韓国標準型原子炉
韓国標準型原子炉(かんこくひょうじゅんがたげんしろ)は、大韓民国の韓国電力公社が設計した原子炉(加圧水型原子炉)。略称KSNP。韓国標準型軽水炉と訳されることもある。出力100万kWのOPR-1000、140万kWのAPR-1400の2つのシステムが存在する。韓国水力原子力と斗山重工業は、2005年のアジア市場に進出するために1,000MWの容量のKSNP(Korea Standard Nuclear Power Plant)の商標をOPR(Optimized Power Reactor)に変えた[1]。 概要1983年から1991年にかけてスイスのアセア・ブラウン・ボベリ社(ABB社)と技術提携を行い、同社の原子炉System80をベースに設計された出力100万kWのOPR-1000を開発。1995年、同国内の霊光原子力発電所3号機で使用された。また1990年代末にかけてアセア・ブラウン・ボベリ・アトム・コンバッション・エンジニアリング社(ABB-CE社)のSystem80+をベースにした140万kWのAPR-1400が開発され、蔚珍原子力発電所など韓国内の原子力発電所に採用されている。 輸出に向けた動き2008年、韓国電力は、純国産技術による発電所建設に目処がついたとして、トルコの会社と原子力発電所共同受注のための共同開発協定を結ぶなど、本格的な輸出に向けた取組をスタートさせた。しかし2009年、UAEの原子力発電所プラントに入札中、米国のウェスティングハウス・エレクトリック社が韓国電力側に対し、原子炉冷却材ポンプ等に関する知的所有権を主張し、事実上、輸出にストップをかける措置に及んだ。これは、当初技術提携を結んでいたABB社の原子炉部門が合併を繰り返し、ウェスティングハウス社が知的所有権を所有するに至ったためである。このことにより、韓国標準型軽水炉が必ずしも純国産ではないことが明らかになった。 2009年12月27日、韓国の企業連合体(韓国電力公社、現代建設、斗山重工業、サムスンC&T)は、UAE国内で計画されていたバラカ原子力発電所の建設を落札。140万kwの原子炉4基の輸出が決定した[2]。 仕様
導入される原子力発電所
関連項目脚注注釈出典同じケーブル配線がAPR-1400ユニットで使用され、その後新古里で建設中(3号機と4号機)
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