医学部構内
京都大学大学院医学研究科 (きょうとだいがくだいがくいんいがくけんきゅうか、英語 : Graduate School of Medicine, Kyoto University )は、京都大学 大学院 に設置される研究科 の一つである。また、京都大学医学部 (きょうとだいがくいがくぶ、英語 : Faculty of Medicine, Kyoto University )は、京都大学に設置される学部 の一つである。附属病院と共に吉田キャンパス 南地区に位置する。
沿革
旧制
明治
京都帝国大学 設置から2年後の1899年(明治32年)、法科大学 とともに京都帝国大学医科大学 、および医学科 が開設された[ 1] 。初代医科大学長は坪井次郎 。
同年12月、京都帝国大学医科大学附属医院 開設[ 1] 。同年には附属医院に看護婦見習講習科 を設置、現在の人間健康科学系専攻の源流である。
1903年、修猷館 附属の福岡藩校 賛生館 を前身として京都帝国大学福岡医科大学 に分割され、医科大学は京都医科大学 と改名される。1911年(明治44年)4月、同年1月に設立された九州帝国大学 (工科大学のみ)に福岡医科大学が移管され、九州帝国大学医科大学 となった[ 1] 。
大正
1919年(大正8年)2月、帝国大学令 の改正により分科大学制 が廃止され、医科大学が京都帝国大学医学部 となる[ 1] 。
昭和
1939年(昭和14年)4月、医学部に薬学科 を設置[ 1] 。同年5月、京都帝国大学臨時医学専門部 を設置。(昭和19年)、臨時医学専門部を京都帝国大学附属医学専門部 と改称。
1945年、附属医院に看護婦を養成する厚生女学部 を設置(1948年には厚生女学部に専攻科を設置)。
1947年、京都帝国大学が京都大学 と改称される。
新制
昭和
1949年(昭和24年)、新制 京都大学となる。旧附属医学専門部が新制京都大学医学部に統合され、医学部附属医院は医学部附属病院 と改称される。
1951年、附属病院厚生女学部専攻科が京都大学看護学校 と改称され、本科が廃止される。
1955年7月、大学院医学研究科 設立[ 1] 。当初は生理系専攻・病理系専攻・社会医学系専攻・内科系専攻・外科系専攻を設置。
1960年、薬学科が独立し、京都大学薬学部 (薬学科)となる[ 1] 。
平成
2003年(平成15年)10月、京都大学医療技術短期大学部 を統合し、医学部に保健学科 を設置[ 1] 。
2008年4月、保健学科を人間健康科学科 に改称。
2018年4月、京都大学・マギル大学 ゲノム医学国際連携専攻を設置。
同年12月、本庶佑 名誉教授(京都大学医学部卒業、京都大学医学博士)がノーベル生理学・医学賞 を受賞する。
教育と研究
組織
医学部
医学研究科
医学専攻
医科学専攻
社会健康医学系専攻
人間健康科学系専攻
京都大学・マギル大学ゲノム医学国際連携専攻
附属施設
医学部附属
医学研究科附属
医学図書館
動物実験施設
先天異常標本解析センター
総合解剖センター
バイオフロンティアプラットフォーム
脳機能総合研究センター
ゲノム医学センター
医学教育・国際化推進センター
医学研究支援センター
がん免疫総合研究センター
先端医療研究開発機構(iACT)
医療DX教育研究センター
高井リサーチセンター
杉浦地域医療研究センター
研究
21世紀COEプログラム
医学系[ 2]
「病態解明を目指す基礎医学研究拠点」(医学研究科分子医学系専攻)
「融合的移植再生治療を目指す国際拠点形成」(医学研究科外科系専攻)
グローバルCOEプログラム
医学系
「生命原理の解明を基とする医学研究教育拠点」(医学研究科医学専攻)
歴代医学研究科長・医学部長
初代京都帝国大学医科大学学長・坪井次郎(1863-1903)薩摩藩 医・坪井為春 の子として江戸 芝区 浜松町 で生まれ、1885年に東京帝国大学 卒業後、東京大学御用掛となり1887年に同大助教授、1880年ミュンヘン大学 官費留学、帰国後1894年に東京帝大医大助教授、1895年医学博士 取得、1899年京都帝大医大教授・学長就任[ 3] [ 4] [ 5] [ 6]
歴代医学研究科長・医学部長は以下の通り[ 7] 。
氏名
在任時期
専門分野
備考
坪井次郎
1899年0 7月0 6日 - 1903年0 7月13日
衛生学
荒木寅三郎
1903年0 7月13日 - 1915年0 6月15日
医化学
京都帝国大学第7代総長
伊藤隼三
1915年0 6月23日 - 1921年0 7月0 2日
外科学
足立文太郎
1921年0 7月0 2日 - 1925年0 7月21日
解剖学
森島庫太
1925年0 7月21日 - 1928年0 4月21日
薬理学
今村新吉
1928年0 4月21日 - 1932年0 4月30日
精神医学
戸田正三
1932年0 4月30日 - 1936年0 5月10日
衛生学
前田鼎
1936年0 5月11日 - 1938年0 4月30日
医化学
戸田正三
1938年0 4月30日 - 1938年11月10日
衛生学
松本信一
1938年11月30日 - 1940年11月30日
皮膚病学黴毒学
小川睦之輔
1940年11月30日 - 1942年11月28日
解剖学
舟岡省五
1942年11月28日 - 1944年12月27日
解剖学
木村廉
1944年12月27日 - 1948年12月27日
微生物学
荻生規矩夫
1948年12月27日 - 1952年12月27日
薬理学
内野仙治
1952年12月27日 - 1956年12月26日
医化学
平澤興
1956年12月26日 - 1957年12月16日
解剖学
京都大学第16代総長
山本俊平
1957年12月16日 - 1961年0 6月14日
皮膚病学黴毒学
堀井五十雄
1961年0 6月15日 - 1965年0 6月15日
解剖学
山田肇
1965年0 6月15日 - 1968年0 7月31日
薬理学
岡本耕造
1968年0 8月0 1日 - 1969年0 8月13日
病理学
岡本道雄
1969年0 8月14日 - 1970年0 9月0 1日
解剖学
事務取扱、京都大学第19代総長
岡本道雄
1970年0 9月0 1日 - 1973年12月16日
解剖学
太藤重夫
1973年12月16日 - 1975年12月15日
皮膚病学黴毒学
菅原努
1975年12月16日 - 1979年12月15日
放射能基礎医学
早石修
1979年12月16日 - 1981年12月15日
医化学
伊藤洋平
1981年12月16日 - 1985年0 7月26日
微生物学
佐野晴洋
1985年0 7月26日 - 1985年10月0 1日
公衆衛生学
事務取扱
佐野晴洋
1985年10月0 1日 - 1987年0 4月0 1日
公衆衛生学
内野治人
1987年0 4月0 1日 - 1989年0 3月31日
内科学
井村裕夫
1989年0 4月0 1日 - 1991年12月15日
内科学
京都大学第22代総長
佐々木和夫
1991年12月16日 - 1993年0 3月31日
認知行動脳科学
菊池晴彦
1993年0 4月0 1日 - 1996年0 9月30日
脳神経外科学
本庶佑
1996年10月0 1日 - 2000年0 9月30日
分子生物学
ノーベル生理学・医学賞 を受賞
中西重忠
2000年10月0 1日 - 2002年0 9月30日
生体情報科学
本庶佑
2002年10月0 1日 - 2004年0 9月30日
分子生物学
成宮周
2004年10月0 1日 - 2007年0 9月30日
神経・細胞薬理学
塩田浩平
2007年10月0 1日 - 2008年0 9月30日
形態形成機構学
光山正雄
2008年10月0 1日 - 2010年0 9月30日
微生物感染症学
湊長博
2010年10月0 1日 - 2014年0 9月30日
免疫細胞生物学
上本伸二
2014年10月0 1日 - 2018年0 9月30日
肝胆膵・移植外科学
岩井一宏
2018年10月0 1日 - 2022年0 9月30日
細胞機能制御学
伊佐正
2022年10月0 1日 - 現職
神経生物学
同窓会
医学部・医学研究科の同窓会には、下記の組織・団体がある[ 8]
芝蘭会(医学科)
紫緑会(人間健康科学科および医療技術短期大学部)
著名な出身者
関連項目
脚注
外部リンク
学部 大学院 附属研究所 附属施設 キャンパス
吉田地区 (本部、北部、吉田南、西部、医学部、薬学部、病院)
宇治地区
桂地区
文化・学術 体育会 施設・文化財 歴史
カテゴリ