世界遺産センターでの地域区分
世界遺産条約は1972年に採択され、1975年に発効した。「最も成功した条約の一つ」[1]とも言われ、その締約国数は第46回世界遺産委員会(2024年)時点で196か国にのぼる[2]。以下はその世界遺産条約締約国の一覧(せかいいさんじょうやくていやくこくのいちらん)である。
一覧
世界遺産条約は、UNESCO加盟国(195か国)[注 1]とバチカン市国が締約している。
一覧は世界遺産センターが示している公式な地域区分、すなわち「アジア・太平洋」、「アラブ諸国」、「アフリカ」、「ヨーロッパ・北米」、「ラテンアメリカ・カリブ海」に準じて分類するが、便宜上アジアと太平洋は分けた。「アジア・太平洋」のうちの太平洋地域は、世界遺産をほとんど、あるいは全く持たない国が多く、21世紀に入ってからの世界遺産委員会では、太平洋島嶼国を対象とする様々な取り組みが行われている[3]。なお、保有件数も公式な分類に基づいているので、海外領土などの存在によって、地域ごとの合計件数はその地域に実在する世界遺産の数と一致していない。たとえば、ヘンダーソン島は太平洋に存在するが、イギリスの世界遺産の一つなので「ヨーロッパ・北米」に算入されている。
以下のデータは第46回世界遺産委員会(2024年)登録分までのものである。国名部分のリンクは、その国の世界遺産記事に飛ぶようになっている。世界遺産を保有していない国については、暫定リストへのリンクをつけた。
太平洋
アジア
アラブ諸国
アフリカ
ヨーロッパ・北アメリカ
- リヴィウ歴史地区(ウクライナ)
ラテンアメリカ・カリブ海
脚注
注釈
- ^ パレスチナのように、日本政府が国家承認していない「国」も含まれる。
- ^ a b c d e f 合計件数は、「国境を越える世界遺産」による重複分を除いて算出している。そのため、各国の数値を単純に合計した数値は、この欄の数値と一致しない。
- ^ a b うち3件は地域をまたぐウヴス・ヌール盆地(モンゴル / ロシア)、ダウリヤの景観群(モンゴル / ロシア)、ヒルカニアの森林群(アゼルバイジャン / イラン)で、「アジア」と「ヨーロッパ・北米」で重複して算入されている。
- ^ a b c 1件はル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―で、「アジア」「ヨーロッパ・北米」「カリブ・ラテンアメリカ」で重複して算入されている。
出典
- ^ 西和彦「第33回世界遺産委員会の概要」『月刊文化財』第553号、2009年、p.36
- ^ Centre, UNESCO World Heritage. “States Parties” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2024年7月28日閲覧。
- ^ 下間久美子「第31回世界遺産委員会の概要」『月刊文化財』第529号、2007年、pp.13, 15。
参考文献
- 古田陽久 古田真美 『世界遺産データ・ブック 2014年版』シンクタンクせとうち総合研究機構、2013年
外部リンク