牝猫 (バレエ)『牝猫』(めすねこ[1]、La Chatte)は、1927年に初演されたバレエ・リュスによる1幕のバレエ。ジョージ・バランシン振付、ボリス・コフノ台本、アンリ・ソーゲ作曲。バレエ・リュスの後期作品のうちで特に優れたものの一つで、ディアギレフが没するまで毎年上演された[2]:403-404。 イソップ寓話の「鼬とアプロディテ」、およびそれを元にしたラ・フォンテーヌの「女に化けた牝猫」を元にしている。 概要『牝猫』は1927年2月、ロシア構成主義のナウム・ガボおよびアントワーヌ・ペヴスナーの兄弟とディアギレフの話し合いから生まれた[2]:403-404。ナウム・ガボによる構成主義的な舞台装置と衣装、およびジョージ・バランシンによる振付は画期的なものだった[2]:403-404。一方でアンリ・ソーゲによる音楽はそれほど画期的ではなかった[2]:403-404。 初演時の舞台装置はまばゆく反射する透明な素材を使用していた[1][3]。 1927年4月30日にモンテカルロ歌劇場で初演された[1][4]。作品は即座に人気を博し、広く上演された[5]:76-77。 1927年5月27日にパリのサラ・ベルナール劇場においてロジェ・デゾルミエール指揮で上演された[6]。 ディアギレフはこの作品でオリガ・スペシフツェワを売り出す狙いを持っていたが、結果的にはセルジュ・リファールをスターにした[1][3]。モンテカルロでの初演を演じたスペシフツェワは怪我のため、パリ公演からはアリス・ニキーチナが演じた[3][6]。後にアリシア・マルコワが牝猫役をつとめて人気を博した[3]。 1978年、同じ曲を使用してロンドン・フェスティバル・バレエ団(イングリッシュ・ナショナル・バレエ団の前身)でロナルド・ハインドの新しい振付による新しい版が上演された[1]。 スタッフ
あらすじ若い男が猫を人間の娘に変えてほしいと女神アフロディテに祈る。祈りは叶えられるが、娘は男の愛に応えず、男は死んでしまう[1][3][4]。 曲の構成アンリ・ソーゲによる音楽は以下の9曲からなる。
脚注注釈出典
外部リンク
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