今夜も生でさだまさし
『今夜も生でさだまさし』(こんやもなまでさだまさし)は、季節の節目ごと(2010年代からはほぼ毎月)にNHK総合テレビジョンで未明に生放送されているバラエティ番組[注 1]。さだまさしの冠番組でもある。略称は「生さだ」[注 2]「こんなま[注 3]」。 2006年元日から放送開始。2009年4月以降『今夜も生でさだまさし』の通しタイトル(シリーズ名)が用いられるようになった。本稿では、毎年年始の『年の初めはさだまさし』(としのはじめはさだまさし)や、通しタイトルが定められる以前の内容についても記す。 海外向けのNHKワールド・プレミアムでも放送されているが、第34弾までは番組編成の関係上、撮って出し形式による録画での放送(数日遅れ)がほとんどであった。その後、2011年5月1日放送の第35弾以降は日本国内とサイマル放送されるようになった(新春の放送はそれ以前から日本国内と同時放送されている)。2009年の第14弾以降はNHKオンデマンドでも放送後10日間(後に2週間に延長)、インターネットを通じて随時見ることができたが、2013年度からは配信が一旦終了。2020年3月からはNHKプラスで配信されている[注 4]。また、2021年4月からはリアルタイム字幕放送を実施している。 概要番組の構成はさだが視聴者から寄せられたはがきを紹介し、1、2曲程度を生演奏(ほとんどの場合、伴奏はさだのギターだけ)で歌う。以下の基本コンセプトを変えずに続けられてきた。
このうち、歌と投稿はさだがかつてパーソナリティを務めていた文化放送の深夜番組『さだまさしのセイ!ヤング』(1981 - 1994年)と同じスタンスである。また、ホワイトボードは初期はすべてさだ自身で書いていた。 このほか、頻繁に番組内で行われる事柄としては、以下のようなものがある。
歴史年の初めはさだまさし(2006 - )NHKは2001年8月5日(長崎)と2002年6月5日(宇都宮)に実験的に放送された『さだまさしの見るラジオ・聴くテレビ』を「定番」化することとして、2006年元日(1月1日)未明にシリーズの始まりとなる『新春いきなり生放送!年の初めはさだまさし』を放送した[4](上記の表の通り、本項ではこの回を『今夜も生でさだまさし』の第1回放送とカウントする)。この日が選ばれた理由は『NHK紅白歌合戦』の常連となっていたさだが紅白からそのままの流れで出演できること、またそれに絡んで紅白明けの歌手を飛び入りゲストに呼べることなどが理由である。 この『新春いきなり生放送!』が関東地区で5%、関西地区で6.2%という、深夜の時間帯にもかかわらず高い視聴率を記録し、反響も大きかったことから年に数回のペースで続編を制作した。次回の放送日は番組内もしくは公式ホームページで発表。放送時期は視聴者が夜ふかしできるような連休が優先されるが、さだのコンサートスケジュールと勘案して決定する。放送時間は深夜で元日放送の回のみ120分、それ以外は90分で放送。 開始当初は正式なシリーズ名などが付けられていなかったが、シリーズ第10弾の『真夜中なのに生放送 桜咲いてもさだまさし』で過去の放送リストを表示した時には「○○もさだまさし」という表記になっていた。また、「さだまさしの深夜にやっているあれ」[注 6]と呼ばれたことをさだが気に入っていた。 また、2007年から2010年までは、「多滝鱒造の人生レッスン」などのコントコーナーがあった。 番組タイトル決定(2009 - )土曜時代( - 2022年3月)2009年度はほぼ月1回の放送になり、「今夜も生でさだまさし」とタイトルを固定し、ロケ地にちなんだサブタイトルがつくことになった[5]。さだの誕生日でもあった2009年4月10日には「番組タイトル ついに決定!!!」と題したさだによる予告動画が掲載され、そこでタイトル「今夜も生でさだまさし」と告知。レギュラーコーナー「まっさんぽ」を開始。スケッチブックに写真を貼り合わせ、麺類を何か食べるシーンを入れる。2011年度は、地元キャスターやアナウンサーが県の現状について報告する「まさしのふるさと通信」、2012年度にはそれを発展・改題した「まさしのふるさと3分通信」と題したコーナーが行われている。 なお、タイトルを固定するにあたり、最初は「月に一度はさだまさし」というタイトルにしようと思っていたが、放送できない月があるので取りやめたと、さだがタイトル固定の第1回で触れている[6]。 元日放送分は引き続き「年の初めはさだまさし」というタイトルになる。 総合テレビの番組編成で、第5金曜・土曜の翌日未明には当該曜日のレギュラー深夜番組が放送されないため、代替として第5週の週末に放送するようになる。土曜未明(金曜深夜)は0時10分、日曜未明は0時5分から放送。2009年5月から2011年度までの日曜未明は中断してニュースを放送した。このセオリー以外で放送するのは正月以外に4月・11月の回がある。 2010年度より日曜0時05分から放送。『着信御礼!ケータイ大喜利』が月3回放送され、生さだは原則毎月最終週に放送される(第1週の場合もある)。ただし、1月に関しては今まで通り元日の放送、8月に関しては最終ではなく『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)の真裏に当たる第4土曜に放送されることが多い[注 7]。 2018年度より日曜0時台(土曜深夜)が週替わり枠となる(他の3週は『シブヤノオト』『テンゴちゃん』[注 8]『おやすみ日本 眠いいね!』)。 2019年度より『シブヤノオト』の毎週放送化に伴い放送開始を30分繰り下げ日曜0時35分の放送となる[7]。 2020年より、新型コロナウイルスへの感染対策をとった放送を実施、観客を入れずに放送する場合がある。演出の工夫として、ホワイトボードの絵を3枚作成し、距離を取って座った3人を3台のカメラで撮影して合成し、従来と同じような座り方に見せている(机上の小道具や住吉のパソコンなどもワイプで切れないように置き方が配慮されている)。その期間中の2021年1月1日放送分ではさだが番組史上初めて遅刻をし、番組開始時はクマのぬいぐるみが定位置に置かれる事態となった。 2021年度からは放送開始を45分繰り上げ、土曜23:50 - 翌1:20の放送となったほか、リアルタイム字幕放送を開始した。 金曜時代(2022年4月 - )2022年度より放送曜日を土曜から金曜へ移動[8]。2022年4月29日放送の栃木県宇都宮市から金曜深夜の放送となった(23:45 - 30日1:15)。当初、新年度は金曜と土曜を跨いで放送(金曜23:45 - 土曜1:15)する構想だったが、昨今のウクライナ情勢により、BS1の『国際報道2022』が追加編成され23:45 - 翌0:25に放送[注 9]されている関係で、実際には40分遅れで土曜日未明の放送(0:25 - 1:55)が基本化している(これにより全編土曜日放送となる)。このため、金曜を起点に放送される回はごく稀である。 なお、2022年8月26日放送の神奈川県横浜市の回では前述の宇都宮以来4か月ぶり、2度目の金曜開始の放送が実現した。 『国際報道2023』の23時台の暫定編成は2023年3月で終了し、4月からは原則として本来の最終金曜日23:45ー(土曜)1:15の枠を基本にして生放送されることになった。通常週は同年度から23:45ー(土曜)0:45に、月-木曜22:45-23:00に生放送されている『夜ドラ』の1週間(全4話)の再放送が行われているが、当番組が放送される日は、まず当番組を放送し、それが終了し次第1時間『夜ドラ』を放送する。なお、国会開会期間中で昼間帯に随時放送されている国会中継の未放送部分が発生した場合は23:45(『時論公論』の放送後)以降に急遽編成されるため、繰り下げになる場合がある[9]。 なお金曜日に移動後も、平年の12月放送分は年明け1月1日の『ゆく年くる年』の終了後(放送上の日付は12月31日深夜扱い)[10]、また3月については必ずしも最終金曜日にこだわらず週末に3時間前後の時間を取って放送されている[11]。 2024年3月18日には、同月16日 - 20日に開催された「超体験NHKフェスinSHIBUYA」のイベントの一つとして、メタバースでの公開収録を実施。『今夜はメタでさだまさし 〜アバタに会えて メタめちゃよかった〜』と題し、メタバース内にNHKホールを再現した上で、さだ・井上・住吉の3名と観覧者がアバターの姿で通常と同様の内容で収録を行ったほか、YouTubeにてライブ配信が行われた[12]。また収録の一部と舞台裏の模様は、2024年3月31日(日曜日) 23:00 - 23:30に総合テレビにて『今夜はメタでさだまさし〜アバターまさしがメタバースをやってみた〜』として放送された[13]。 出演者
ほか 使用音楽
関連書籍番組の公式本が2冊刊行されている。「今夜も生でさだまさし」のタイトルとなった2009年4月の長野の回以降の放送内容について、視聴者からのハガキ(活字に書き起こしたものではなく、ハガキそのものの複写)と、それに対するさだのコメントなどで構成されている。NHK出版のWEBサイトまたは電話による通信販売でのみ扱っており、一般の書店等での流通はない(このためISBNコードが存在しない)。参考文献の項を参照。 脚注注記
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
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