『SCENE 』(シーン)は、飛鳥涼 (現:ASKA)の1枚目のオリジナル・アルバム でもあり、本作の6曲目の楽曲でもある。1988年 8月21日 に発売された。発売元はポニーキャニオン 。
1989年 3月21日 にGOLD CD 、1990年 7月21日 と2001年 8月22日 はCD として、2018年 11月21日 には『SCENE - Remix ver. - 』(シーン・リミックスバージョン)というタイトルでUHQ-CD による再発売がされている。
背景・リリース
ASKA(当時の表記名:飛鳥涼・RYO ASUKA)として初のソロ・アルバムである。
2005年11月23日の『SCENE III』発売と同日に、本作と『SCENE II』を収めたBOXセット『SCENE I & II limited edition 』が期間限定で発売された。
2018年11月21日に本作の楽曲をリミックス して再発売され、ボーナストラックとして「大人じゃなくていい 」のリミックスバージョンが収録された[ 3] 。
制作
ASKAは、デビューして4・5年が経った頃からソロ・アルバムを作りたいと思っていたという。しかし、その頃はチャゲ&飛鳥 の活動を行っていく中で、ASKAが先行してソロ活動する事を危惧するスタッフの意見があり、ASKAもそれに同意して、見送ってきた経緯があるという[ 4] 。
今回ソロ作品を発表したのは、CHAGE&ASUKAとしての楽曲の作風が、「フォーク演歌」と言われていた頃からポップス 指向に変化してきた中で、初期からのファンに対して「自分の中には、こういうパイはいつでも持っていますよ。」というものを提示しようと制作したと述べている[ 4] 。
その後も制作背景は変わっていくが、『SCENE』と名のつくシリーズは1991年の『SCENE II 』、2005年の『SCENE III 』へと続き、ソロワークの軸のひとつとなる。
音楽性
バラードを中心に構成されている本作は、収録曲数10曲のうち、5曲が他のアーティストに提供した楽曲のセルフカバー である。また、作詞:西條八十 ・作曲:服部良一 の「蘇州夜曲 」をカバー した楽曲も収録している。
ツアー
2008年に行われたシンフォニック・コンサート『ASKA SYMPHONIC CONCERT TOUR 2008 "SCENE"』にも『SCENE』のタイトルが付けられたが、ASKAは「オーケストラから発するイメージが、"SCENE" という名にふさわしいと思った」と語っている[ 5] 。
収録曲
CD・CT版
B面 # タイトル 作詞 作曲 編曲 時間 6. 「SCENE 」 飛鳥涼 飛鳥涼 十川知司 4:21 7. 「ふたり 」 飛鳥涼 飛鳥涼 澤近泰輔 5:04 8. 「今でも 」 飛鳥涼 飛鳥涼 近藤敬三 4:14 9. 「最後の場面 」 飛鳥涼 飛鳥涼 雨水英司 4:53 10. 「MIDNIGHT 2 CALL 」 飛鳥涼 飛鳥涼 平野孝幸、澤近泰輔 4:32 合計時間:
46:18
CD版 (Remix ver.)
# タイトル 作詞 作曲 編曲 時間 1. 「伝わりますか 」 ASKA ASKA 十川知司 4:38 2. 「蘇州夜曲 」 西條八十 服部良一 瀬尾一三 4:45 3. 「予感 」 ASKA ASKA 十川知司 4:09 4. 「MY Mr.LONELY HEART 」 ASKA ASKA ASKA、瀬尾一三 4:40 5. 「夢はるか 」(原案:立松和平) ASKA ASKA 十川知司 4:58 6. 「SCENE 」 ASKA ASKA 十川知司 4:21 7. 「ふたり 」 ASKA ASKA 澤近泰輔 5:04 8. 「今でも 」 ASKA ASKA 近藤敬三 4:13 9. 「最後の場面 」 ASKA ASKA 雨水英司 4:52 10. 「MIDNIGHT 2 CALL 」 ASKA ASKA 平野孝幸、澤近泰輔 4:20 11. 「大人じゃなくていい 」(Bouns Track) ASKA ASKA ASKA、佐藤準 4:54 合計時間:
50:54
楽曲解説
伝わりますか
1988年にちあきなおみ に提供した楽曲(アルバム『伝わりますか』収録曲)のセルフカバー。
1984年にASKAが役者として初出演した、日本テレビ 系ドラマ『友よ』の撮影時に滞在していたホテルで作られた楽曲である。
蘇州夜曲
李香蘭 (山口淑子)主演の映画『支那の夜 』(1940年公開)の劇中歌として制作された曲のカバー。
ASKAが子どもの頃から大好きだった曲で、坂本九 の「上を向いて歩こう 」とどちらを収録するか迷ったが、こちらが収録されることになった[ 6] [ 7] 。
2007年の「服部良一生誕100周年コンサート」出演時や、『第49回日本レコード大賞 』にゲスト出演した際に、この曲を歌っている。
予感
1985年に中森明菜 に提供した楽曲(アルバム『BITTER AND SWEET 』収録曲)のセルフカバー。
1990年に、Panasonic のCMソングとなった「はじまりはいつも雨 」であったが、当初タイアップの依頼があった時には、この曲が使用される予定であった。
MY Mr.LONELY HEART
1987年9月21日発売のソロデビュー・シングル。特に表記はないがアルバム・ミックス。
夢はるか
シングル「MIDNIGHT 2 CALL 」のカップリング曲 。
SCENE (作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:十川知司)
本作のタイトル曲。
2008年にリリースした配信限定ライブ・アルバム『ASKA SYMPHONIC CONCERT TOUR 2008 "SCENE" at The Bay (Singapore)』の1曲目にも収録されている。
ふたり
1988年に少年隊 に提供した楽曲(シングル「ふたり 」)のセルフカバー。
提供曲だが、ASKA自身が歌うことを意識して書いた楽曲だとしている。
今でも
1985年にテレサ・テン に提供した楽曲(アルバム『愛人 』収録曲)のセルフカバー。
テレサ・テンのアルバムでは「今でも…」という表記になっている。
最後の場面
チャゲ&飛鳥のアルバム『INSIDE 』をリリースした頃にコンサート用に作られた楽曲である。
MIDNIGHT 2 CALL
1988年7月21日発売の2枚目のシングル。1984年にシブがき隊 に提供した楽曲(アルバム『純情元年五月五日 -LOVE from HONOLULU- 』収録曲)のセルフカバー。シングル・ヴァージョンと違い、秒針のSE がイントロ前に10秒程ながれるが、2018年発売のリミックスバージョンでは、この音は省略されている。
大人じゃなくていい
シングル「MY Mr.LONELY HEART 」のカップリング曲。
2018年11月21日の再発盤のみ収録 した楽曲。リミックスバージョンで収録している。
参加ミュージシャン
with THE ALPHA (#5)
脚注
^ SCENE - Remix ver. - オリコン 2018年11月28日閲覧
^ Billboard Japan Top Albums Sales 2018年11月28日付 Billboard JAPAN 2022年3月19日閲覧
^ 11/21(水)『SCENE-Remix ver.-』『SCENEⅡ-Remix ver.-』発売決定 Fellows ASKA Official Web Site 2018年9月12日閲覧
^ a b 「ASKA CONCERT TOUR GOOD TIME」 パンフレット内のインタビューより。
^ ABOUT ASKA SYMPHONIC CONCERT TOUR 2008 "SCENE" の項目を参照。
^ 『別冊カドカワ 総力特集 CHAGE&ASKA』角川書店 、2000年1月。
^ 「上を向いて歩こう」は、その後2011年に発生した東日本大震災 を受けて、チャリティー・シングルとしてカバーし配信限定でリリースした。また、2013年に一般発売した東日本大震災復興支援アルバム『「僕にできること」いま歌うシリーズ 』にも収録されている。
外部リンク
シングル
アルバム
映像作品
ライブ
VHSのみ DVDのみ DVD/Blu-ray Blu-rayのみ Blu-ray(+CD) Blu-ray/配信 Blu-ray(+CD)/配信 配信限定
1.ASKA オンラインライブ『すべての事には理由がある』 - 2.ASKA オンラインライブ『ASKA グラミー賞ノミネート希望 Acoustic Live』
MV集
書籍
著書
1.オンリー・ロンリー 飛鳥涼詩集 - 2.インタビュー - 3.700番 第二巻/第三巻 - 4.700番 第一巻 - 5.ASKA 書きおろし詩集
関連書籍
1.けれど空は青 〜飛鳥涼論 - 2.ぴあ&ASKA
関連項目
カテゴリ