景徳鎮市
![]() ![]() 景徳鎮市(けいとくちん-し)は、中華人民共和国江西省東北部に位置する地級市。古くから陶磁器の生産地として有名で、国家歴史文化名城に指定されている。 2000年代に入って、北宋以前の名前である昌南(昌南鎮)は、英語での中国や陶磁器を意味する China の語源(音訳)であるとする説が出てきたが[1][2]、多くの文献などでは紀元前3世紀の王朝である秦を由来とするとしている[3][4][5]。 地理省東北部に位置し、西北は安徽省東至県、南は万年県、西は鄱陽県、東北は安徽省祁門県、東南は婺源県と接する。気候は亜熱帯性で降雨に恵まれ、気温は温和である。周囲を山々がめぐり、河川も多い。鄱江の支流、昌江が流れる。市区の海抜は320メートルである。 歴史原名は新平。後に昌江の南岸に位置することから昌南鎮と改名された。北宋の景徳年間に、皇帝御用の陶器を作ることから年号にちなんで景徳鎮と改名され[2]、浮梁県に属した。1960年に浮梁県から出て、浮梁県をも含めた景徳鎮市となった。 燃料となる木が生える山に囲まれ、地質には陶器製造に向くカオリンを多く含む磁器原料があったことから、後漢(東漢、西暦25‐220年)の時代から陶業が行われた[2]。 漢代からすでに陶磁器生産が始まっていたとされ、宋代には青白磁の梅瓶など、元、明、清の時代には「青花」と呼ばれる染付磁器の優品を輩出し、宮廷でも用いられる一方、ヨーロッパ、イスラム圏など外国にも広く輸出された。広東省仏山、湖北省漢口、河南省朱仙鎮とともに中国四大名鎮とされる。明代から清代にかけて景徳鎮民窯では輸出向けの雑器も大量生産され、日本へは江戸前期に渡来し、南京焼と呼ばれた[6][7]。明代の初期には、政府直営の陶器工場(官窯)である御器廠(ごきしょう)が置かれた[8]。御器廠では、23の分業組織となっている。 文化大革命の折には「旧文化」であるとされ、紅衛兵による被害を受けた。 2010年代においても陶磁器の生産は盛んに行われているが、付加価値の低い汎用品が中心であり、他の中国国内の産地と比べても目立つ規模ではない[9]。また、市内にあるいくつかの古窯および陶磁器博物館は2013年に中国の5A級観光地に認定された[10][11]。 経済陶磁器以外に茶も古来から重要な産品であった。また各種工業も発達している。 昌河飛機工業公司や中国航空工業集団などの航空産業生産拠点があり、中国におけるヘリコプター生産の中心となっている。 また自動車生産の昌河汽車などもある。 行政区画2市轄区・1県級市・1県を管轄する。
年表この節の出典[12] 贛東北行政区贛東北行政区楽平専区
楽平専区
浮梁専区
景徳鎮市
交通![]() ![]() 航空鉄道道路教育施設
観光地![]()
健康・医療・衛生友好都市脚注
外部リンク |
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