台北市北投区の北投温泉、地熱谷
台湾の温泉(たいわんのおんせん)では、台湾の温泉について説明する。本稿では中華民国の温泉法が影響する範囲について述べる。
導入部は全体の要約・・・あとで書く
台湾は日本と同じ火山国であり、台湾は日本の九州ほどの面積の中に百数十件の温泉地がある。
台湾は日本やアイスランド、イタリアなどと同様に、温泉利用の盛んな地域であるとされる。
台湾における温泉利用は清朝時代にいくらか見られるが、日本の流入とともに温泉文化が大きく拡大した。流しなどの様々な文化が生まれた。
日本が台湾をはなれた後、幾度かの温泉ブームと衰退を経て、独自の温泉文化とともに発展している。現地の温泉施設には日本時代からの遺構が残されていることもある。
台湾の温泉は医療、養殖、さまざまな分野への応用が模索されている。
地質・地理・地学

台湾本島は日本の与那国島から約107km距離。
全島面積は約3.6万平方km(日本の九州程度)。
プレートテクトニクス上では、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートが交差する地点に位置し、
台湾は環太平洋火山帯に位置し、一部火山も存在している。
熱源や船室などによる各種分類。地学論文を引用する。
水利署データ引用。
野湯について
定義
中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。
温泉法(抜粋)
狭義には、中華民国温泉法 第一章 第三条 一、にて「温泉」の定義を定めており、
温泉:「温泉基準に符合する温水、冷水、気体或いは地熱(蒸気)」としている[1]。
温泉標準(抜粋)
温泉標準について、温泉法の子法規として、その第二条から第四条で詳細を定めている[2]。
第二条 この基準に適合する温水とは、地下の自然湧出又は人為的採取による泉温30℃以上のものであって、次の各号のいずれかに該当するものをいう:
- 一、溶解固形物量:総溶解固形物量(TDS)が500(mg/L)以上。
- 二、陰イオンの主な含有量:
- 1.炭酸水素イオン(HCO3-)250(mg/L)以上。
- 2.硫酸イオン(SO4=)250(mg/L)以上。
- 3.塩素イオン(他のハロゲン化物イオンを含む)Cl-、他のハロゲン化物を含む)250(mg/L)以上。
- 三、特殊成分
- 1.遊離二酸化炭素(CO2)250(mg/L)以上。
- 2.全硫化物(Total sulfide)0.1(mg/L)以上。 ただし、温泉利用事業の使用端の出水口においては、0.05(mg/L)以上。
- 3.総鉄イオン(Fe+2+Fe+3)が10(mg/L)以上。
- 4.ラジウム(Ra)が10億分の1(curie/L)以上。
第三条 この基準の冷水とは、自然湧出または人工湧出の泉温が30℃未満で、遊離炭酸ガスが500(mg/L)以上のものをいう。
第四条 地熱(蒸気)の基準は、第二泉温と泉質の規定に沿って、地下で自然湧出または人工的に採取された蒸気、水、またはその混合流体を指す。
温泉(広義)
広義には、地面から地温より高い温度の湧き水があれば、即ち「温泉」と呼ばれる[3][4]。
歴史
導入文
清領期(~1894)
清朝時代の概要、清朝では台湾はどんなふうに扱われていたか。
原住民の利用
中華民国鉱業協進会の発刊する「台湾鉱業」誌によると、 温泉の湧出には一定の地質的条件が必要であり、多くは原住民の伝統的な活動地域に重複するため、原住民が最も早期に温泉を発見し利用してきたと考えるのが自然であろうとしている。
タイヤル族の伝統的な居住地である新北市の烏来温泉は、300年以上前にタイヤル族の戦士が狩猟のためにこの地を訪れた際に発見したと伝えられている[5][6]。 また、南投県にある廬山温泉は、傷ついた鹿が温泉に数日間浸かることで自然治癒し、奇跡的に治癒したことを猟師が発見したことから「霊泉」と伝えられる[7][8]。泰安温泉は、地元のタイヤル族の祖先の頭目によって発見され、狩猟後の一族の重要な休憩所となった[9][10]。
台湾鉱業」誌によると、台東県の紅葉温泉や近黄温泉、宜蘭の布蕭丸温泉、新竹の秀巒温泉、台中の谷關温泉、南投の無雙温泉や伊巴厚温泉、屏東の大武温泉などは、いずれも旧原住民の部落から近距離にある。 これらの温泉は、昔の原住民族の衛生維持に大きな役割を果たしたに違いないと考えられており、そのため原住民族は温泉の周辺を選んだという。しかしながら、原住民の知識と記憶は口述によるものであり、文字による伝承を欠いているため、文献から関連する記録を調べることは困難であるという。
1623年オランダ人の報告書には、原住民シラヤ族の沐浴は一般的なものであり、各集落には洗浄や飲食のために深い井戸が掘られていたと記されているという[11]。
https://www.persee.fr/doc/arch_0044-8613_1984_num_27_1_1880
https://lawdata.com.tw/tw/detail.aspx?no=214239
性好潔,冬夏男女日一浴, 赤體危立,以盂水從首淋下,拭以布, 或浴於溪 — 『臺海使槎錄』(西暦1722年)
湯泉,在湯圍,廳治南四十里。遠望熱氣蒸騰,泉中若沸。附近田園多被泡傷。土人無冬夏,澡浴於此 — 『噶瑪蘭廳志』(西暦1837年)
4
陽明山小油坑 遠景
硫黄貿易
陽明山小油坑 近景
清朝初期には、台湾の原住民だけでなく、漢民族さえも温泉に関する記録を残していない。当時、大屯火山地帯北部の温泉露頭は主に硫黄採掘用とみなされ、他の目的で使用されることはほとんどなかった。(1349)年、汪大淵の「島夷誌略」によると、台湾で硫黄が産出され、すでに売買されていたことが記録されている[12]。
琉球……地產沙金、黃豆、黍、硫黃……貿易之貨。 — 汪大淵『島夷誌略』至正9年(西暦1349年)
しかし、スペイン統治時代の台湾で輸出の記録が残るまでにはさらに300年かかり、オランダ統治時代にも断続的な記録が残っているという。
清朝が鄭氏を破り、台湾を領土に編入した後は、歴史書にわずかな文章があるのみで、その内容はまちまちであるとされる[13]。
浙江省仁和県の清朝官吏、郁永河による台湾紀行文「裨海紀遊(1697)」。同誌では、大屯山の火山群とともに、台湾が火山温泉地質を備えていることを記述している。
石作覽靛色,有沸泉,草色萎黃,無生意。山麓白氣謠,是為磺穴。穴中毒煙噴人,觸腦欲裂。 — 郁永河『裨海紀遊』清朝康熙36年(西暦1697年)
上記の風景は、現在の硫黄谷の風景に似ている。これは、台湾の火山性温泉の地質について書かれた最初の記述とされる。
漢人の沐浴
湯圍溪
清代にはすでに温泉の文化が見られる。現在の礁渓温泉について
華清今已冷香肌,別有溫泉沸四時。十里藍田融雪液,幾家丹井吐煙絲。地經秋雨真浮海,人悟春風此浴沂。好景蘭陽吟不盡,了應湯谷沁詩脾。 — 言った人、引用文の出所
漢民族にとって、伝統的な閩南式建築には家の設計に「浴室」がなく、ほとんどの人が桶或盆子に水を入れて家の中で体をこすり、体を清めるのが一般的であったか、さもなければ体を流すための小川や井戸があった
『安平縣雜記』には、台南の山間部に住む客家人男性が好んで入浴していたことが記録されている。
清朝時代、台北には2つの浴場があり、ひとつは1888年に将校や兵士のための浴場として北門街に建てられた「泳沂園」で、もうひとつは艋舺の祖師廟にもあった。
漢民族の温泉利用については、清朝以前は北投の温泉は主に平埔族の採掘した硫黄の交易に従事しており、浴用水としては利用されていなかったことがよく知られている。
日本統治期(1894~1945)
台北市、北投温泉博物館
日治時期全臺溫泉公共浴池 吳美華( 2002)日治時期臺灣溫泉建築之研究
順序 |
開設年
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公共浴場の名称
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経営者
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1 |
1912/02
|
金包里溫泉公共浴場
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臺北州臺北廳
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原免收費, 1931
年開始收費
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2
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1913/06/17
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北投溫泉公共浴場
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臺北州臺北廳
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3
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1913/08
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草山溫泉公共浴場
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臺北州臺北廳
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免收費
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4
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1913/12/14
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關子嶺溫泉公共浴場
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臺南州嘉義廳
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1926/04 改民營
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5
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1914
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知本溫泉公共浴場
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臺東廳
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6
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1915/12
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礁溪溫泉公共浴場
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臺北州宜蘭廳
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7
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1915/12/02
|
員山溫泉公共浴場
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臺北州宜蘭廳
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8
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1921/03
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烏來溫泉公共浴場
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臺北州
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免收費
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9
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1921/03
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井上溫泉公共浴場(清泉)
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新竹州
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10
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1921/03
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瑞穗溫泉公共浴場
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花蓮港廳
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11
|
1924
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四重溪溫泉公共浴場
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高雄州
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12
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1927
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明治溫泉公共浴場
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臺中州
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13
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1930
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公共浴場草山眾樂園
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臺北州
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|
14
|
1930
|
玉里溫泉公共浴場
|
花蓮港廳
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15
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1943
|
櫻溫泉公共浴場
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臺中州
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戒厳令解除まで(1945~)
戒厳令解除から現代(1894~)
-
-
-
-
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ろざん温泉
-
-
瑞穂温泉
-
瑞穂温泉
-
明治温泉
-
玉里温泉
-
彰化溫泉
-
彰化溫泉
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北投訪問
-
かんしれい温泉
法律
温泉法について。
制定背景、
業者の反発など。
温泉公害
関係省庁はどこか
温泉に関する經濟部水利署
溫泉標章の使用や、温泉建築などの交通部觀光局
原住民関係が行政院原住民族委員會
となっている[14]。
温泉利用
台湾では、温泉は入浴は当然として、農業・医療など、幅広い分野への応用が模索されている。台湾の監察院が2018年に公表した資料では、下記のようにまとめている[15]。
国内温泉多元化応用
関連産業
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多元化応用
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説明
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地区/内容
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温泉区応用産業
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温泉レクリエーション
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現在、温泉の大部分は主に入浴のために利用されている。 そのため、台湾全土の温泉地には、温泉を主な売り物とし、先進的な設備を備えた温泉ホテルや温泉スパが数多くある。これが現在最も広く利用されている温泉の利用方法である。
|
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温泉付き住宅
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1.近年、温泉入浴は徐々にストレス解消やレジャーの選択肢のひとつとなり、台湾では週休2日制が実施されるなど、レジャーと健康の概念は台湾人の間でますます重視され、美と健康を楽しむことに重点を置いた「温泉」という概念に拍車がかかっている。また、「温泉付き住宅」は不動産市場でも新しい商品となっている。
2.現在、温泉付き住宅は主に台北市北投区に集中している。 また、新店区や八里区にも深い井戸を掘って湯を得る温泉付き住宅があり、開発業者は楊梅区や礁渓区でも開発を行っている。
|
北投区、新店、八里地区、楊梅、礁溪地区
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温泉農業
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台湾の温泉の多くは山間部にあるため、平地の温泉である礁渓は独特の条件に恵まれている。温泉は農地の灌漑に利用されている。 現在、礁渓ではすでに温泉を農作物の灌漑に利用しており、その農産物には空芯菜、温泉スイカ、温泉野筍、温泉筍、温泉ホウレンソウ、温泉スイカ、温泉タケノコ、温泉トマト、温泉米など。
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宜蘭礁溪
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温泉養殖
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温泉水の温度は比較的高く、高温を好む魚類の養殖に好適なため、現在、礁渓地区では温泉を利用した温泉スナメリや温泉熱帯魚の養殖が行われている。
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宜蘭礁溪
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温泉食品
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「温泉食品」とは、温泉水や温泉関連製品を使った食品のこと。 現在、温泉食品としては、アイス温泉卵、温泉トマト、温泉もち、温泉コーヒーなどが知られているが、一店舗展開が多く、商品化の規模は小さい。
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廬山、烏來、礁溪、安通、谷關、四重溪
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温泉区関連産業
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温泉化粧品
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1.現在、国内の温泉化粧品はまだ研究開発段階にあり、販売されている温泉化粧品はない。
2.台湾市場で販売されている温泉化粧品は、Vivienne、Avèneなどの海外ブランドが中心で、これらのブランドはフランスからの輸入品である。
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すべて輸入
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温泉入浴品
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台湾の温泉ホテルでは、温泉パウダーや温泉エキスを販売する業者がいる。 関子嶺地区の「泥温泉」では、泉質が特殊なため、泉質が特別なため、温泉泥を乾燥させて温泉粉にする業者がいることが知られており、100元以下で売られている。 温泉パウダーは一般の化粧品店や量販店でも販売されており、ブランド数も多いが、規模は小さい。
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關子嶺
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温泉菌応用製品
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温泉菌の応用は新興分野であるため、現在は温泉菌の基礎研究が中心で、製品への応用は少ない。 現在のところ、温泉菌製品の潜在的な応用展開としては、生ごみ処理機、エネルギー、食品、遺伝子組み換えなどが知られている。
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生ごみ処理機
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温泉機産業
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温泉機とは、温泉機を用いて水道水をミネラルを含んだ温泉水にする機械である。 現在、台湾で市販されている温泉機はそれほど多くはなく、輸入された温泉機と台湾メーカーが独自に開発・製造しているものに分かれ、7~8社ほどが製造している。
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温泉機のメーカーは7〜8社ほど
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非温泉区応用産業
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温泉水質検査業
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温泉の温度、pH値、導電率など簡単な水質検査は、ほとんどの温泉事業者が独自に行っている。 温泉法施行後、温泉事業者の水質検査への注目度はますます高まり、今後、水質検査の生産額は増加すると推測される。
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台湾全土で12社の公認測定機関
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温泉オペレータ
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温泉オペレータとは、温泉水処理に関わる設備の運転・保守管理・遠隔監視を行う者のこと。 温泉の泉質が特殊なため、温泉ホテルや温泉業者によっては、温泉処理の一部を温泉オペレーターに委託している場合もある。
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温泉設備の運転と保守
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温泉健康増進理学療法
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1.温泉健康管理の応用はまだ発展途上である。
2.現在、泰安温泉区だけが温泉健康増進関連人材(温泉指導員)の研修を行っており、北投国軍病院には温泉水治療がある。
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泰安温泉区、北投国軍医院
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文化
流し、性風俗など
那卡西
野湯野溪
新北市の野湯、八煙温泉。水着を着用している。発電などの利用について。
マナー
導入文
入浴マナーについて
マナーの公式文章(あれば
日式は何割なのか
持ち物
温泉記号
台湾では温泉を表す記号について、法的に定められたものはないが、一般に日本の温泉マークがよく利用される。温泉法の基準を満たした温泉に与えられる温泉標章や[16]、中華民国温泉協会のロゴなどにも温泉マークがあしらわれている[17]。
特色ある温泉
台東県碧山温泉
導入文
北投温泉
関子嶺温泉
関子嶺温泉は台南市の温泉。
台南市関子嶺温泉、水火同源
[18]https://www.twtainan.net/zh-tw/attractions/detail/590
蘇澳冷泉
蘇澳冷泉は宜蘭県蘇澳鎮にある温泉(冷泉)。冷泉はラムネや羊羹の製造に用いられ、これらは当地の特産品の一つとなっている 。
亀山島海底温泉
宜蘭県亀山島、海底温泉の湧昇流
礁渓温泉
知本温泉
碧山温泉
碧山温泉は台東県の野湯。山肌から岩の隙間を縫って噴出する熱泉の蒸気が見られ、鐘乳石噴泉を形成しています。長い間温泉が流れてきた岩壁上には、碧緑色の石柱と結晶片が付着しています。ここが陽光に照らされた時、運よく蒸気が少なければ、岩壁から鮮やかな緑色の光が反射され
[21][22][23]
日本時代の温泉建築
その結果、これらの公衆温泉浴場は、今日までかなりの特徴をもって存続している。これらの特色ある公衆温泉浴場は、観光客を惹きつける重要な建物にもなっている。
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安通温泉 (現:安通温泉歴史建築文物館)(花連県)
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北投温泉博物館 内装
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外部リンク
記事執筆用リンク
温泉
zh:温泉
zh:台湾温泉
台湾温泉分布図
台灣秘境溫泉: 跨越山林野溪、漫步古道小徑,45條泡湯路線完全探索
日治時期臺灣溫泉建築之研究
台東百年溫泉物語》日治時期四大名泉之一的知本溫泉,見證台灣溫泉史
暖夏涼~日治時期礁溪溫泉、蘇澳冷泉之發展
参考文献
書籍
- 監察院「我國溫泉開發與管理維護機制探討專案調查研究報告」ISBN: 978-986-05-5076-4中華民國 107 年 1 月
- 陳俊仁「溫泉產業經營管理」ISBN:9789864305766
- 宋聖榮「台灣的溫泉」ISBN:9572803174
論文
- 坂井洋「「泡」在臺灣-臺灣溫泉的發展與泡澡行為之變遷」國立政治大學台灣史研究所 博士學位論文 中華民國107年7月 DOI:10.6814/DIS.NCCU.Taiwan.008.2018.A04
- 陳柏淳「臺灣的溫泉分布與產業發展」臺灣鑛業,第 67 卷第 1 期,第 1-10 頁,民國 104 年 3 月
出典
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用語 | | |
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世界の温泉 | |
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日本の温泉 | |
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療養泉の泉質 | |
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温泉食品・温泉地熱料理 | |
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