4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』(しがつのあるはれたあさに ひゃくパーセントのおんなのこにであうことについて)は、村上春樹の短編小説。 概要
1991年1月刊行の『村上春樹全作品 1979〜1989』第5巻(講談社)に収録される際、大幅に加筆修正がなされ、タイトルの「4月」は漢数字の「四月」に改められた。 『村上春樹全作品』付録「自作を語る」の中で、本短編が書かれることになったきっかけが語られている。 「この話は僕が満員の山手線の車中である広告ポスターを見かけたことが原形になっている。そのポスター(何の商品の広告だったのかどうしても思いだせない)のモデルになっていた女の子に、僕は理不尽なくらい激しく惹かれた。胸がいっぱいになって、胸が震えた。それは今思いおこしても本当に運命的な出会いだったのだ」[1] 村上は、『ニューヨーク・タイムズ』2011年10月23日号が行ったインタビューに対し、長編小説『1Q84』(2009年 - 2010年)は本短編から派生した物語であると答えている[2]。 2015年11月28日~29日に郡山市で開催された文学講座「ただようまなびや 文学の学校」に村上は予告なしでゲスト出演。会場で本短編の朗読を行った[3][4]。 英訳
あらすじ4月のある晴れた朝、原宿の裏通りで「僕」は100パーセントの女の子とすれ違う。50メートルも先から「僕」には、彼女が100パーセントの女の子であることがちゃんとわかっていた。正直に切り出した方がいいのかもしれないが、あなたにとって私が100パーセントの女の子だとしても、私にとってあなたは100パーセントの男じゃないのよ、と彼女は言うかもしれない。 花屋の店先で、「僕」は彼女とすれ違う。彼女はまだ切手の貼られていない白い角封筒を右手に持っていた。彼女はひどく眠そうな目をしていたから、あるいは一晩かけてそれを書き上げたのかもしれない。 振り返った時、彼女の姿は既に人混みの中に消えていた。 映画『100%の女の子』本短編を原作とした日本の短編映画。1983年製作。上映時間12分。第7回「ぴあフィルムフェスティバル」PFFアワード入選作品[5]。 『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』本短編を原作とした日本の短編映画。2008年製作。上映時間30分。CON-CAN ムービーフェスティバル出品作品[6]。
脚注注釈出典
関連項目 |
Portal di Ensiklopedia Dunia