大西洋岸森林南東部の保護区群
大西洋岸森林南東部の保護区群は、ブラジルの世界遺産の一つである。大西洋岸森林のうち、パラナ州からサン・パウロ州にかけての一帯に含まれる25の保護区群が対象になっている。一部の保護区は、大西洋岸森林生物圏保護区(Mata Atlantica Biosphere Reserve)にも含まれている[1]。 核心地域だけでおよそ47万ha にもなる広大な熱帯雨林地区だが、本来の原生林の8% でしかない。人類の開発の歴史によってその多くが失われてしまったことから、残されている熱帯雨林の豊かな動物相・植物相を守ることを目的として、世界遺産に登録された。マメ科、トウダイグサ科、クスノキ科、フトモモ科などの森林が残っており、ラン科、パイナップル科やマングローブ植物も生い茂る。一帯にはジャガー、オセロット、ヤブイヌ、ミナミムリキ、クロガオライオンタマリン、アカオボウシインコ、ショウジョウトキなどの動物が生息している[2]。 登録対象生態系保護拠点生態系保護拠点(Estação ecológica)には、連邦、サン・パウロ州、パラナ州それぞれのものがある。IUCNカテゴリーはいずれもIa (Ecological Station)である。
国立公園国立公園で登録されているのはパラナ州のスペラグイ国立公園(Parque Nacional de Superagui)のみである。IUCNカテゴリーはII(国立公園)。 州立公園サン・パウロの州立公園とパラナの州立公園とがある。IUCNカテゴリーはアルト・リベイラがII(州立観光公園)であることを除けば、いずれもII(州立公園)である。
野生生物保護区登録対象となっている野生生物保護区(Wildlife zone)は以下の通りである。いずれの保護区もサン・パウロ州にあり、どの保護区も連邦、サン・パウロ州、個人の管理する地域の混成である。IUCNカテゴリーはII(Wildlife Zone)だが、どの保護区も後述の緩衝地域に内包されている。
その他あと1件、サルト・モラト自然遺産特別保護区(Reserva Particular do Patrimônio Natural Salto Morato)が登録されている。IUCNカテゴリーは II (Private Reserve of Natural Protection) である。 緩衝地域緩衝地域に指定されているのは以下の5つの地域で、IUCNカテゴリーはV(景観保護地域)である。管理主体は、連邦、州、個人のものがそれぞれある。
登録基準この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
脚注
関連項目 |
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