突然失礼致します!
『突然失礼致します!』(とつぜんしつれいいたします!)は、2021年1月16日公開の日本のオムニバス映画。総監督は熊谷宏彰。 キャッチコピーは「コロナ世代、映画で闘う」[11]。 全国約100大学の約120団体から学生監督180人、スタッフ・キャスト総勢500人以上が参加し、実写映像からCGを活用したもの、アニメーションやメディアアートに至るまで、さまざまな表現技法を駆使して制作された[9]。「希望」を共通のテーマとした1作品1分以内の短編180作品により構成されている[12]。 概要企画2020年4月に発起人[13]の群馬大学映画部の熊谷宏彰が、全国の映画サークルのSNSに「突然失礼致します!」というメッセージとともにオンラインでの交流会の開催を呼び掛けたことから始まった[1][14]。 そこで多くの学生が「(コロナ禍の影響で課外活動の自粛を余儀なくされ)撮りたいけど撮れない」という葛藤を抱えていること[12]に気付いた熊谷は「複数大学による合同映画制作」を提案[15]。この提案が日本全国の映画サークルから支持を受け[14]、同月21日[16]に製作が本格的に始動するに至った[1][15]。 製作大学の枠を超えたメインスタッフ(製作委員会)[4]が組織され、オンラインミーティングのみで企画会議から公開までの全工程を行い、プロジェクトの全体像を練り上げていった[17][18]。 同年5月から7月の2ヶ月に渡って参加大学からの作品提出を募り[12]、最終的に180本の作品提出があった[19]。 なお作品提出においては「作品の共通テーマを『希望』とすること」「各作品の動画尺は1分以内に収めること」「3密を避け、撮影は屋内のみで行うこと」の3点がルールとして設定された[10][20][21]。 Web上での先行公開2020年8月16日に動画配信プラットフォーム「YouTube」上にて176作品を収録したバージョンの無料公開を開始した[22]。公開開始から1週間時点での再生回数は13,000回にも登った[23]。 また、9月1日には未公開作品を追加した全180作品収録の「完全版」の公開を開始[19]。併せて劇場公開の作品選定を目的とした人気投票を開始した[23]。 このYouTube上での無料公開は2020年11月1日[注 2]まで実施され、累計再生回数25,000回を突破した[25][26][21]。 クラウドファンディング2020年8月7日から9月29日までの約2ヶ月に渡り、劇場公開を目標としたクラウドファンディングを「CAMPFIRE」で実施[4][27]。最終的に当初目標額比279%にあたる支援総額1,118,500円の資金調達を達成した[28]。 このクラウドファンディングの成功を受け、11月24日に開催された群馬県庁での記者会見[25]にて、群馬県高崎市(高崎電気館)[11][29]、東京都千代田区(アテネフランセ文化センター)、京都府京都市、兵庫県神戸市、広島県東広島市(東広島芸術文化ホールくらら)[30][31]、福岡県福岡市の全国6都市のミニシアターでの劇場公開の予定を発表した[26][10][20][21]。 著名人の反応また、その際に複数の著名人からコメントが寄せられた。以下に内容を抜粋する。 映画監督の上田慎一郎は、多くの作品が「カーテンを開く」「窓を開く」「玄関のドアを開く」で締めくくられていたことに言及し、その「開く」という行為は自宅で鬱々としていた学生達が創作活動を通してそれぞれの希望の光を見たことの表れではないかとメッセージを寄せた[32]。 また映画監督の佐藤信介は、自身も大学時代に自主映画を懸命に制作していた身として、このコロナ禍における学生映画連携企画に勇気づけられたと述べるとともに、映像によって人々に喜びを提供しようとする者にとって今は強い意志で共に繋がる時なのかもしれないとメッセージを寄せた[33]。 俳優の藤岡弘、は、映像の世界に夢を追う未来を創造する夢工房のサムライに心からのエールを送りたいと述べ、愛と夢と勇気と感動・希望が存在する信じられる未来の創造を期待するとメッセージを寄せた[34]。 作家・エッセイストの岸田奈美は、1分の短編でどう見せるのかというのとそれが3時間10分もあるのは今までなかったことだと述べ、変化を恐れずに映画という伝統を持ち、研究もされている常識を一旦手放して、皆が楽しい・幸せになれるような形でヘルプを発信できる人たちはこの変化の時代で生き残っていけるのではないかという見方を示した[13]。 あらすじ東京都に謎の龍の姿をした生命体が出ずる。増上寺から侵入したこの厄災には、祈りも科学も通じない。なすすべもなく人々が恐れ慄く中、偶然にも映写機から漏れた光がこの生命体の腹部に当たり…[35]。 作品一覧
参加大学・参加団体北海道・東北地方北海道青森県岩手県秋田県山形県福島県関東地方茨城県群馬県埼玉県千葉県東京都
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大阪府
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参考文献
外部リンク
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