ECMレコード
ECMレコード(英: Editions of Contemporary Music、ECM Records)は、1969年、西ドイツ(当時)ミュンヘンにマンフレート・アイヒャーによって設立されたレコード会社。主要な配給元はユニバーサル ミュージック グループである。 ジャズを主としたレーベルであり、アメリカやヨーロッパ各国のミュージシャンのアルバムをリリースしている。また、ECM New Seriesにて現代音楽や古楽などのクラシックも手がけている。 沿革
スタイルこのレーベルの音作りのコンセプトとして"The Most Beautiful Sound Next To Silence"(「沈黙の次に美しい音」)がしばしば言及される。わずかにリバーブのかかった音作りは、このレーベル独特の空気感を生み出している。美しいジャケットデザインも評価が高い。[1]レコーディングは全世界で行われているが、メイン・スタジオはノルウェーのオスロにあるレインボー・スタジオ。専属のエンジニアにヤン・エイク・コングスハウクがいる。またレーベル全体が統一感をもって企画されているため、レーベル自体が固定ファンを獲得している。キース・ジャレットはこのレーベル随一の人気を誇るアーティストである。 レコード番号には通し番号を採用しているが、全番号が埋まっている訳ではなく、正確なリリース順でもない。1200、1300といったいわゆる「キリ番」は、キース・ジャレットとヤン・ガルバレクの2人がほとんどを占める。 プロデュースは創設者のアイヒャーが直接的に関わっている事が多い。スティーブ・レイクもまた創設当初からのプロデューサーであり、ライターとしてプレス・リリースやライナーノーツも手がけている。彼は2007年には「The Music Of ECM」を出版した[2]。2010年代は2012年に入社したサンフランシスコ出身の韓国人サン・チョンがアイヒャーの元でプロデュース業を学び、アーロン・パークス(ピアノ)、アンドリュー・シリル(ドラム)、キット・ダウン(オルガン/ピアノ)、ベン・モンダー(ギター)等のプロデュースも行っていた。アイヒャーの『後継者』とも目されていたチョンだが、2020年にアイルランドでレーベルRed Hook Recordsを設立し、独立した。[3] ECM New Series1980年代よりスティーヴ・ライヒやアルヴォ・ペルト作品の紹介を手始めに、現代音楽のリリースも行うようになった。現在は現代音楽以外にも、古楽、バロック音楽などにも充実したラインナップを持つ。アイヒャー自身、このレーベルのタイトルによってグラミー賞最優秀クラシック・プロデューサー賞を数回受賞している。ギドン・クレーメル、アンドラーシュ・シフなど大物の演奏家もこのレーベルから新作をリリースするなど、ジャズだけでなくクラシック界からの評価も高い。 代表的なアーティストECMECM New Series
現在、他レーベルへ移籍した人物には*を付加する。 傘下レーベル
配給元アメリカでの配給元はポリドール、ポリグラム、ワーナー、BMGと複数のレコード会社を点々としている。現在はユニバーサル ミュージックが配給をしている。 日本国内では、1970年代後半から1980年代前半にかけてはトリオレコードが配給。ポリドールの配給を経た後に、現在はアメリカと同様にユニバーサル(ユニバーサル・ミュージック・ジャパン)が配給をしている。 脚注
参考文献
外部リンク
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