多かったため、前身の「兵庫県立柏原看護専門学校」時代からのものを引き継いで使用している。
校章
(下記の出典[7][8][9])
校章は、前身の「兵庫県立柏原看護専門学校」が兵庫県から丹波市に移管されるのを機に、市が新しい校章のデザインを公募したところ、全国から75点の応募があり、その中から選ばれた。
デザインは、丹波市の「丹」をモチーフに、看護の精神をやさしさのハートで表現し、生徒の伸びやかな姿をイメージしたものとなっている。
学校の特徴など
(下記の出典[10][11][12][13])
- 「兵庫県立丹波医療センター」および「丹波市健康センター ミルネ」が同敷地内にあることで、実習施設の環境が整っている[注釈 3]と共に、臨床経験豊富な現場で活躍している医師や看護師の講師が多い。
- 地域包括ケアを見据えた実習病院が充実している。
- 学費が平均的な額より低く設定されている事、また通学困難と認められる学生を対象とした学生寮がある事で、経済的な負担が軽減されている。
- 1学年40人の少人数制であり、きめ細やかな指導が行われている。
- 卒業生の進路状況は、兵庫県立病院が「48%」で最多となっている(令和元年~3年度)[14]。
- 学生募集要項
- 修業年限:3年 看護学科(全日制)
- 定員:1学年40名(地域枠[注釈 4]15名程度/一般25名程度)※総定員120名
学生生活
(下記の出典[15])
- 4月 - 全学年での芸術鑑賞が行われている[注釈 5]。
- 5月 - 2年生が看護ゼミナールとしてキャンドルサービス(戴帽式)を行う[16]。
- その他、入学式・卒業式・オープンキャンパス[注釈 6]などの年間行事がある。
卒業後の資格
(下記の出典[3])
施設
(下記の出典[1][11][19][20])
校舎概要
- 鉄骨造:地上3階・塔屋1階
- 延床面積:約3,500平方メートル
- 2019年(令和元年)9月1日、移転による新校舎として開設
校舎特徴
- 学生の自発的な学習意欲を高めるための談話コーナーが設置されている。
- 多様な授業形態対応のため、演習室や研究室を教室と同一フロア(2階)に配置している。
- 光庭に面したエントランスホールに吹き抜けを採用し、学校の各種イベントに活用できる空間を確保している。
教室配置
【 丹波市立看護専門学校 校舎 】
- 1階:玄関|校長室|講師控室|カウンセリング室[注釈 7]|教員室|事務室|面談室|会議室|応接室|休養室|図書室[注釈 8]|女子更衣室|男子更衣室|トイレ|階段|エレベーター|ウッドデッキ|談話コーナー
- 2階:教室1~3|自治会室|演習室1~4|研究室1~4|食堂|演習コーナー|トイレ|階段|エレベーター|光庭|吹抜
- 3階:視聴覚教室[注釈 9]|在宅看護実習室|実習準備室|小児・母性看護学実習室|基礎・成人看護学実習室|トイレ|階段|エレベーター|光庭|屋上
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学生寮
(下記の出典[22])
- 所在地:兵庫県丹波市氷上町石生(JR西日本 石生駅西口前)
- 構造:鉄骨造3階建て 1棟
- 居室数:1フロア10室 計30室
- 定員:30名(男女とも入寮可)[注釈 10]
基礎データ
学校所在地
〒669-3464
兵庫県丹波市氷上町石生2069番地2
交通アクセス
(下記の出典[23])
主な学校周辺施設
(徒歩所要時間 20分圏内)[注釈 11][注釈 12]
【学生寮】
【公共施設】
【スーパー】
【コンビニなど】
【書店】
【衣料品店】
【家電量販店】
【携帯電話キャリアショップ】
【ドラッグストア】
【ホームセンター】
【100円ショップ】
【飲食店】
脚注
注釈
- ^ 5月1日より、令和元年。
- ^ 兵庫県丹波市柏原町柏原5208番地1から、同市氷上町石生2069番地2へ移転した。
- ^ 実習の8割を受け入れている。
- ^ 主に、丹波市内に在住する者を対象としている[13]。※一部例外あり。
- ^ 平成28年度「姫路城見学」、平成29年度「吉本新喜劇」、平成30年度「城崎マリンワールド」、令和元年度「神戸フルーツ・フラワーパーク」
- ^ 「2022年のオープンキャンパス実施日」は、6月4日(土)・6月12日(日)・6月19日(日)・8月8日(月)・8月9日(火)の5日間で、対象は「高校生・社会人、学校関係者等」であった[17]。 また、丹波市在住の中学3年生を対象に、8月18日(木)・8月19日(金)にも行われた[18]。
- ^ 月に一回、臨床心理士が来校し、学生の相談に応じている[21]。
- ^ 5,000冊以上の書籍がある。
- ^ 全校生徒が一度に集まれる座席数となっている。
- ^ 通学困難と認められる学生を対象とし、定員を超えた場合は入寮できない。
- ^ 自転車では「約7分圏内」となる。
- ^ 主に「学生生活」に関連があり「ウィキペディア」内に記述のある大型施設・チェーン店など。
出典
関連項目
外部リンク