戦後最大の賭場
『戦後最大の賭場』(せんごさいだいのとば)は、1969年4月19日に公開された日本映画。東映配給。カラー、シネマスコープ、107分。 任侠団体の全国糾合計画と、主導権争いによる計画の崩壊が描かれる。この基本プロットは児玉誉士夫が結成しようとしていた「東亜同友会」がモデルであるとされる[要出典]。 封切り時の同時上映作品は「夜の歌謡シリーズ」第5作の『夜の歌謡シリーズ 長崎ブルース』(監督:鷹森立一、主演:松方弘樹)。 あらすじ1962年(昭和37年)。全国の任侠団体は、親睦と団結をはかるべく「大日本同志会」を結成しようとしたが、「関西地区理事」に任じられた、神戸を拠点とする大団体である流山一家の会長・高山が急死する。高山の葬儀には全国のヤクザや政治家らが集まり、その日の夜、高山追善のために有馬温泉の旅館で開かれた賭場は参加人数や動いた金銭の額から「戦後最大の賭場」と称された。葬儀の喪主で、賭場の胴元にもなった流山一家若頭・本庄が二代目会長を襲名する。 後任理事人事をめぐり、関西地区の団体間は本庄を擁立する勢力と、大阪を拠点とする丸和会会長・岩佐を擁立する勢力に分裂する。ある日、客引きをめぐるトラブルから、流山一家の組員と丸和会傘下の吉岡組の組員が乱闘騒ぎを起こし、収まらない吉岡組が本庄の暗殺を図る。その際、流山一家組員で五木の弟・常男が本庄をかばって重傷を負う。本庄と兄弟分であり、丸和会の傘下でもある五木組組長・五木は自身の指を懸けて仲介をはかるが、全国支配の野望を持つ丸和会会長・岩佐のかたくなな態度のために事態が膠着する。本庄はヤクザから足を洗おうとする常男の身を守るために彼を破門する。 関西地区の会議で、長老の老松会会長・篠塚が、話し合いでなく選挙によって理事を選出するよう提案するが、岩佐は一計を案じ、抗争の激化を憂いたふりをして五木と会い、本庄に立候補の辞退をすすめるよう命じる。それは岩佐が後任理事になることを意味していたが、五木は組織の論理に抗えなかった。本庄もまた五木の顔を立て、説得に応じる。この話を立ち聞きした常男は、単身で岩佐を斬ろうとするが、返り討ちに遭う。常男の死を知った本庄は翻意して理事選挙に出馬し、僅差で新理事に選出される。 大日本同志会理事長の菊地と初めて会った本庄は、会の本当の目的が保守政治への関与だと知り、疑問を抱く。また、国土開発利権を菊地へ一極集中させる計画も明るみになり、本庄は公然と会の方針に反対する。一方、理事選挙で敗れた岩佐が権力の維持を図り、ひそかに菊地に賄賂を渡して、本庄を蹴落とす方針を飲ませる。菊地は全国理事による準備会の場で本庄を解任し、その場に呼んでいた岩佐を後任理事に任命する。メンツをつぶされた本庄は怒り、その場で菊地や岩佐に斬りかかるが、射殺される。 大日本同志会発会式の夜。五木は箱根温泉の旅館で行われた2回目の「戦後最大の賭場」に乗り込んで岩佐・菊地らを討ち果たし、自らも銃弾に倒れた。(最後に「この事件を契機に翌年、警視庁による頂上作戦の火蓋が切られた」という旨の字幕が表示される。) 出演
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