古市駅(ふるいちえき)は、大阪府羽曳野市古市一丁目にある、近畿日本鉄道(近鉄)の駅。駅番号は南大阪線がF16、長野線がO16。
概要
羽曳野市の代表駅で、南大阪線と長野線の2路線が乗り入れる主要駅。
柏原駅や道明寺駅と並び、現在の近鉄に属する駅では最古の歴史を有する[1]。
利用可能な鉄道路線
歴史
駅構造
プラットホーム
島式ホーム2面4線を持つ地上駅で、南大阪線と長野線が方向別にホームを共有する構成。ホーム有効長は8両分で、ホームの河内長野寄りに橋上駅舎が存在する。改札口は1か所のみ。
のりば
- 付記事項
- 奇数番線(1番線と3番線)・4番線には主に橿原神宮前方面発着の列車が、偶数番線(2番線と4番線)には主に河内長野線方面発着の列車および古市止まりの列車が入線する。
- 4番線から河内長野方面へ発車することが可能で、一部回送列車や臨時列車などが使用している。
特徴
駅設備・営業面
ダイヤ面
- 急行以下の全一般列車が停車しており、朝と夕方以降には一部の特急列車も停車する[12]。
- 停車する特急列車の詳細:大阪阿部野橋駅を20時以降に発車する橿原神宮前方面行き、大阪阿部野橋駅に9時台までに到着する大阪阿部野橋行きの全列車が停車する[12]。
- 2012年3月20日のダイヤ変更でラッシュ時に一部の特急が停車するようになったが[13]、それ以前も正月の終夜運転時には特急の臨時停車が実施されていた。
- 当駅発着列車が多数設定されており、普通列車の大多数は運転系統が当駅を境に分割されている[12]。
- 大阪方面へは、平日夜間に当駅始発の準急が1本と当駅終着の準急が2本、早朝と日中に当駅始発の普通列車が設定されている[12]。
- 橿原神宮前方面へは、終日にわたって当駅 - 橿原神宮前駅間の普通列車が、早朝と夜間に当駅 - 御所線近鉄御所駅間の普通列車が数本、早朝に当駅始発の吉野線吉野行き普通列車が2本(平日・土休日共に)、平日の朝と深夜に当駅始発の橿原神宮前行き急行が1本ずつ設定されている[12]。
- 河内長野方面へは、早朝と夜間に長野線内の区間運転列車が、平日早朝に当駅始発の富田林行きが3本設定されている[12]。
- 南大阪線は当駅を境にホーム有効長が4両または6両編成以下、長野線は5両編成以下となる駅があるため、当駅を超えて運転される準急を中心に大多数の列車が当駅で車両の増結・解放を実施している。また、平日朝には橿原神宮前・御所方面からの準急と河内長野方面からの準急が当駅 - 大阪阿部野橋駅間で併結運転を実施している[12]。
- 2013年3月16日のダイヤ変更までは、当駅で富田林行きと橿原神宮前行きに分割する準急が設定されていた。なお、近鉄の一般列車で多層建て列車(親子列車)の形をとっていたのはこれが唯一だった。
- ただし、ダイヤ変更後も当駅で切り離された車両が種別・行先を変更して別の列車として運行するものは存在する。
- 3・4番のりばに到着する大阪阿部野橋行きの列車が当駅で増結を行う際、ダイヤにより前か後ろのどちらに増結するか異なる。また、駅舎が橿原神宮前・吉野・河内長野寄りにしかないため、以下のパターンで増結が行われる[14]。
- 前に列車を増結する場合
- 後ろの編成が入りきる位置に前の編成が停車。扉を開けて1回目の客扱いを行う。
- 前の編成の扉をいったん閉める。
- 誘導信号機の指示により、後ろの編成がその両数の停車位置までゆっくり進んで停車。扉を開けて客扱いを行う。
- 前の編成が後ろの編成にバックで近づき連結。扉を開けて2回目の客扱いを行う。
- 後ろに列車を増結する場合・2方向から来る列車を連結する場合
- 前の編成が駅舎寄りに停車。扉を開けて1回目の客扱いを行う。
- 前の編成の扉をいったん閉め、別の編成の入りきる位置に移動し、扉を開けて2回目の客扱いを行う。
- 前の編成の扉を再び閉める。
- 誘導信号機の指示により、後ろの編成がその両数の停車位置までゆっくり進んで停車。扉を開けて客扱いを行う。
- 前の編成が後ろの編成にバックで近づき連結。扉を開けて3回目の客扱いを行う。
その他
当駅南方では、富田林へ向かう支線の長野線がまっすぐ南下する一方、奈良県方面へ向かう本線の南大阪線は東へ大きくカーブしているが、これはもともと柏原駅 - 道明寺駅 - 当駅 - 富田林駅間が先に開通し、後になって奈良県方面への区間が付け足されることで線名が変わったためである[注 1]。
利用状況
2024年11月12日における1日乗降人員は18,135人である。南大阪線の駅では大阪阿部野橋駅・藤井寺駅・河内松原駅に次ぐ4位。急行停車駅ではあるものの、通過する後者2駅より数値上の乗降人員は少ない。
先述の通り羽曳野市の中心となる駅で市内では最も利用者が多くなっているが、路線バスは市外である藤井寺駅への発着を主としていることもあり利用が分散している。
近年における1日乗降人員の推移は下表の通り。
各年度 特定日利用状況[統計 1][統計 2][統計 3]
年度
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調査日
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乗車人員
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降車人員
|
乗降人員
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出典
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近鉄
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大阪府
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1990年(平成02年)
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11月06日
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13,611
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13,193
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26,804
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[大阪府 1]
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1991年(平成03年)
|
-
|
|
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[大阪府 2]
|
1992年(平成04年)
|
11月10日
|
13,112
|
12,685
|
25,797
|
|
|
[大阪府 3]
|
1993年(平成05年)
|
-
|
|
|
[大阪府 4]
|
1994年(平成06年)
|
-
|
|
|
[大阪府 5]
|
1995年(平成07年)
|
12月05日
|
13,456
|
12,951
|
26,407
|
|
|
[大阪府 6]
|
1996年(平成08年)
|
-
|
|
|
[大阪府 7]
|
1997年(平成09年)
|
-
|
|
|
[大阪府 8]
|
1998年(平成10年)
|
11月10日
|
12,860
|
12,851
|
25,711
|
|
|
[大阪府 9]
|
1999年(平成11年)
|
-
|
|
|
[大阪府 10]
|
2000年(平成12年)
|
11月07日
|
12,731
|
13,012
|
25,743
|
[近鉄 1]
|
[近鉄 2]
|
[大阪府 11]
|
2001年(平成13年)
|
-
|
|
|
[大阪府 12]
|
2002年(平成14年)
|
-
|
|
|
[大阪府 13]
|
2003年(平成15年)
|
11月11日
|
11,815
|
11,722
|
23,537
|
[近鉄 3]
|
[近鉄 4]
|
[大阪府 14]
|
2004年(平成16年)
|
-
|
|
|
[大阪府 15]
|
2005年(平成17年)
|
11月08日
|
11,740
|
11,646
|
23,386
|
[近鉄 5]
|
[近鉄 6]
|
[大阪府 16]
|
2006年(平成18年)
|
-
|
|
|
[大阪府 17]
|
2007年(平成19年)
|
-
|
|
|
[大阪府 18]
|
2008年(平成20年)
|
11月18日
|
10,886
|
10,839
|
21,725
|
|
|
[大阪府 19]
|
2009年(平成21年)
|
-
|
|
|
[大阪府 20]
|
2010年(平成22年)
|
11月09日
|
10,540
|
10,455
|
20,995
|
[近鉄 7]
|
[近鉄 8]
|
[大阪府 21]
|
2011年(平成23年)
|
-
|
|
|
[大阪府 22]
|
2012年(平成24年)
|
11月13日
|
10,204
|
9,985
|
20,189
|
[近鉄 9]
|
[近鉄 10]
|
[大阪府 23]
|
2013年(平成25年)
|
-
|
|
|
[大阪府 24]
|
2014年(平成26年)
|
-
|
|
|
[大阪府 25]
|
2015年(平成27年)
|
11月10日
|
10,419
|
10,620
|
21,039
|
[近鉄 11]
|
[近鉄 12]
|
[大阪府 26]
|
2016年(平成28年)
|
-
|
|
|
[大阪府 27]
|
2017年(平成29年)
|
-
|
|
|
[大阪府 28]
|
2018年(平成30年)
|
11月13日
|
10,404
|
10,533
|
20,937
|
[近鉄 13]
|
[近鉄 14]
|
[大阪府 29]
|
2019年(令和元年)
|
-
|
|
|
[大阪府 30]
|
2020年(令和02年)
|
-
|
|
|
[大阪府 31]
|
2021年(令和03年)
|
11月09日
|
8,732
|
8,768
|
17,500
|
[近鉄 15]
|
|
[大阪府 32]
|
2022年(令和04年)
|
11月08日
|
9,158
|
9,210
|
18,368
|
[近鉄 16]
|
|
[大阪府 33]
|
2023年(令和05年)
|
11月07日
|
9,011
|
8,981
|
17,992
|
[近鉄 17]
|
|
[大阪府 34]
|
2024年(令和06年)
|
11月12日
|
|
|
18,135
|
[近鉄 18]
|
|
|
駅周辺
道路
河川
公共施設など
- 羽曳野市役所
- 羽曳野市市民会館
- 羽曳野市立古市図書館
- 羽曳野警察署
- 羽曳野法務総合庁舎
- 羽曳野古市郵便局
- 羽曳野白鳥郵便局
- 近鉄古市検車区古市車庫
神社・寺院・古墳
商業施設
学校
バス路線
近鉄バス(松原営業所)が駅前ロータリーに発着する。停留所名は「古市駅前」。関西福祉科学大学・関西福祉科学大学高等学校のスクールバスも近鉄バスが運行している。
大阪府立大学羽曳野キャンパスへは81・82番で府立医療センター下車も可。
市の自家用バスである羽曳野市公共施設循環バスは古市駅筋(国道170号沿い)を経由する。
のりば
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路線名
|
系統・行先
|
備考
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1
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羽曳野線
|
74番:藤井寺駅前
|
日中の運行。野中経由
|
77番:藤井寺駅前
|
朝夕のみ運行。羽曳野市役所前経由
|
85番:学園前五丁目
|
日中の運行
|
87番:大阪府立大学羽曳野キャンパス
|
平日朝1本のみ運行
|
2
|
81番:羽曳が丘西五丁目
|
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82番:四天王寺大学
|
日中まで運行。日祝は5本のみ
|
隣の駅
- 近畿日本鉄道
- F 南大阪線
- ■急行・■区間急行
- 大阪阿部野橋駅 (F01) - 古市駅 (F16) - 尺土駅 (F23)
- ■準急・■普通
- 道明寺駅 (F15) - 古市駅 (F16) - 駒ヶ谷駅 (F17)
- みかん狩りシーズンには上ノ太子駅に急行が臨時停車することがある。また、藤井寺駅には周辺学校入試当日に急行が臨時停車することがある。春の吉野の桜の見頃になると、快速急行が臨時運転される。
- 1974年(昭和49年)までは、道明寺駅と当駅の間に誉田八幡駅が存在した。
- O 長野線(線内は全列車各駅に停車)
- ■急行
- (大阪阿部野橋駅 -) 古市駅 (O16) - 喜志駅 (O17)
- ■準急・■普通
- (道明寺駅 -) 古市駅 (O16) - 喜志駅 (O17)
脚注
記事本文
注釈
出典
利用状況
近畿日本鉄道
大阪府統計年鑑
関連項目
外部リンク