降下訓練始め![]() 降下訓練始め(こうかくんれんはじめ)は、陸上自衛隊が実施する演習の一つ。千葉県船橋市および八千代市の習志野演習場で毎年1月の中旬に実施される。英語名称は"NYJIP"(New Year Jump in Indo Pacific; 2025年以降使用)。2025年(令和7年)実施分は2025年1月12日に実施された[1]。 概要第1空挺団の年頭行事として空挺降下展示等を実施し、1年の降下安全を祈願するために行うものである[2]。もともとは第1空挺団内における部内行事であり、第1空挺団と米陸軍・海兵隊の空挺部隊との交流行事を兼ねていた。 2020年代より、アメリカ以外の"同志国"の降下訓練参加が増えたことから、同志国軍との連携強化・交流を目的に2025年(令和7年)より降下訓練始めが陸上総隊の主催となった。総隊司令官が主催する多国籍軍の空挺部隊による演習[3]として新たに"NYJIP"の名称が付与された[4]。2025年実施分では11か国(アメリカ陸軍・アメリカ海兵隊、イギリス陸軍、オーストラリア陸軍、カナダ陸軍、フランス陸軍、ドイツ陸軍、オランダ陸軍、イタリア陸軍、ポーランド陸軍、フィリピン陸軍、シンガポール軍)の空挺部隊等が参加した[2][4]。タイ陸軍の参加も予定されていたがキャンセルとなった。空挺降下で降下した人数は約200人である[1]。 訓練には防衛大臣以下政務三役、陸上幕僚長・陸上総隊司令官など陸上自衛隊の最高幹部も臨席する。また、近郊の海上自衛隊・航空自衛隊部隊の指揮官、アメリカ軍や同志国軍の幹部、関連団体、近郊の国政・地方自治体関係者が来賓として招待される。また、部外協力団体としてOB団体である「全日本空挺同志会」も参加する[5]。 ![]() 1974年(昭和49年)より一般公開されているほか、2010年代後半よりYoutubeやニコニコ生放送でのオンライン中継が実施されている。 ![]() 沿革
訓練内容訓練構成試験降下 「降下訓練始め」に先立ち、安全に降下が実施できるか試験降下員による降下を行う。 指揮官等降下展示 第1空挺団、米軍、同志国軍等の指揮官・再先任上級曹先等が航空機から降下する様子を展示する。また、団最年長隊員・最年少隊員も降下する。 空挺降下展示 日米の航空機からの降下訓練を行う。自由降下傘および、空挺傘での降下を行う。 訓練展示 空挺降下、空中機動展開を含む島嶼防衛を想定した部隊行動の様子を展示する。 らっぱ演奏展示 第1空挺団らっぱ隊員による、らっぱの演奏。 防衛大臣訓示 防衛大臣による式辞・講評。 飛行展示 行事に参加した航空機が飛行する様子を展示。 訓練展示以下は2025年実施のヘリボン訓練展示の構成である[8]。 ![]() シナリオ:習志野演習場の「習武台」を中心に、三自衛隊の統合作戦、同盟国及び同志国軍の協力のもと、第1空挺団が作戦地域から目標線を経て、敵が侵攻した島嶼部を確保・奪回する。 島嶼部への緊急展開
![]() 島嶼部への増援
島嶼部の奪回 ![]() 同盟国及び同志国の来援
参加国・部隊![]() 以下は2025年の降下訓練始め(NYJIP25)の例である[8]。アメリカ以外の並び順は、空挺降下展示における降下順とした[8]。カッコ内は航空機・装備及び使用した落下傘等である。 ![]()
映像配信Youtubeは「陸上自衛隊 第1空挺団」のチャンネルから、ドワンゴのニコニコ生放送は「陸上自衛隊チャンネル」もしくは「ニコニコニュースチャンネル」にて配信される。 備考
脚注出典
関連項目外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia