合成可能な半記号 (ごうせいかのうなはんきごう、英語 : Combining Half Marks )は、Unicode の159個目のブロック 。
解説
別の文字と結合するダイアクリティカルマーク のうち、複数文字にまたがって付けられるダイアクリティカルマークを分割して入力できるようにしたものが収録されている。
Unicodeのバージョン1.1において初めて追加された。
収録文字
コード
文字
文字名(英語)
用例・説明
合成可能な半記号
U+FE20
︠
COMBINING LIGATURE LEFT HALF
2文字にまたがって付けられる合字のタイ記号。U+0361 ͡ combining double inverted breve と機能的には同じである。
U+FE21
︡
COMBINING LIGATURE RIGHT HALF
U+FE22
︢
COMBINING DOUBLE TILDE LEFT HALF
2文字にまたがって付けられる合字のチルダ 記号。U+0360 ͠ combining double tilde と機能的には同じである。
U+FE23
︣
COMBINING DOUBLE TILDE RIGHT HALF
コプト文字用の連続マクロン
U+FE24
︤
COMBINING MACRON LEFT HALF
これらは、一連のコプト文字 の文字列にわたって付けられる連続したマクロン 記号を表すために組み合わせて用いられる[ 1] 。
U+FE26は上述した合字用タイ記号やチルダの延長にも用いられる。
U+FE25
︥
COMBINING MACRON RIGHT HALF
U+FE26
︦
COMBINING CONJOINING MACRON
合成可能な下付きの半記号
U+FE27
︧
COMBINING LIGATURE LEFT HALF BELOW
2文字にまたがって付けられる下付きの合字のタイ記号。U+035C ͜ combining double breve below と機能的には同じである。
U+FE28
︨
COMBINING LIGATURE RIGHT HALF BELOW
U+FE29
︩
COMBINING TILDE LEFT HALF BELOW
2文字にまたがって付けられる下付きのチルダ記号。
U+FE2A
︪
COMBINING TILDE RIGHT HALF BELOW
U+FE2B
︫
COMBINING MACRON LEFT HALF BELOW
複数文字にまたがって付けられる下付きのマクロン記号。2文字に付けられる場合、U+035F ͟ combining double macron below と機能的には同じである。
U+FE2Dは上述した下付きの合字用タイ記号やチルダの延長にも用いられる[ 2] 。
U+FE2C
︬
COMBINING MACRON RIGHT HALF BELOW
U+FE2D
︭
COMBINING CONJOINING MACRON BELOW
合成可能な半記号
U+FE2E
︮
COMBINING CYRILLIC TITLO LEFT HALF
複数文字にまたがって付けられるティトロ 記号。
これらはキリル文字 などで書かれた教会スラヴ語 のテキストにおいて上に引かれる線に用いられる[ 1] 。
3文字以上にまたがって付けられる場合はU+FE26 ︦ COMBINING CONJOINING MACRON を用いて延長する[ 3] 。
U+FE2F
︯
COMBINING CYRILLIC TITLO RIGHT HALF
小分類
このブロックの小分類は「合成可能な半記号」(Combining half marks )、「コプト文字用の連続マクロン」(Continuous macrons for Coptic )、「合成可能な下付きの半記号」(Combining half marks below )、の3つとなっている[ 1] 。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。
合成可能な半記号(Combining half marks )
この小分類には複数文字にまたがって付けられるダイアクリティカルマーク が収録されている。
コプト文字用の連続マクロン(Continuous macrons for Coptic )
この小分類にはコプト文字 で用いられる、複数文字にまたがって付けられるマクロン 記号のための文字が収録されている。
合成可能な下付きの半記号(Combining half marks below )
この小分類には下に付けられる、複数文字にまたがって付けられるダイアクリティカルマークが収録されている。
これらは、2 文字を超える文字の下に広がる合字用のタイ記号、チルダ 、またはマクロンを表すために組み合わせて用いられる[ 1] 。
文字コード
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
バージョン
コードポイント[ a]
文字数
L2 ID
ドキュメント
1.1
U+FE20..FE23
4
5.1
U+FE24..FE26
3
L2/07-085
Michael Everson (12 May 2007), Proposal to add additional characters for Coptic and Latin (revised ; WG2 N3222R) (英語)
7.0
U+FE27..FE2D
7
L2/11-224
German NB (2 June 2011), Proposal to enable the use of Combining Triple Diacritics in Plain Text (WG2 N4078) (英語)
8.0
U+FE2E..FE2F
2
L2/13-139
Aleksandr Andreev (8 July 2013), Proposal to Encode Combining Half Marks Used for Cyrillic Supralineation (英語)
^ 提案されたコードポイントと文字の名前は、最終決定と異なる場合がある。
出典
^ a b c d "The Unicode Standard, Version 15.1 - UFE20.pdf" (PDF) . The Unicode Standard (英語). 2025年3月3日閲覧 。
^ German NB (2011年6月2日). “Proposal to enable the use of Combining Triple Diacritics in Plain Text (WG2 N4078) ” (英語). Unicode. 2025年3月3日閲覧。
^ Aleksandr Andreev (2013年7月8日). “Proposal to Encode Combining Half Marks Used for Cyrillic Supralineation ” (英語). Unicode. 2025年3月3日閲覧。
関連項目