中央即応連隊
中央即応連隊(ちゅうおうそくおうれんたい、JGSDF Central Readiness Regiment:CRR)は、栃木県宇都宮市の宇都宮駐屯地に駐屯する陸上自衛隊陸上総隊隷下の連隊である。 略称はCRRまたは中即連(ちゅうそくれん)、部隊のシンボルマークに巴紋を掲げる。 概要海外派遣や国内の有事における緊急展開部隊であるが、空挺資格とレンジャー資格の保有者のみで構成された部隊ではない。 任務の特性上他の部隊よりも小火器の射撃訓練を重視しており、日本一実弾を使う部隊とも言われていた[1]。 陸上総隊の主幹部隊とされており、災害やテロ・ゲリラ攻撃といった緊急事態においては方面隊の増援部隊として迅速に行動・対処し、国際平和協力活動等においては先遣部隊等として活動する部隊である。 当初は中央即応集団の創設までに「緊急即応連隊」との名称で1,100人規模の部隊として発足する予定であったが[2]、人員の確保に困窮し計画が先送りされた。その後、名称は「中央即応連隊」へと変更され、構成隊員は全国から選抜されると発表された。そして、2008年(平成20年)3月26日に宇都宮駐屯地に新編された。 部隊編制は連隊本部および本部管理中隊(合わせて約280人)と3個普通科中隊(1個普通科中隊は約140名)[3][リンク切れ]、施設中隊(施設科)および爆発装置処理隊(武器科)の3職種の混成部隊。 本部管理中隊には情報小隊、対戦車小隊、重迫撃砲小隊、通信小隊、整備小隊、補給小隊、衛生小隊、各普通科中隊には狙撃班が編成されている。2017年(平成29年)3月には施設中隊、2019年(平成31年)3月には爆発装置処理隊を編成しており、一般的な普通科連隊とは性質を異にする。 構成隊員は選抜制ではなく志願制を取っており[4]、平均年齢は31歳。レンジャーや空挺など特殊技能を習得した隊員は全体の三割を占めている[5]。 海外派遣の先遣隊等への主要なフォースプロバイダーとなる事から、軽装甲機動車、96式装輪装甲車、輸送防護車といった装輪装甲車や、防弾仕様に改良した高機動車、3 1/2tトラックなど車両約100両が導入されているほか、宿営地造成に使う施設器材など海外活動用の各種装備品も保有している。 部隊が所在する宇都宮駐屯地は、同じく栃木県宇都宮市に所在する北宇都宮駐屯地(1,700mの滑走路を保有、宇都宮飛行場ともいう。)との距離が近く、C-1やC-130輸送機、あるいは北宇都宮駐屯地に常駐しているヘリコプターの活用も可能である。 この部隊の個人装備の特徴として、全隊員が左肩にL.E.M.サプライ製の上腕ポケットを装着(2009年(平成21年)~)していることや89式小銃のバイポッドを式典時を含めて取り外していること、対人狙撃銃に迷彩塗装を施し使用していること[注 2]、大半の隊員が9mm拳銃を装備すること[注 3]などが挙げられる。また、陸上自衛隊で初めて砂漠迷彩の戦闘服を使用した部隊でもある[6]。 沿革
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編成連隊の編成は、旅団隷下の普通科連隊(軽)のそれに準ずるが厳密には異なる(戦闘団#陸上自衛隊のケースも参照)。
主要幹部
主要装備
脚注注釈出典
出典サイト
関連項目外部リンク
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