北口(2018年9月)
駅周辺の再開発地区(グランドターミナルタワー本八幡、ガレリア・サーラ)
京成八幡駅(けいせいやわたえき)は、千葉県市川市八幡三丁目にある、京成電鉄本線の駅である。駅番号はKS16。東京都交通局(都営地下鉄)・東日本旅客鉄道(JR東日本)本八幡駅と地下通路を介し接続している[注釈 1]。
概要
当駅は市川市の行政・商業中心地に位置する中心駅の1つであり、京成本線の全優等列車(有料特急除く)が停車する。近傍には東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京都交通局(都営地下鉄)の本八幡駅が位置し、都営地下鉄とは南口脇に出入口(A6出入口)がある地下通路で連絡している。また、JR東日本の同駅とは都営地下鉄の地下通路(または地上の一般道)で接続する。なお、本八幡駅とは都営地下鉄との連絡定期券の発売を実施しているが[1]、JR東日本との発売は実施していない[2]。
駅周辺の「菅野・八幡」地区は、江戸時代から豪商・富豪の別荘地として栄え、お屋敷街を形成する高級住宅街となっている。小説家の永井荷風が晩年に当駅近くに住んでおり、駅前商店街には「荷風の散歩道」と名付けられた飾りの旗が見られる。荷風の行き付けであった日本料理店「大黒家」や銭湯も現存する。駅徒歩約5分の位置には、下総国総鎮守「葛飾八幡宮」があり、毎年9月の例大祭では多くの人出で賑わう[3]。
国府台から八幡にかけては、東京医科歯科大学など3つの大学があり、市川学園を始めとする私立高校が7校、私立中学校が5校、私立小学校が3校と大規模な文教都市・学園都市となっている[4]。当駅からJR東日本の本八幡駅にかけて八幡一番街のような商店街や、パティオ本八幡、八幡ハタビル(本八幡ハタボウル)、ガレリア・サーラ、グランドターミナルタワー本八幡(核店舗・カスミ)などを代表する超高層マンションの複合施設、商業施設などが林立しているため、昼夜問わず多くの人で賑わう繁華街となっている。
近年では京成電鉄の旧本社(東京都墨田区押上)老朽化に伴い、2013年(平成25年)9月17日に本社を千葉県市川市八幡に移転した。新社屋は当駅・都営地下鉄の本八幡駅両駅前の再開発地区(八幡三丁目2番1号の旧京成百貨店跡地)に建設された。さらに、本八幡駅北口地区の市街地再開発事業[5]、本八幡A地区第1種市街地再開発事業[6]、本八幡B地区優良建築物等整備事業[7]のような大規模な都市再開発が相次ぎ、多数の超高層マンションが林立する[8]。
歴史
南口には駅ビルの京成百貨店が建っていたが、本八幡駅北口再開発事業および建物老朽化に伴い、2007年(平成19年)3月に2 - 4Fを閉店、1Fのリブレ京成も2010年(平成22年)2月28日に閉店し、跡地は再開発事業に伴い、2013年(平成25年)9月17日に従前の押上地区より移転した[9]京成電鉄新本社ビル(オフィスビル1棟)、グランドターミナルタワー本八幡(超高層マンション1棟)、ターミナルシティ本八幡アイビス(商業施設棟)が建設された。
年表
-
旧北側出入口 当時の駅ビルであった京成百貨店
[注釈 2](2007年2月)
-
旧南側出入口(2007年2月)
-
旧駅ホーム(2007年2月)
駅構造
駅を発車する3000形電車
島式ホーム1面2線を有する地上駅。橋上駅舎を備える。駅長配置駅。南口デッキにより京成電鉄本社ビルと直結している。ホームは踏切に挟まれており、これらはいわゆる「開かずの踏切」となっているが、駅周辺再開発と絡み、当駅と駅前後の立体交差化計画もある[14]。
エスカレーターは改札内コンコース - ホーム上野寄り間、エレベーターは北口・南口各出入口 - 改札外コンコース間を連絡している。トイレは改札内コンコース(階段横)に設置されている。改札外にはファミリーマートがある。発車標は、3色LEDを使用していたが、2019年にフルカラーLED式へ交換され、駅案内放送も成田スカイアクセス線の駅と同じ内容となった。
のりば
-
改札口(2019年5月)
-
駅ホーム(2017年5月)
-
1番線駅名標(2015年4月)
利用状況
2024年度(令和6年度)の1日平均乗降人員は35,135人である[京成 1]。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
年度別1日平均乗降・乗車人員
年度
|
1日平均 乗降人員[15]
|
1日平均 乗車人員[16]
|
1998年(平成10年)
|
|
|
17,358 |
[* 1]
|
1999年(平成11年)
|
|
|
16,904 |
[* 2]
|
2000年(平成12年)
|
|
|
16,630 |
[* 3]
|
2001年(平成13年)
|
|
|
16,359 |
[* 4]
|
2002年(平成14年)
|
|
|
16,075 |
[* 5]
|
2003年(平成15年)
|
31,639 |
[広告 1]
|
15,673 |
[* 6]
|
2004年(平成16年)
|
31,526 |
[広告 2]
|
15,620 |
[* 7]
|
2005年(平成17年)
|
31,736 |
[広告 3]
|
15,712 |
[* 8]
|
2006年(平成18年)
|
31,881 |
[広告 4]
|
15,779 |
[* 9]
|
2007年(平成19年)
|
31,817 |
[広告 5]
|
15,693 |
[* 10]
|
2008年(平成20年)
|
32,172 |
[広告 6]
|
15,859 |
[* 11]
|
2009年(平成21年)
|
32,074 |
[広告 7]
|
15,815 |
[* 12]
|
2010年(平成22年)
|
31,555 |
[広告 8]
|
15,551 |
[* 13]
|
2011年(平成23年)
|
30,361 |
[広告 9]
|
14,950 |
[* 14]
|
2012年(平成24年)
|
31,336 |
[広告 10]
|
15,422 |
[* 15]
|
2013年(平成25年)
|
32,192 |
[広告 11]
|
15,871 |
[* 16]
|
2014年(平成26年)
|
32,322 |
[広告 12]
|
15,957 |
[* 17]
|
2015年(平成27年)
|
33,275 |
[広告 13]
|
16,447 |
[* 18]
|
2016年(平成28年)
|
34,587 |
[広告 14]
|
17,100 |
[* 19]
|
2017年(平成29年)
|
35,584 |
[広告 15]
|
17,594 |
[* 20]
|
2018年(平成30年)
|
36,280 |
[広告 16]
|
17,932 |
[* 21]
|
2019年(令和元年)
|
36,364 |
[広告 17]
|
17,998 |
[* 22]
|
2020年(令和02年)
|
26,558 |
[京成 2]
|
13,179 |
[京成 2]
|
2021年(令和03年)
|
29,244 |
[京成 3]
|
14,506 |
[京成 3]
|
2022年(令和04年)
|
32,061 |
[京成 4]
|
15,846 |
[京成 4]
|
2023年(令和05年)
|
33,920 |
[京成 5]
|
16,752 |
[京成 5]
|
2024年(令和06年)
|
35,135 |
[京成 1]
|
17,340 |
[京成 1]
|
駅周辺
当駅は、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京都交通局(都営地下鉄)の本八幡駅と地下通路を介して接続している。駅西側には東京外かく環状道路(市川中央インターチェンジ)、駅南側には京葉道路(京葉市川インターチェンジ)、国道14号(千葉街道)、千葉県道6号市川浦安線、千葉県道283号若宮西船市川線が通る。
以下、総武本線より北側の施設等一覧(南側は「本八幡駅#駅周辺」を参照)。
北口
-
昭和学院短期大学
-
昭和学院中学校・高等学校
-
東京歯科大学市川総合病院
-
葛飾八幡宮
南口
-
八幡ハタビル
-
パティオ本八幡
-
八幡の藪知らず
-
市川郵便局
バス路線
全て京成バスによって運行されている。
系統 |
主要経由地 |
行先 |
備考
|
本11 |
市川学園・姫宮団地入口・大野町三丁目 |
医療センター入口 |
姫宮団地入口深夜バスあり
|
本12 |
市川学園・姫宮団地入口・大野町三丁目・医療福祉センター |
平日のみ
|
本13 |
市川学園・姫宮団地入口・市川大野駅・大野町三丁目 |
|
本14 |
市川学園・姫宮団地入口・市川大野駅・市営霊園 |
市川営業所 |
|
本15 |
市川学園・姫宮団地入口・市川大野駅 |
動植物園 |
土休日のみ
|
本16 |
|
市川学園正門前 |
|
本31 |
昭和学院・高塚入口・高塚 |
東松戸駅 |
高塚行深夜バスあり
|
本32 |
昭和学院・高塚入口・市川大野駅 |
大町駅 |
|
本33 |
昭和学院・高塚入口・市川大野駅・大町駅 |
市川営業所 |
|
本36 |
昭和学院・高塚入口・市川大野駅・殿台入口 |
高塚 |
|
市63 |
昭和学院・市川総合病院・市川真間駅 |
市川駅 |
|
本11 - 本16 本31 - 本33 本36・市63 |
|
本八幡駅 |
|
隣の駅
- 京成電鉄
本線
- ■快速特急・■特急・■通勤特急
- 京成高砂駅 (KS10) - 京成八幡駅 (KS16) - 京成船橋駅 (KS22)
- ■快速
- 京成小岩駅 (KS11) - 京成八幡駅 (KS16) - 東中山駅 (KS19)
- ■普通
- 菅野駅 (KS15) - 京成八幡駅 (KS16) - 鬼越駅 (KS17)
脚注
注釈
- ^ 但し、乗換案内および定期券での連絡運輸は都営地下鉄とのみ行っており、JR東日本とは行っていない。
- ^ 京成百貨店は2007年まで営業していた。
出典
- 千葉県統計年鑑
- 京成電鉄の1日平均利用客数
- 関東交通広告協議会
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成15年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成16年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成17年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成18年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成19年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成20年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成21年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成22年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成23年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成24年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成25年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成26年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2016年6月6日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成27年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2021年3月16日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成28年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2021年3月16日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成29年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2021年3月16日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、平成30年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2021年3月16日閲覧。
- ^ 京成電鉄 (PDF) 、令和元年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会公式サイト、2021年8月30日閲覧。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
京成八幡駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク