ビルマ文字 (Unicodeのブロック)
Myanmar 範囲
U+1000..U+109F (160 個の符号位置 ) 面
基本多言語面 用字
ビルマ文字 主な言語・文字体系
割当済
160 個の符号位置 未使用
0 個の保留 Unicodeのバージョン履歴
3.0
78 (+78) 5.1
150 (+72) 5.2
160 (+10) 公式ページ
コード表 ∣ ウェブページ テンプレートを表示
ビルマ文字 (ビルマもじ、英語 : Myanmar )は、Unicode の36個目のブロック 。
解説
東南アジア の国ミャンマー の公用語であるビルマ語 や、同国で話されるその他の言語(シャン語 、モン語 、カレン諸語 など)を表記するためのビルマ文字 を収録している。なお、英語での本ブロックの名称は"Myanmar"(ミャンマー文字)だが、この文字は歴史的には"Burmese"(ビルマ文字)としても知られており[ 1] 、本記事の記事名は日本語でよく使用される後者を採用している。
ビルマ文字はブラーフミー文字 から派生した所謂ブラーフミー系文字 (インド系文字)の一つであり、音素文字 のうち子音字単独では短母音/-a/を伴って発音され、別の母音にする際に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダ に分類される。
また、頭子音を伴わない単独の母音にも子音字同様に独立した文字が充てられているが、一部の母音にしか単独の母音字が存在しない。子音連続など子音のみで発音する場合は子音字に介子音記号を付加して表すか、ヴィラーマ を用いて子音字を子音クラスタ を形成する際に用いられる別の子音字に結合する結合文字 に変化させる。末子音にはアタッ(အသတ် [ʔət̪aʔ])と呼ばれる記号を付けて表す。
書字方向 はラテン文字 やキリル文字 などと同様に左から右へと横書き(左横書き )し、下に行を送る。単語毎の分かち書きは原則しない 。
子音字は有声音 と無声音 の弁別に加えて、有気音 であるか無気音であるかを区別していた。そのため、各調音点における破裂音 には計4種類の子音字が存在している。現在のビルマ語では有声有気音は有声無気音に合流している。
母音字は元々母音の長短 を区別していたため文字が分かれているが、現在のビルマ語では長短での区別は消失しており、代わりに母音の声調 の変化によって区別されるようになっている。
符号位置の順序はおおむね伝統的なブラーフミー系文字の順序に従っている。
加えて、アラビア文字 やタイ文字 などと同様に独自の数字体系(ビルマ数字)を有している。
Unicodeのバージョン3.0で初めて追加された。
収録文字
「ラテン文字 転写」の列はビルマ文字のラテン文字への翻字 方式の一つであるMLC Transcription System (英語版 ) に従う。
コード
文字
文字名(英語)
用例・説明
ラテン文字転写
子音字
U+1000
က
MYANMAR LETTER KA
子音[k ]を表す。
k
U+1001
ခ
MYANMAR LETTER KHA
子音[kʰ]を表す。
hk
U+1002
ဂ
MYANMAR LETTER GA
子音[ɡ ]を表す。
g
U+1003
ဃ
MYANMAR LETTER GHA
子音[ɡ ]を表す。元々は有声有気音の[ɡʱ]を表していた。
gh
U+1004
င
MYANMAR LETTER NGA
子音[ŋ ]を表す。
ng
U+1005
စ
MYANMAR LETTER CA
子音[s ]を表す。元々は[c ]を表していた。
c
U+1006
ဆ
MYANMAR LETTER CHA
子音[sʰ]を表す。元々は[cʰ]を表していた。
hc
U+1007
ဇ
MYANMAR LETTER JA
子音[z ]を表す。元々は[ɟ ]を表していた。
j
U+1008
ဈ
MYANMAR LETTER JHA
子音[z ]を表す。元々は有声有気音の[ɟʱ]を表していた。
jh
U+1009
ဉ
MYANMAR LETTER NYA
子音[ɲ ]を表す。末子音の時はこの形になる。
ny
U+100A
ည
MYANMAR LETTER NNYA
子音[ɲ ]を表す。
ny
U+100B
ဋ
MYANMAR LETTER TTA
子音[t ]を表す。元々は反舌音 の[ʈ ]を表していた。
t
U+100C
ဌ
MYANMAR LETTER TTHA
子音[tʰ]を表す。元々は反舌音 の[ʈʰ]を表していた。
ht
U+100D
ဍ
MYANMAR LETTER DDA
子音[d ]を表す。元々は反舌音 の[ɖ ]を表していた。
d
U+100E
ဎ
MYANMAR LETTER DDHA
子音[d ]を表す。元々は[ɖʱ]を表していた。
dh
U+100F
ဏ
MYANMAR LETTER NNA
子音[n ]を表す。元々は反舌音 の[ɳ ]を表していた。
n
U+1010
တ
MYANMAR LETTER TA
子音[t ]を表す。
t
U+1011
ထ
MYANMAR LETTER THA
子音[tʰ]を表す。
ht
U+1012
ဒ
MYANMAR LETTER DA
子音[d ]を表す。
d
U+1013
ဓ
MYANMAR LETTER DHA
子音[d ]を表す。元々は有声有気音の[dʱ]を表していた。
dh
U+1014
န
MYANMAR LETTER NA
子音[n ]を表す。
n
U+1015
ပ
MYANMAR LETTER PA
子音[p ]を表す。
p
U+1016
ဖ
MYANMAR LETTER PHA
子音[pʰ]を表す。
hp
U+1017
ဗ
MYANMAR LETTER BA
子音[b ]を表す。
b
U+1018
ဘ
MYANMAR LETTER BHA
子音[bʱ]を表す。
bh
U+1019
မ
MYANMAR LETTER MA
子音[m ]を表す。
m
U+101A
ယ
MYANMAR LETTER YA
子音[j ]を表す。
y
U+101B
ရ
MYANMAR LETTER RA
子音[r ]を表す。ただし、現在のビルマ語では[j ]と発音されることもある。
r
U+101C
လ
MYANMAR LETTER LA
子音[l ]を表す。
l
U+101D
ဝ
MYANMAR LETTER WA
子音[w ]を表す。
w
U+101E
သ
MYANMAR LETTER SA
子音[θ ]を表す。元々は[s ]を表していた。
s
U+101F
ဟ
MYANMAR LETTER HA
子音[h ]を表す。
h
U+1020
ဠ
MYANMAR LETTER LLA
子音[l ]を表す。元々は反舌音 の[ɭ ]を表していた。
l
独立母音字
U+1021
အ
MYANMAR LETTER A
短母音[a ]を表す。
声門破裂音[ʔ ]を表す子音字としても用いられる[ 1] 。
a
U+1022
ဢ
MYANMAR LETTER SHAN A
シャン語 において母音[a ]を表す。
U+1023
ဣ
MYANMAR LETTER I
下降調の母音[i ]を表す。
U+1024
ဤ
MYANMAR LETTER II
低平調の母音[i ]を表す。元々は長母音[iː]を表していた。
U+1025
ဥ
MYANMAR LETTER U
下降調の母音[u ]を表す。
U+1026
ဦ
MYANMAR LETTER UU
低平調の母音[u ]を表す。元々は長母音[uː]を表していた。
U+1027
ဧ
MYANMAR LETTER E
低平調の母音[e ]を表す。
U+1028
ဨ
MYANMAR LETTER MON E
モン語 において母音[e ]を表す。
U+1029
ဩ
MYANMAR LETTER O
高平調の母音[ɔ ]を表す。元々は母音[o ]を表していた。
U+102A
ဪ
MYANMAR LETTER AU
低平調の母音[ɔ ]を表す。
従属母音記号
U+102B
ါ
MYANMAR VOWEL SIGN TALL AA
低平調の母音[a ]を表す。
hk(ခ), g(ဂ), d(ဒ), p(ပ), w(ဝ)に付く時にはこちらの形になる。
元々は長母音[aː]を表していた。
元々102Cに統合されており、結合する子音字によってグリフを変更する処理で対応していたが、スゴー・カレン語 (英語版 ) では/aa/を表す母音記号がこちらの1種類のみで表されるため統合が不可能であることが発覚し、符号位置が分離された[ 2] 。
U+102C
ာ
MYANMAR VOWEL SIGN AA
低平調の母音[a ]を表す。
hk(ခ), g(ဂ), d(ဒ), p(ပ), w(ဝ)以外に付く時にはこちらの形になる。
元々は長母音[aː]を表していた。
U+102D
ိ
MYANMAR VOWEL SIGN I
下降調の母音[i ]を表す。
U+102E
ီ
MYANMAR VOWEL SIGN II
低平調の母音[i ]を表す。元々は長母音[iː]を表していた。
U+102F
ု
MYANMAR VOWEL SIGN U
下降調の母音[u ]を表す。
102D 102F (ို)の形で低平調の母音ui[o ]を表す。
U+1030
ူ
MYANMAR VOWEL SIGN UU
低平調の母音[u ]を表す。元々は長母音[uː]を表していた。
U+1031
ေ
MYANMAR VOWEL SIGN E
低平調の母音[e ]を表す。
文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる[ 1] 。
1031 102C (ော)の形で高平調の母音au[ɔ ]を表す。
U+1032
ဲ
MYANMAR VOWEL SIGN AI
低平調の母音[ɛ ]を表す。
U+1033
ဳ
MYANMAR VOWEL SIGN MON II
モン語 において長母音[iː]を表す。
U+1034
ဴ
MYANMAR VOWEL SIGN MON O
モン語 において母音[o ]を表す。
U+1035
ဵ
MYANMAR VOWEL SIGN E ABOVE
シャン語 において母音[e ]を表す。また、モン語 においてဵုの形で[y ]を表す[ 3] 。
各種記号
U+1036
ံ
MYANMAR SIGN ANUSVARA
アヌスヴァーラ 。
母音の後に[ɴ ]があることを表す。元々は直後に音節が後続する子音字に付き、直後の子音と同じ調音点 の鼻音 が挿入されることを表していた。
m
U+1037
့
MYANMAR SIGN DOT BELOW
声調記号[ 1] として用いられる。e(ေ), ai(ဲ), ui(ို)など単独では低平調となる母音やau(ော)など単独では高平調となる母音を下降調で読むことを表す。
.
U+1038
း
MYANMAR SIGN VISARGA
ヴィサルガ 。
現在のビルマ語では高平調の声調で読むことを表す。
元々は音節末に[h ]を伴うことを表していた。
:
ヴィラーマと殺母音記号
U+1039
္
MYANMAR SIGN VIRAMA
ヴィラーマ 。殺母音記号。随伴母音/-a/を発音せず子音のみが読まれることを表す。子音クラスタ を形成する際に用いられる。
レンダー上は前の文字を子音クラスタを表す形状に変化させる制御文字 として機能する。
U+103A
်
MYANMAR SIGN ASAT
アタッ(အသတ် [ʔət̪aʔ])。ヴィラーマと同様の機能を持ち、末子音であることを表す。一部の子音字については発音が変化する。
U+1039とは異なり制御文字ではなく必ず目に見える形でレンダーされる[ 1] 。
従属子音記号
U+103B
ျ
MYANMAR CONSONANT SIGN MEDIAL YA
子音クラスタ における別の子音に続く介子音[j ]を表す。
-y-
U+103C
ြ
MYANMAR CONSONANT SIGN MEDIAL RA
子音クラスタ における別の子音に続く介子音[j ]を表す。元々は[r ]を表していた。
-r-
U+103D
ွ
MYANMAR CONSONANT SIGN MEDIAL WA
子音クラスタ における別の子音に続く介子音[w ]を表す。
-w-
U+103E
ှ
MYANMAR CONSONANT SIGN MEDIAL HA
子音クラスタ における別の子音に続く介子音[h ]を表す。発音上は前の子音(鼻音 および接近音 )を無声音 として発音することを表す。
h-
子音字
U+103F
ဿ
MYANMAR LETTER GREAT SA
パーリ語 などで重子音[sː]を表す。
ss[ 2]
数字
U+1040
၀
MYANMAR DIGIT ZERO
ビルマ文字における数字の0 。
0
U+1041
၁
MYANMAR DIGIT ONE
ビルマ文字における数字の1 。
1
U+1042
၂
MYANMAR DIGIT TWO
ビルマ文字における数字の2 。
2
U+1043
၃
MYANMAR DIGIT THREE
ビルマ文字における数字の3 。
3
U+1044
၄
MYANMAR DIGIT FOUR
ビルマ文字における数字の4 。
4
U+1045
၅
MYANMAR DIGIT FIVE
ビルマ文字における数字の5 。
5
U+1046
၆
MYANMAR DIGIT SIX
ビルマ文字における数字の6 。
6
U+1047
၇
MYANMAR DIGIT SEVEN
ビルマ文字における数字の7 。
7
U+1048
၈
MYANMAR DIGIT EIGHT
ビルマ文字における数字の8 。
8
U+1049
၉
MYANMAR DIGIT NINE
ビルマ文字における数字の9 。
9
約物
U+104A
၊
MYANMAR SIGN LITTLE SECTION
ビルマ文字における読点 。欧文におけるカンマ (,)に相当する。
,
U+104B
။
MYANMAR SIGN SECTION
ビルマ文字における句点 。欧文におけるピリオド(.)に相当する。
.
各種記号
U+104C
၌
MYANMAR SYMBOL LOCATIVE
処格 を表す。
U+104D
၍
MYANMAR SYMBOL COMPLETED
完了相 を表す。
U+104E
၎
MYANMAR SYMBOL AFOREMENTIONED
必ず၎င်း或いは၎င်္の形で書かれ、「前述したように」を意味するလည်းကောင်း(laññ:koṅ: )という単語の略称を表す[ 2] 。
U+104F
၏
MYANMAR SYMBOL GENITIVE
属格 を表す。
パーリ語およびサンスクリット語用の拡張
U+1050
ၐ
MYANMAR LETTER SHA
子音[ɕ ]を表す。
U+1051
ၑ
MYANMAR LETTER SSA
子音[ʂ ]を表す。
U+1052
ၒ
MYANMAR LETTER VOCALIC R
音節主音 化した短母音としてのR(IPA :[ɹ̩])を表す。
U+1053
ၓ
MYANMAR LETTER VOCALIC RR
音節主音 化した長母音としてのR(IPA:[ɹ̩ː])を表す。
U+1054
ၔ
MYANMAR LETTER VOCALIC L
音節主音 化した短母音としてのL(IPA:[l̩])を表す。
U+1055
ၕ
MYANMAR LETTER VOCALIC LL
音節主音 化した長母音としてのL(IPA:[l̩ː])を表す。
U+1056
ၖ
MYANMAR VOWEL SIGN VOCALIC R
音節主音 化した短母音としてのR(IPA :[ɹ̩])を表す。
U+1057
ၗ
MYANMAR VOWEL SIGN VOCALIC RR
音節主音 化した長母音としてのR(IPA:[ɹ̩ː])を表す。
U+1058
ၘ
MYANMAR VOWEL SIGN VOCALIC L
音節主音 化した短母音としてのL(IPA:[l̩])を表す。
U+1059
ၙ
MYANMAR VOWEL SIGN VOCALIC LL
音節主音 化した長母音としてのL(IPA:[l̩ː])を表す。
モン語用の拡張
U+105A
ၚ
MYANMAR LETTER MON NGA
モン語 において子音[ŋ ]を表す。
ng
U+105B
ၛ
MYANMAR LETTER MON JHA
モン語 において子音[ɟʱ]を表す。
jh
U+105C
ၜ
MYANMAR LETTER MON BBA
モン語 において子音[ɓ ]を表す。
ḅ
U+105D
ၝ
MYANMAR LETTER MON BBE
モン語 において子音[ɓ ]を表す。
mb
U+105E
ၞ
MYANMAR CONSONANT SIGN MON MEDIAL NA
モン語 において子音クラスタ における別の子音に続く介子音[n ]を表す。
-n-
U+105F
ၟ
MYANMAR CONSONANT SIGN MON MEDIAL MA
モン語 において子音クラスタ における別の子音に続く介子音[m ]を表す。
-m-
U+1060
ၠ
MYANMAR CONSONANT SIGN MON MEDIAL LA
モン語 において子音クラスタ における別の子音に続く介子音[l ]を表す。
-l-
スゴ―・カレン語用の拡張
U+1061
ၡ
MYANMAR LETTER SGAW KAREN SHA
スゴー・カレン語 (英語版 ) において子音[ʃ ]を表す。
sh
U+1062
ၢ
MYANMAR VOWEL SIGN SGAW KAREN EU
スゴー・カレン語 (英語版 ) において母音[ɨ ]を表す。
uh
U+1063
ၣ
MYANMAR TONE MARK SGAW KAREN HATHI
スゴー・カレン語 (英語版 ) においてasat記号(U+103A ်)と共に用いられၣ်の形で下降声調を表す。
U+1064
ၤ
MYANMAR TONE MARK SGAW KAREN KE PHO
スゴー・カレン語 (英語版 ) において中平調の声調を表す。
西部ポー・カレン語用の拡張
U+1065
ၥ
MYANMAR LETTER WESTERN PWO KAREN THA
西部ポー・カレン語 (英語版 ) において子音[θ ][ 4] を表す。
U+1066
ၦ
MYANMAR LETTER WESTERN PWO KAREN PWA
西部ポー・カレン語 (英語版 ) において子音[pʷ]を表す。
U+1067
ၧ
MYANMAR VOWEL SIGN WESTERN PWO KAREN EU
西部ポー・カレン語 (英語版 ) において母音[ɨ ]を表す。
U+1068
ၨ
MYANMAR VOWEL SIGN WESTERN PWO KAREN UE
西部ポー・カレン語 (英語版 ) において母音[y ]を表す。
U+1069
ၩ
MYANMAR SIGN WESTERN PWO KAREN TONE-1
U+106A
ၪ
MYANMAR SIGN WESTERN PWO KAREN TONE-2
U+106B
ၫ
MYANMAR SIGN WESTERN PWO KAREN TONE-3
U+106C
ၬ
MYANMAR SIGN WESTERN PWO KAREN TONE-4
U+106D
ၭ
MYANMAR SIGN WESTERN PWO KAREN TONE-5
東部ポー・カレン語用の拡張
U+106E
ၮ
MYANMAR LETTER EASTERN PWO KAREN NNA
東部ポー・カレン語 において子音[ɳ ][ 4] を表す。
U+106F
ၯ
MYANMAR LETTER EASTERN PWO KAREN YWA
U+1070
ၰ
MYANMAR LETTER EASTERN PWO KAREN GHWA
ゲバ・カレン語用の拡張
U+1071
ၱ
MYANMAR VOWEL SIGN GEBA KAREN I
ゲバ・カレン語 (英語版 ) において緊張を伴う母音[i ][ 4] を表す。
î[ 4]
カヤー語用の拡張
U+1072
ၲ
MYANMAR VOWEL SIGN KAYAH OE
U+1073
ၳ
MYANMAR VOWEL SIGN KAYAH U
カヤー語 (英語版 ) において母音[u ]を表す。
U+1074
ၴ
MYANMAR VOWEL SIGN KAYAH EE
シャン語用の拡張
U+1075
ၵ
MYANMAR LETTER SHAN KA
子音[k ]を表す。
U+1076
ၶ
MYANMAR LETTER SHAN KHA
子音[kʰ]を表す。
U+1077
ၷ
MYANMAR LETTER SHAN GA
子音[ɡ ]を表す。
U+1078
ၸ
MYANMAR LETTER SHAN CA
子音[t͡ɕ ]を表す。
U+1079
ၹ
MYANMAR LETTER SHAN ZA
子音[z ]を表す。
U+107A
ၺ
MYANMAR LETTER SHAN NYA
子音[ɲ ]を表す。
U+107B
ၻ
MYANMAR LETTER SHAN DA
子音[d ]を表す。
U+107C
ၼ
MYANMAR LETTER SHAN NA
子音[n ]を表す。
U+107D
ၽ
MYANMAR LETTER SHAN PHA
子音[pʰ]を表す。
U+107E
ၾ
MYANMAR LETTER SHAN FA
子音[f ]を表す。
U+107F
ၿ
MYANMAR LETTER SHAN BA
子音[b ]を表す。
U+1080
ႀ
MYANMAR LETTER SHAN THA
子音[tʰ]を表す。
U+1081
ႁ
MYANMAR LETTER SHAN HA
子音[h ]を表す。
U+1082
ႂ
MYANMAR CONSONANT SIGN SHAN MEDIAL WA
子音クラスタ における別の子音に続く介子音[w ]を表す。
U+1083
ႃ
MYANMAR VOWEL SIGN SHAN AA
長母音[aː]を表す。
U+1084
ႄ
MYANMAR VOWEL SIGN SHAN E
U+1085
ႅ
MYANMAR VOWEL SIGN SHAN E ABOVE
U+1086
ႆ
MYANMAR VOWEL SIGN SHAN FINAL Y
U+1087
ႇ
MYANMAR SIGN SHAN TONE-2
U+1088
ႈ
MYANMAR SIGN SHAN TONE-3
U+1089
ႉ
MYANMAR SIGN SHAN TONE-5
U+108A
ႊ
MYANMAR SIGN SHAN TONE-6
U+108B
ႋ
MYANMAR SIGN SHAN COUNCIL TONE-2
U+108C
ႌ
MYANMAR SIGN SHAN COUNCIL TONE-3
U+108D
ႍ
MYANMAR SIGN SHAN COUNCIL EMPHATIC TONE
ルマイ・パラウン語用の拡張
U+108E
ႎ
MYANMAR LETTER RUMAI PALAUNG FA
U+108F
ႏ
MYANMAR SIGN RUMAI PALAUNG TONE-5
シャン数字
U+1090
႐
MYANMAR SHAN DIGIT ZERO
シャン語における数字の0 。
0
U+1091
႑
MYANMAR SHAN DIGIT ONE
シャン語における数字の1 。
1
U+1092
႒
MYANMAR SHAN DIGIT TWO
シャン語における数字の2 。
2
U+1093
႓
MYANMAR SHAN DIGIT THREE
シャン語における数字の3 。
3
U+1094
႔
MYANMAR SHAN DIGIT FOUR
シャン語における数字の4 。
4
U+1095
႕
MYANMAR SHAN DIGIT FIVE
シャン語における数字の5 。
5
U+1096
႖
MYANMAR SHAN DIGIT SIX
シャン語における数字の6 。
6
U+1097
႗
MYANMAR SHAN DIGIT SEVEN
シャン語における数字の7 。
7
U+1098
႘
MYANMAR SHAN DIGIT EIGHT
シャン語における数字の8 。
8
U+1099
႙
MYANMAR SHAN DIGIT NINE
シャン語における数字の9 。
9
カムティ・シャン語用の拡張
U+109A
ႚ
MYANMAR SIGN KHAMTI TONE-1
U+109B
ႛ
MYANMAR SIGN KHAMTI TONE-3
アイトン語およびパーケ語用の拡張
U+109C
ႜ
MYANMAR VOWEL SIGN AITON A
U+109D
ႝ
MYANMAR VOWEL SIGN AITON AI
シャン語の記号
U+109E
႞
MYANMAR SYMBOL SHAN ONE
U+109F
႟
MYANMAR SYMBOL SHAN EXCLAMATION
小分類
このブロックの小分類は「子音字」(Consonants )、「独立母音字」(Independent vowels )、「従属母音記号」(Dependent vowel signs )、「各種記号」(Various signs )、「ヴィラーマと殺母音記号」(Virama and killer )、「従属子音記号」(Dependent consonant signs )、「数字」(Digits )、「約物」(Punctuation )、「パーリ語およびサンスクリット語用の拡張」(Pali and Sanskrit extensions )、「モン語用の拡張」(Extensions for Mon )、「スゴ―・カレン語用の拡張」(Extensions for S'gaw Karen )、「西部ポー・カレン語用の拡張」(Extensions for Western Pwo Karen )、「東部ポー・カレン語用の拡張」(Extensions for Eastern Pwo Karen )、「ゲバ・カレン語用の拡張」(Extension for Geba Karen )、「カヤー語用の拡張」(Extensions for Kayah )、「シャン語用の拡張」(Extensions for Shan )、「ルマイ・パラウン語用の拡張」(Extensions for Rumai Palaung )、「シャン数字」(Shan digits )、「カムティ・シャン語用の拡張」(Extensions for Khamti Shan )、「アイトン語およびパーケ語用の拡張」(Extensions for Aiton and Phake )、「シャン語の記号」(Shan symbols )の21個となっている[ 1] 。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。
子音字(Consonants )
この小分類にはビルマ文字のうち、基本的な子音字が収録されている。
独立母音字(Independent vowels )
この小分類にはビルマ文字のうち、頭子音のない母音の音節を表す際に用いられる独立した母音字が収録されている。
従属母音記号(Dependent vowel signs )
この小分類にはビルマ文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。文字によっては子音字の左側に結合されるため文字の符号上の順序とレンダー上の順序が入れ替わる場合がある。
各種記号(Various signs )
この小分類にはビルマ文字のうち、母音字や子音字に結合する発音記号などの様々な記号が収録されている。
ヴィラーマと殺母音記号(Virama and killer )
この小分類にはビルマ文字のうち、子音字の持つ母音/-a/を読まずに子音のみを発音することを表す記号2種類が収録されている。
従属子音記号(Dependent consonant signs )
この小分類にはビルマ文字のうち、子音字に更に結合して子音クラスタ を表すための介子音 記号が収録されている。
数字(Digits )
この小分類にはビルマ文字で用いられる固有の数字 が収録されている。
約物(Punctuation )
この小分類にはビルマ文字で用いられる句読点 などの約物 が収録されている。
パーリ語およびサンスクリット語用の拡張(Pali and Sanskrit extensions )
この小分類にはビルマ文字でパーリ語 やサンスクリット語 を表記するための拡張文字が収録されている。
モン語用の拡張(Extensions for Mon )
この小分類にはモン語 を表記するための拡張文字が収録されている。
スゴ―・カレン語用の拡張(Extensions for S'gaw Karen )
この小分類にはスゴー・カレン語 (英語版 ) を表記するための拡張文字が収録されている。
西部ポー・カレン語用の拡張(Extensions for Western Pwo Karen )
この小分類には西部ポー・カレン語 (英語版 ) を表記するための拡張文字が収録されている。
東部ポー・カレン語用の拡張(Extensions for Western Pwo Karen )
この小分類には東部ポー・カレン語 を表記するための拡張文字が収録されている。
ゲバ・カレン語用の拡張(Extension for Geba Karen )
この小分類にはゲバ・カレン語 (英語版 ) を表記するための拡張文字が収録されている。
カヤー語用の拡張(Extensions for Kayah )
この小分類にはカヤー語 (英語版 ) を表記するための拡張文字が収録されている。
シャン語用の拡張(Extensions for Shan )
この小分類にはシャン語 を表記するための拡張文字が収録されている。
ルマイ・パラウン語用の拡張(Extensions for Rumai Palaung )
この小分類にはパラウン語 のルマイ方言を表記するための拡張文字が収録されている。
シャン数字(Shan digits )
この小分類にはシャン語 において用いられる固有の数字 を収録している。
カムティ・シャン語用の拡張(Extensions for Khamti Shan )
この小分類にはカムティ語 (英語版 ) を表記するための拡張文字が収録されている。
アイトン語およびパーケ語用の拡張(Extensions for Aiton and Phake )
この小分類にはアイトン語 (英語版 ) およびパーケ語 (英語版 ) を表記するための拡張文字が収録されている。
シャン語の記号(Shan symbols )
この小分類にはシャン語 において用いられる記号が収録されている。
カムティ体
ビルマ文字で表記される言語のうち、主にインド 東部で話されているタイ・カダイ語族 のカムティ語 (英語版 ) 、アイトン語 (英語版 ) 、パーケ語 (英語版 ) ではカムティ体 (Khamti style )と呼ばれる、書き始めに点の付いた字形が用いられている。この書式は多くの文字で通常のミャンマー式の字形と比べて点の有無程度の字形差しか存在せず、文字の機能自体に変化もないため符号上は統一されていたが、ミャンマー式の書体ばかりが増え、カムティ体を表記に用いる言語コミュニティの文化喪失が懸念されていた。この問題に対処するため、現在はカムティ体を異体字セレクタ のVS1(U+FE00) を用いて表現することができるようになっている[ 5] 。
異体字選択に係る制御綴り
U+
1000
1002
1004
1010
1011
1015
1019
101A
101C
101D
1022
1031
1075
1078
107A
1080
既定の符号位置
က
ဂ
င
တ
ထ
ပ
မ
ယ
လ
ဝ
ဢ
ေ
ၵ
ၸ
ၺ
ႀ
VS1添加 (カムティ体)
က︀
ဂ︀
င︀
တ︀
ထ︀
ပ︀
မ︀
ယ︀
လ︀
ဝ︀
ဢ︀
ေ︀
ၵ︀
ၸ︀
ၺ︀
ႀ︀
文字コード
ビルマ文字 [1] Official Unicode Consortium code chart (PDF)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
A
B
C
D
E
F
U+100x
က
ခ
ဂ
ဃ
င
စ
ဆ
ဇ
ဈ
ဉ
ည
ဋ
ဌ
ဍ
ဎ
ဏ
U+101x
တ
ထ
ဒ
ဓ
န
ပ
ဖ
ဗ
ဘ
မ
ယ
ရ
လ
ဝ
သ
ဟ
U+102x
ဠ
အ
ဢ
ဣ
ဤ
ဥ
ဦ
ဧ
ဨ
ဩ
ဪ
ါ
ာ
ိ
ီ
ု
U+103x
ူ
ေ
ဲ
ဳ
ဴ
ဵ
ံ
့
း
္
်
ျ
ြ
ွ
ှ
ဿ
U+104x
၀
၁
၂
၃
၄
၅
၆
၇
၈
၉
၊
။
၌
၍
၎
၏
U+105x
ၐ
ၑ
ၒ
ၓ
ၔ
ၕ
ၖ
ၗ
ၘ
ၙ
ၚ
ၛ
ၜ
ၝ
ၞ
ၟ
U+106x
ၠ
ၡ
ၢ
ၣ
ၤ
ၥ
ၦ
ၧ
ၨ
ၩ
ၪ
ၫ
ၬ
ၭ
ၮ
ၯ
U+107x
ၰ
ၱ
ၲ
ၳ
ၴ
ၵ
ၶ
ၷ
ၸ
ၹ
ၺ
ၻ
ၼ
ၽ
ၾ
ၿ
U+108x
ႀ
ႁ
ႂ
ႃ
ႄ
ႅ
ႆ
ႇ
ႈ
ႉ
ႊ
ႋ
ႌ
ႍ
ႎ
ႏ
U+109x
႐
႑
႒
႓
႔
႕
႖
႗
႘
႙
ႚ
ႛ
ႜ
ႝ
႞
႟
備考
1.^ Unicode バージョン12.0現在
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
バージョン
コードポイント[ a]
文字数
L2 ID
ドキュメント
3.0
78
(to be determined)
5.1
U+102B
1
L2/06-077
Michael Everson (9 March 2006), Proposal to encode seven additional Myanmar characters in the UCS (WG2 N3043) (英語)
L2/06-092
Ken Whistler (27 March 2006), Discussion of AA and TALL AA Disunification for Myanmar (英語)
U+1035
1
L2/06-249
Michael Everson; Martin Hosken (28 July 2006), One additional Myanmar character for Mon for PDAM 3.2 (WG2 N3115) (英語)
U+1065..1074
15
L2/06-303
Michael Everson (8 September 2006), Proposal for encoding Myanmar characters for Karen and Kayah (WG2 N3142) (英語)
U+1075..108F
26
L2/06-304
Michael Everson (8 September 2006), Proposal for encoding Myanmar characters for Shan and Palaung (WG2 N3143) (英語)
U+1022,1028,1033..1034,105A..1064,1090..1099,109E..109F
29
L2/07-205
Michael Everson (28 August 2007), Proposal for encoding additional Myanmar characters for Shan (2nd revision, WG2 N3277R2) (英語)
5.2
U+103A..103F
6
L2/06-077
Michael Everson (9 March 2006), Proposal to encode seven additional Myanmar characters in the UCS (WG2 N3043) (英語)
L2/06-093
Martin Hosken (27 March 2006), Supporting Discussion for the Encoding of seven additional Myanmar Characters (WG2 N 3061) (英語)
L2/06-129
Martin Hosken (12 April 2006), Supporting Discussion for the Encoding of seven additional Myanmar Characters (WG2 N3061) (英語)
U+109A..109D
4
L2/08-145
Michael Everson (14 April 2008), Ordering and character properties for Myanmar Khamti Shan characters (WG2 N3436) (英語)
L2/08-181
Michael Everson (14 April 2008), Proposal to add Khamti Shan Characters to the Myanmar Blocks (WG2 N3423) (英語)
L2/08-276
Martin Hosken (4 August 2008), Extended proposal to add Khamti Shan Characters to the Myanmar Blocks (WG2 N3492) (英語)
^ 提案されたコードポイントと文字の名前は、最終決定と異なる場合がある。
出典
^ a b c d e f "The Unicode Standard, Version 15.1 - U1000.pdf" (PDF) . The Unicode Standard (英語). 2024年8月12日閲覧 。
^ a b c Michael Everson (2006年3月9日). “Proposal to encode seven additional Myanmar characters in the UCS (WG2 N3043) ” (英語). Unicode. 2024年8月13日閲覧。
^ Michael Everson; Martin Hosken (2006年7月28日). “One additional Myanmar character for Mon for PDAM 3.2 (WG2 N3115) ” (英語). Unicode. 2024年8月13日閲覧。
^ a b c d Michael Everson (2006年9月8日). “Proposal for encoding Myanmar characters for Karen and Kayah (WG2 N3142) ” (英語). Unicode. 2024年8月13日閲覧。
^ Martin Hosken, Stephen Morey (2014年8月5日). “Proposal to Disunify Khamti Style Letters from Myanmar (revised) ” (英語). Unicode. 2025年2月17日閲覧。
関連項目